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少年ジャンプ2024年22・23号感想

前号:少年ジャンプ2024年21号
次号:少年ジャンプ2024年24号

2024年4月30日 発売
表紙:集合表紙
巻頭カラー:ONE PIECE
センターカラー:極東ネクロマンス
センターカラー:【読切】仮面奇譚テオ
センターカラー:カグラバチ

先週のONE PIECEのアオリ文に表紙・巻頭カラーって書いてあったので合併号だとめずらしいな~、と思っていたんですが普通に集合表紙でした。それぞれのキャラクターがフレークシールみたいになっていて、フレークシール好きとしてはうれしいデザイン。

合併号だからか全体的に盛り上がる回が多く、読み応えのある号でした。


ONE PIECE

巻頭カラー

麦わらの一味の集合絵は何度見てもいいですね。今回はチェスモチーフでおしゃれだな~と思っていたんですが(チョッパーは増えてもいいんだ……)、Twitterにアップされていたラフを見るとちゃんとコマの動きまで考えられていて、スゲーッ!!!しっかり描いてるんだ……、と感動してしまいました。

しかしこのラフ、時々全然違う下書きをしていて、「そっちも絵も見たかった!!!」ってなることがしばしばある。

第1113話 〝STALEMATE〟

っていうか、サブタイトルに巻頭カラーのイラストも合わせてきてるってこと!?

ステイルメイトとは、駒を動かす番なのに動かせる駒がない状態をいいます。
ステイルメイトになれば引き分けになります。チェスのルールではパスができないので、動かせる駒がなければゲームが終わるのです。

チェス入門

おしゃれすぎる。

今回の話で「手詰まり」になったのは配信を止める方法がないまま「この世界は海に沈む」と放送させてしまった五老星サイド、って感じがしますね。

放送は途中で止められてしまう可能性があると思っていたんですが、ベガパンクが先に結論から話してくれたことで全世界が「この世界は海に沈む」を聞くことに。この分だとこの後の説明でこの世界の謎に触れてくれるような気がしますが……、そろそろ妨害が入りそう。しかし、この放送を見逃してまで残したい「マザーフレイム」が一体なんなのかは気になりますね。

各地の様子が出てきたのも今回のうれしいポイント。映像電伝虫がない地域では放送が聞けないのかと思っていましたが、ちゃんと音声だけは聞けているみたいでよかった。カヤの使っている電伝虫のデザインがかわいい。

また、ベガパンクの脳を見ながらマーズ聖がつぶやいた「死とは一体何だ……?」「思想はどこに宿る…?」という言葉はかなりSF。実際、ステラは現状心肺停止状態にあり、しかしパンクレコーズを通じて他のサテライトは生きている状態を「生きている」と定義できるのか?このあたりは気になるので掘り下げて欲しいんですが、本筋から逸れるっちゃ逸れるので難しいかもしれません。

また、「真実」を話すにあたって「善悪を論じない」姿勢であるところはベガパンクの科学者然としたところが現れていてよかったです。感情的に話すことで自分が望む方向に世論を動かすことだってできたはずなのにそれをしない、それ自体がベガパンクの望むことだったのだとは思いますが……、くまやボニーの件がありながらそれを貫けたことは素晴らしいと感じました。ここに関しては人によって捉え方が違いそう。

余談ですが、ベガパンクが死んだかもしれないということにシーザーが涙を流しているところが結構心に残りました。こいつ、性格と倫理観は最悪なんですが「人間らしさ」を強く持っているキャラクターなので時々部分的に共感できることがあるんだよな……。

超巡!超条先輩

第12話 出店警察巡査長

犬養警視回だと思っていたんですが、どちらかと言えばオールスター回でしたね。というか、まだ12話なのに「オールスター回だ!あんなキャラやこんなキャラが出ててうれしい!」って気持ちになれるのもすごい。それだけキャラクター1人1人の印象が強いのかもしれません。そこに作品の根幹を揺るがしかねない判くんもいるのもすごい。

