デザイナーになるには4 | スキルがしっかり身に付くおすすめのルート
こんにちは。穂花(honoka)です!
私は専門学校を出て都内で制作会社から有名事務所まで色々経験してきて現在6年目のグラフィックデザイナーです。紙ものからweb制作、最近は動画まで一通りは案件として経験してきています!
そんな私が複数回に分けて「デザイナーになるには」というテーマでこれからなりたい人に向けて書いていて業界のリアルをお伝えしています。
今日はそんな中でも6年経て分かったデザイナーとしてしっかりしたスキルが身に付くためのおすすめのルートについて書いていきます。
結論から言うと、
初年度〜3年ほどはレイアウトがしっかりできる環境で働き、あとは好きな分野のデザインを深掘りしていってください。
その理由をじっくり説明していきます。
デザイナーの必須スキルとは
そもそも、デザイナーに必要なスキルとはどういったものがあげられるでしょうか。
最終的に独立して食べていくことが前提なのですが、以下になります。
ええええ6個も〜〜〜?!ってなりましたか?
そうなんです。この職業はやることがすごく多いし、分野もロゴ、ブランディング、エディトリアル、web、モーションなどデザイン領域は多岐にわたります。
ただ、4、5、6に関しては続けていれば自然に身につきます。
今回はそれを除いてどの分野も共通して初年度はこのルートを通った方が後々有利だなと思うものを紹介します。
初年度〜2年で身を置いた方がいい環境
まず、この期間身につけるべきは1のレイアウトスキル、2のソフトスキルです。
実はデザイナー初年度は「やりがい搾取」の場所を除けば、どこでも勉強になります。ソフトを本格的に仕事で扱うことに慣れる年だからです。
ただ、環境選びで気をつけるべきポイントがあります。
知らないとやる気採用してもらって喜んだのも束の間。「やりがい搾取」で1,2年雑用で終わってしまったとか、基礎知識が身に付かなかったということにもなりかねないので、次の3つのポイントに気をつけてみてください。
1.取り扱う案件がパンフレットやフライヤーなど文字多めであること
よく憧れがちな駅張り広告系の仕事は華やかではありますが、文字が少ないこともあり、初年度から入ると撮影中心でレイアウトスキルが乏しくなります。
経験年数がある程度経っているのに、次の転職先で「こんな基礎的なことをなぜ知らないの?」ということもあるので初年度はなるべくしっかり文字を扱っているところをおすすめします。
おすすめはスーパーのチラシや公共物などの地味〜な仕事です。
「え、、、やりたくない、、、」と思いましたか?笑
でもこれができるとデザイナーとしてはかなり強いです。(これ実際、JAGDA新人賞取ったデザイナーさんが言ってました)
私自身も最初はこういったところからスタートして華やかな仕事ができるのかなと不安になったのですが、後々ポートフォリオで基礎がしっかり身についていると判断されて、転職の際もよく褒められました。
書類選考が通りやすくなり、華やかな現場を経験するようになったので基礎はやはり大事だなあと感じました。
2.10年以上経験のあるデザイナーがいること
この業界、10年続けるというのは本当に希少価値が高くデザインの知識はもちろん、メンタル面でも経験豊富です。
特に最初はメンタル面でやられていくことが多いので良い相談相手になります。
3.そのデザイナーが新人を育てる余裕があること
先輩デザイナーが後輩デザイナーのデザインを見るときは大抵「赤字」という修正指示をもらいます。(webなどではただの修正指示です)
その10年選手が忙しすぎてろくに自分のデザインを見てもらえない、と言った場所も割とあります。赤字を入れてくれないとやはり伸びるのはすごく遅くなってしまいます。
こうした事態を防ぐにはなるべく人数がいるが会社さんだと避けやすいです。特に個人事務所さんは見る余裕がないことが多いです。
自主的な勉強はもちろん必要ですが、毎日へとへとでそこまでできる人は現実的になかなかいません。
また「見て真似ろ」タイプもいますのでこれも要注意です。
個人的にZ世代の子達には全く合ってない指導だと思いますが、教える立場に多い昭和世代はこれで成り上がってきたので普通にいます。
割と大きめの会社だと理解があり研修や、先輩がついてマンツーマンで仕事に取り組んでいるところがあるのでそういった場所かどうかは上手く確認しましょう。
2年目以降〜5年目
真っ当に上記のような環境下で勉強していたら2年ほどで基礎はしっかりにみついていると思います。
この先おすすめしたいのは、以下の3つです。
1.今までの分野とは違う領域の知識を一通り齧ってみること
例えば、
紙ものしかやってない方は、webを。
webしかやったことがない方は印刷物を。
両方できる人はモーショングラフィックスを。
と言った具合です。何故かというとこれも人材としてかなり有利になっていくからです。
やはり紙ものしかできない人よりはwebもできたほうが採用されやすいですし、フリーランスになってもトータルでブランディングできるようになってかなり強くなります。
2.強みを探し出す
複数できるようになることは器用貧乏になりやすいことでもあります。
そうならないために自分のデザインの強みをこの時期から持つように意識していきましょう。
例えば、
がおすすめです。
3.ネームバリューがある場所に身を置く
これは私の実体験ですが、地味めな仕事ばかりしているとポートフォリオが乏しい印象になります。またそのような仕事しかできなくなっていきます。
これを脱するには、早いうちに投資してもらう感覚でネームバリューのある広告制作会社に入ったり、ネームバリューのある企業の案件を請け負ったりするとポートフォリオもいいものになって、素敵なお仕事もくるようになりますよ。
できれば、東京であれば電◯か博◯堂の下請け制作会社がいいと思います。
何故なら独立した際にスキルではなく、7につながりますが、人脈でお仕事いただきやすくなるからです。
もちろんそれ以外の会社でも仕事は入ってきますが、仕事の大きさが違います。案外なんでこんなスキルの人が?と思っていても、大きな会社にたまたま入った経歴があると言ったことがあります。
もちろん、電◯か博◯堂に入れれば1番良いですが、デザイン初心者だと有名美大新卒でしかほぼ取ってくれないので諦めた方が良いでしょう。
ただ下請け会社はどこも人手不足で希望がありますので将来独立して、大きい仕事もと思っている方はこちらを狙ってください。
5年目以降
「自分の名前で仕事を取る」ことを意識した活動をした方がいいかなと思います。
言い換えれば自分のファンを作ることです。
これは安定をどう捉えるかという話に繋がってきますが、デザインに限らず、昨今安定の定義はもはや大企業に勤め上げることではありません。
SNSを駆使して自分のファンを増やし安定的に利益を得ていくことになります。
また自分のファンは、自分はピンチのときも助けてくれるので保険にもなりやすいです。
具体的に言えば、会社員の方であれば副業でいくつか請け負ってみるとか。
SNSで発信してみるとか。
中でもポートフォリオサイトを持つとかなり有利です。
adobeのポートフォリオであれば会社内の仕事でも、限定公開を使ってスキル面を見せることができます。
また、「自分の名前で仕事をとる」という意識でいると能動的になります。これがおそらくアートディレクターになったら役立つかと思います。
なりたいかどうかは置いといて、アートディレクターポジションになると裁量権が増えるからです。いざなったときも習慣にしていたらそれほど迷わずに判断が下せるんじゃないかなと思います
さて「デザイナーになるには」というテーマで4回に分けて書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
参考になれば幸いです!!
★「デザイナーになるには」シリーズ