マズローの欲求階層説
・目次-はじめに(謝罪:明日から「いいね!」に冷めたらすみません)-みんな「いいね!」が好きだけど本当は逃れたい-なぜ、こんなにも「いいね!」が好きなのか?-『欲求階層説』から見えてきた!-「いいね!」を忘れて暮らすには?
-はじめに
(謝罪:明日から「いいね!」に冷めたらすみません)
まず最初に、僕は読者の皆様に謝らなければならないことがある。
それは、もしかするとあなたが、この文章を読んだ次の日から「スキ・ふぁぼ・いいね!」を貰うことに全く価値を感じられなくなってしまうかもしれないということだ。予め、詫びておく。そうなったら、すみません。
-みんな「いいね!」が好きだけど
本当は逃れたい
さて、現代に生きる多くの人々は、今日も、この瞬間も、SNSなどを通じて他者とつながっているだろう。リアルタイムでコミュニケーションが取れるということは、間接的ではあれ、他人と「密接して」生きているということである。そんなSNS時代の生活はもちろん便利ではあるものの、その反面、多くの人に共通の問題を生んでしまっているのではなかろうか。
多くの女子高生は「いいね!」のためなら行列をも厭わず数時間も"タピオカ"を待ち続け、若者の一部は「いいね!」のためなら危険な場所で撮影を行うことだってある。「最近の若者は…」と言ってる大人たちの中にさえ、SNS上で経歴や事実を捻じ曲げてまで、「いいね!」をもらってプライドを保とうとする者もいる。
みんな、「いいね!」が欲しいのだ。「いいね!」からは逃れられないのだ。
一方で、不思議なことに、私たちはみな心のどこかで、「いいね!」の呪縛から逃れたい、とも願っているものである。「いいね!」に疲弊している人も多かろう。
-なぜ、こんなにも
「いいね!」が好きなのか?
なぜ、私たちは「スキ・ふぁぼ・いいね!」から逃れられないほど好きなのか。
「いいね!」呪縛から解き放たれる1つのきっかけにするためにも、考えていきたい。
考える上で、1つの理論を紹介しよう。
それは、『マズローの欲求階層説』である。
これは人間がどのように動機付けられるのか、という「モチベーション理論」の中の代表的なものである。ここで人間の欲求は大きく5つに分類でき、それらが階層的に、すなわち低次の欲求から順に、満たされていくという。
まず、欲求の階層を挙げよう。
1. 生理学的欲求 (三大欲求に代表される生きていく上で不可欠な欲求)
2. 安全欲求 (居住など安心・安全に暮らしたいという欲求)
3. 愛情欲求 (他人から愛情を注がれたいという欲求)
4. 尊厳欲求 (他人から認められたいという欲求)
5. 自己実現欲求 (自分の理想を追求していく最も高次の欲求)
ここで大切なのは、低次の欲求から順に満たされていくということである。
例えば、生理学的欲求が満たされて初めて安全欲求が生まれるということである。そして、一度満たされた低次の欲求は陳腐化することも大事であろう。一旦、「尊厳」が満たされると、他人からの評価などどうでもよくなるといった具合だ。
-『欲求階層説』から見えてきた!
さて、理論はこの辺で、なぜ私たちが「スキ・ふぁぼ・いいね!」から逃れられないほど好きなのか、という話に戻ろう。
なぜ私たちが「スキ・ふぁぼ・いいね!」から逃れられないほど好きなのか。
結論を言えば、多くの人がマズローの欲求階層説によるところの「愛情欲求」と「尊厳欲求」の段階から抜け出し切れていないからである。
SNS上で「スキ・ふぁぼ・いいね!」を貰う行為は他人から間接的に、愛情を注がれ、認められると行為であると捉えることができるだろう。言い換えれば、自身の「愛情欲求」と「尊厳欲求」を「スキ・ふぁぼ・いいね!」によって満たしているのだ。
現代社会に生きる多くの人がこれらの行為を欲しているということは、愛情・尊厳欲求が陳腐化していないことの表れなのだから、この欲求階層を抜け出していない人が多くいると言えるだろう。
では、なぜ多くの人がこの段階で詰まっているのかを明らかにしたい。
理由は2つ考えられる。
まず、現実社会で他人から十分に愛情を注がれたり、認められたり、あるいは賞賛されたりする人は全体から見ればごく一部であるからだ。実社会で愛情・尊厳欲求を満たすことのできる人は限られている。反発したくなるが、残念ながら、これは事実である。しかし、この事実に関しては、誰しも納得のいくところだろう。
問題は、SNSで「スキ・ふぁぼ・いいね!」をもらったとしても、愛情・尊厳欲求が陳腐化せず、この段階で立ち止まってしまうことだ。 これは、SNSで他者からもらう「スキ・ふぁぼ・いいね!」は、現実での「愛情」や「賞賛」と比べると、間接的で一過性のものであるからだ。満ち足りないのである。
-「いいね!」を忘れて暮らすには?
ここまでの議論で、SNSに「スキ・ふぁぼ・いいね!」を求め続けても、結局は「愛情欲求」と「尊厳欲求」の呪縛からは逃れられなさそうであることが分かってきた。私たちが晴れて「自己実現欲求」を追求する理想的なフェーズに身を置くためには何が必要であろうか。
私が考えるのは、
身の回りの人に少しでも貢献すること
である。
誰かの問題を解決する手助けをしてあげるのでも、困っている人の役に立つでも何でもいい。要は、誰かから「ありがとう」と言ってもらえるような行いを日々追い求めることである。小さなことでいい。
「ありがとう」は何百、何千もの「いいね!」に勝る力を持っている、と個人的には思う。
そして、もう1つ大切なのは、日々自分自身のよい行いに対して、自分が愛情や賞賛を持つことである。「私ってすごい」・「俺、やるじゃん」・「今の自分の行い、いいかも」と思うこと。ナルシストになりすぎるのはよくないが、自分を押し殺すよりは格段に良い影響が出てきそうである。
「愛情・尊厳欲求」段階を抜けてはじめて、自己実現への飽くなき追求が始まるのだから、少しくらいダサくても、自分を褒めて認めてあげればいいのである!
さあ、楽しい楽しい自己実現の追求に向かって走り出しましょう!
ちなみに筆者は、まだまだ絶賛「スキ」が欲しい段階にいるので、ぜひ「スキ」と、もしよろしければ「愛情」と「賞賛」のこもったサポートをお願いします!
**
**#いいね
#SNS
#承認欲求
#モチベーション理論
#経営学
#テクノロジー
#マーケティング
#大学生
#ライフスタイル
#ビジネス
#令和
応援ありがとうございます!