なんだかんだ犬養警視に会わないようにある程度気をつけてくれたり、イカサマ出店を成敗したり(態度は最悪だが)、ちゃんと超巡なりのラインがあるので安心して読めました。でもONE PIECEの直後に「カスの海賊王?」は強すぎる。

2話連続ものだと思いましたが、大きな事件は次号に続く様子。真面目な考えで現場に直行する犬養警視と単に鬱憤が溜まって喧嘩を見に行きたい超巡のテンションの差が酷い(好きです)。

呪術廻戦

第258話 人外魔境新宿決戦㉚

もはや私なんかが(?)感想を書く必要があるのか!?と言うほど脂の乗ったクライマックス。ここに来ての伏魔御廚子の展開はこれをクライマックスと言わずになんと呼ぶ!?と言わんばかりの迫力と威力でした。見開きで描かれるぐちゃぐちゃになった新宿も最高(都市がぐちゃぐちゃになればなんでもいい説もある)。

また、ここで反転術式とは?の復習&解説。呪力を血液に変換しているというのはなんとなく思っていたんですが、ホントにそんなことできたんだ、という感じ。また、入れ替わり修行についてもここで説明があってよかったです。

肉体に入った魂を入れ替えることで、その体に術式を馴染ませるというところはある程度想定できたことですが、その際に「箱(肉体)を開けていないから入れ替わったかどうかはわからない、だから肉体に変容は起きない」という概念がおもしろかった。これは多分、シュレディンガーの猫などで形容される量子力学の「観測」の概念から持ってきていると思うんですが、概念バトルである呪術とは相性がよく、すっと入ってくる感じ。

全部描いている尺はないと思うんですが、誰がどう入れ替わって修行したのかは知りたいところです。単行本とかで書いてくれないかな。

マンガにおける「○○秒耐えれば!!!」というのは大体どんでん返しが来てしまうものですが、今回はそれが「開(フーガ)」でした。足を失った絶望からのこれはマジで「どうなっちゃうの~!?」なんですが、本当にどうなっちゃうんだろう。普通に不安。

また、ここまできて「開(フーガ)」がただの炎ってことはないと思うので、なんかこう、由緒ある炎なんだろうな……、と漠然と考えています。地獄の有名な炎とかありそう(漠然としすぎている)。

アオのハコ

#147 ひみつのお相手

地元のお祭りの「知り合いに会ってしまうかも」というドキドキ感よりも、「2人でお祭り!」のイチャイチャ感が強いのはちょっと意外でした。いいぞ!もっとやれ!感。

立場的に遠慮しがちになってしまう大喜に対して、千夏先輩がぐいぐい引っ張ってくれているので安定感がある。もはや第三者に「優しい彼氏くんだねぇ」と言われて照れる段階を通り越しているのもよかった。定番ネタをスルーする強さ。

それを千夏先輩は恥ずかしくないんだな、ではなく、恥ずかしくても伝えようとしてくれているんだと思える察しの良さ、満点すぎる。南雲!!!聞いてるか!?(SAKAMOTO DAYSを先に読んだことによる発作?)

相手のことを思いやれる人間2人の交際なので、見ていて不快感が全然ない。

「少し距離感を…」の忠告はこれが完全な好意から来ていることはわかっているんですが、読者視点ではちょっとお節介だなと感じてしまう。それだけ大喜と千夏がそれぞれしっかり交際について考えていて、実際に後ろめたいことがないことを知っているからだと思うんですが……、やっぱりちょっと不穏な感じ。

多分、私は「もう公にしたら?」と思っているのに対して、「隠した方がいい」という価値観をぶつけられたので「そんなことないよ!」みたいな気持ちになっちゃうんだろうな。隠しているんだと言うことを察して、他の人と鉢合わせしないように動いてくれるめちゃくちゃいい人だというのもわかるので、なんだかもやもやしてしまった。

僕のヒーローアカデミア

No.421 WE ARE HERE

こんな勝ち確クライマックスが嫌いなオタクはいないでしょ!!!!!(主語がデカい)

聞いたこともないのに(アニメを見ていないため)ラストでオープニング曲がかかってるのが聞こえました。すごい。

言ってしまえば「お約束」なのかもしれませんが、この「お約束」にたどり着くまでのデクの旅路だったんだと思うと理屈抜きに胸が熱くなります。

あくまでこの物語が「ヒーローアカデミア」を中心とした物語であるというところにフォーカスを戻し、クライマックスへと向かう準備は万全と言った空気。また、大人たちがしっかりサポートに入っているのもいい。

デクの「残り火」「確かに!!!」となりました。というか、別に意図的にここで使うことを隠されていたわけでもなさそうなのに、「残り火」の存在に全然気付いていませんでした。それだけ読んでいる私もいっぱいいっぱいだったのかもしれません。

前回の時点で「ここでTシャツを渡されても」みたいな気持ちがあったんですが、決着に向かって走る「頑張れって感じのデク」を見たら、あのボロボロのデクを見て「服を渡してあげたい」って普通のことを思い、それを行動に移せた彼の切なる想いのことを考えてしまって、自分が恥ずかしくなりました。

頑張れって言葉が常に最善の言葉ではないことはわかっていますが、それでも今は私にも「頑張れ」って言わせて欲しい。

ここのところ毎週泣いてんだ私は。

極東ネクロマンス

カラー

思ってたよりもチタリの肌面積が広くてびっくりしました。でも男性陣2人が全然興味なさそうなのもあって意外といやらしい感じじゃないところが好きです。

第2話 Travail

もう少し犬猿っぽい感じの関係になると思っていたんですが、普通にバイトとして雇用されていました。お互いきちんと名前を呼び合うので(これは多分1話もそうだった)、比較的早めに名前を覚えられてよかったです。この辺は結構意識して描いてそう。

〝霊的な事は精神的な事が作用する〟というのは少年マンガ的シチュエーションと相性がよさそうですね。退魔ものがエンタメ作品に多いのってそれが理由にあるのかも。

今回の薫はそれがネックになるという展開がおもしろかったです。「霊的な事は精神的な事が作用する」、しかし仕事として死霊術士をやるのであれば「知らない相手を助けることにも熱くならなきゃならない」。ここは仕事であることを活かしたストーリー展開。

主人公のバックボーンもサクッと明かし、バディになると思われる死霊とも関係が一歩進むとてもテンポ感のよい2話でした。3話でちゃんと死霊術士の組合(死霊術会)を訪れることで、早い段階で「死霊術とは?」というところも明かされそう。次回が楽しみです。

あかね噺

第108席 我慢

言われてみれば現状この作品において「真打」がどういう存在なのかというのは語られていませんでした(ざっくりしたものはありました)。物語の序盤でこの話を持ってくるのではなく、まいける兄さんがいよいよ挑む、というところでしてくれるのが親切

どう見ても強キャラのまいける兄さんの落語を見るあかね。まいける兄さんの〝見せたい〟よりも〝見たい〟を選ぶというのはエンターテイナーとしてめちゃくちゃかっこいいですね。もちろん、〝見せたい〟芸でお客さんを喜ばせるという在り方もそれはそれで正しいとは思うので、これは型の違い的なものなのかもしれません。

ただし、昇進試験に対する重さはしっかりもっているってところもやっぱりかっこいい。過去の金髪のまいける兄さん、ちょっとSAKAMOTO DAYSの神々廻に似ている。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 164 篁

アオリ文が「篁 発進――」ってもうあんまり人間扱いしてないみたいで笑ってしまった。

しかし、南雲と有月が手負いとは言え、作中の最高戦力に近い3人がかりで抜刀すら止められない最強おじいちゃんはめちゃくちゃ怖いですね。この抜刀を止めようとするところから、無理を悟って全員一瞬で散るシーンがめちゃくちゃかっこよくて好きです。マンガなのにしっかり動きが見える。

やられかけていた有月を助けたり、普段とは違う口調でキレたり(黙れ)、明らかに動揺を隠せていない南雲ですが、「赤尾は有月が作り出した幻の人格」→「赤尾はもうこの世にいない」、と論理展開した上で「彼の中以外には…」と急に論理破綻を起こすシーンはちょっとホラーみがあってよかったです。その後の死んだ目のコマを見た感じ、ここまで一人で頑張ってきたけど限界になってしまった感じがしてなんかかわいそうになってしまった。

さっき「黙れ」って言った相手に「あのさ」と気さくに(?)話しかけてる時点で既におかしくなっていますが、その後に続くのが「赤尾と…もう一度…」なのでなんかもう本当に形振り構わないレベルの限界が来てるんだな……という感じ。坂本も「!?」になっちゃってるし(ここは篁の接近に驚いているシーンだと思いますが、急に狂った南雲に驚いているようにも見えてちょっとおもしろい)。

この辺りは南雲が赤尾に対して異常な執着をしているというよりは、死んだとか生きてるとかの情報に振り回され続けた結果、疲れ果ててしまったように見えました。斬られた後もあまり抵抗する様子がなかった辺りが特に。

そこからの篁 VS 坂本戦は流石SAKAMOTO DAYSと言わんばかりの迫力でした。坂本がギア2みたいに痩せて(ギア2は痩せるわけではないが)飛び出して来るシーンはかっこいいし、それをなんなくいなす篁さんもかっこいいし……、やっぱり元気な坂本、南雲、有月 VS 篁さんも見たかった!!!って気持ちになります。この3人がかりでも全然戦力過多に感じないから篁さんはすごい。

ここで坂本が「しッ、今集中してる」と緊張しているのもめずらしい感じでした。今までの敵に対しては結構余裕があったので、こういう表情が見られたのがうれしい。この焦りには南雲と有月(赤尾)を死なせたくないという自覚があるんだろうな~と思うと、かつての毒使いとの戦いとの違いが顕著に出ていていいですね。

しかしここから楽が行動可能になったとしても何ができるのか全然予想できないのがちょっと不安。鹿島がスラー一派はみんな「覚悟をしている=爆弾を仕込んでいる」みたいなことを言っていましたが、楽も宇田くんみたいなことになってしまったらどうしよう。

あと、赤尾関連の話を晶(と京)抜きで進めてしまってますが、それはいいんでしょうか。

【読切】仮面奇譚テオ

後藤冬吾・松浦健人

仄見える少年コンビとのことですが、私はまだ読んだことのないマンガなので、今回の読み切りが初めましてでした。

十九世紀を舞台にした西洋系退魔もので(この分類であってるか?)、仮面収集要素もあり、かなり連載を意識しているストーリー構成だと感じました。似た雰囲気のマンガだとD.Gray-manや青の祓魔師辺りが近いのかもしれません。最近だと人造人間100に似た空気感がありましたが、あれは完全にファンタジー世界でしたね。

ストーリーはすっきりまとまった第1話といった感じ。犯人は消去法でなんとなくわかってしまうものの、そこからの「仮面とは何か?」「主人公が探している仮面は?」「その理由は?」というところでぐっとキャラクターの内面に引き込んでくれる構成がよかったです。そう言えばこれって推理ものじゃなくて少年マンガだった!と気持ちを引き戻してくれる。

強いて言えば、明らかに2話に続く引きで終わってしまうタイプの読み切りだったので(ジャンプの新連載の形式上仕方ないことですが)、ちょっと悲しい気持ちになってしまった。アオリ文も「テオの仮面奇譚は続く――…」って言っていますし、このまま連載にしてくれてもいいんじゃないかと思います。

カグラバチ

カラー

まさかここで映画のポスター風のカラーが来るとは思っていなかったので、「こういうのありなんだ!?」と驚きました。良くも悪くもカグラバチって硬派な印象で、こういうパロとかやるイメージがなかったので……。ちゃんとそれっぽいロゴのパロディまでしていて芸が細かい。

ここでチヒロ以外のキャラクターのカラーリングがわかったのと(緋雪は黒髪なんですね)、柴さんのフルネームまでわかってしまったのもおもしろかったです。マンガあるある、なんらかの伏線として隠されていたっぽい名前があっさり出る現象。

第31話 挨拶

敵のバストアップで1P使い切る思い切った登場シーン。こういうところで裁ち切りまで使ってあるのはそこそこ見ますが、内枠に枠線を入れて1コマとして描かれてるのはちょっとめずらしいかも。

父の仇はもっと物語終盤で出てくるものだと思っていたので、これがどうやら本物っぽいというところで2度目の驚き。と言っても、ここで倒しきるわけではなさそう。「毘灼」の頭領としての宣戦布告とチヒロとの問答によって、その目的が真打にあることがわかる……、というのが今回の話でした。チヒロ自身も言っていますが、ここでチヒロを殺さずに話をしたがる辺りは結構気持ち悪いですね。

そして、それに動揺しつつも刳雲の能力を引き出して反撃を試みるチヒロがめちゃくちゃかっこいい。「妖刀は誰の奴隷にもなる」という事実に真っ向からぶつかる「六平の所有物として死ね」という六平の意地。これはやっぱりチヒロが元々刀匠を目指していた(現在目指してないわけじゃないと思うけどそれどころではない)ところを知っているからこその説得力ですね。

また、この話を進めながら裏でオークション、柴たち、ハクリたち、とそれぞれの場所でも時間が経過しているカットを挟み、オークション全体が動いていることを感じさせる構成も見事でした。

しかし、チヒロの「どいつの手も酷く汚れている」のセリフは最後にチヒロ自身にも返ってくるんじゃないかと思えて結構不穏。今回毘灼が真打を奪い取り、最終的にチヒロと真打がぶつかることになると熱いと思っていましたが、今回の引きの感じだとまだチヒロに勝機がありそうにも見えます。

それにしても、真打がどうヤバいのかは気になりますね。

願いのアストロ

第3話 兄弟ゲンカ

今回の話で全体の縦軸が定まった感じ。ここからいよいよ東京陣取り合戦が始まると思うとますます楽しみです。

ヒバルの思惑的には「世剣家の兄弟をそれぞれ説得し、納得の上でテラスを組長にする」だと思うんですが、今回紹介された兄弟たちを見る限り協力してくれそうなのが1人もいなかったので笑ってしまった。そりゃテラスも武力行使に出ようとするでしょ。しかし、今の組は違法なことしてないみたいなことを言っていたのに普通に銃が出てきたのもどうなんだろう。

今回は殴り合いでヒバルとテラスがわかり合う少年マンガ回!だったと思うんですが、ヒバルが普通にアストロを使ってきたので「それありなんだ」になりました。前回の素手ドス男のことも踏まえると、この世界ではアストロ=素手の認識なのかもしれません。

テラスのアストロはもうちょっと引っ張るのかと思っていましたが、今回普通に出てきましたね。確かにコンビで動いていく以上、テラスが無能力だと足を引っ張りかねないのでここで出しておいて正解だったな……、と後出しジャンケンみたいなことを思いました。

テラスの能力が「八咫鏡」なら、他の神器も出てくるのかな?とわくわくしているんですが、そもそも苗字が世剣だし、剣要素はここかもしれない。また、そうなってくるとテラスの名前は「アマ『テラス』」から来ているような気もしてきたので、この辺のモチーフについては今後どんなものが使われていくのか気になるところです。

夜桜さんちの大作戦

作戦224.開戦

学校を戦場にしてしまうと他の生徒に迷惑じゃない?という疑問点を本編内できちんと潰してくれたのが好印象。作品の印象が重くなりすぎないよう、コメディタッチで「フェスティバル」にしてくれたのも作品のカラーを上手く利用していていいなと思いました。

旦側の兄弟との戦闘の火蓋が切って落とされ、「第二次夜桜前線最終章」が開幕。これはこの章が、というよりは作品としての最終章に向かっているという意味も含んでいそう。

夜桜家の戦闘力自体にあまり不安はありませんが、旦から直接「双子を渡せば犠牲は少なく済む」と言われてしまった以上、戦況によっては双子(特に全滅エンドを見ているあるふぁ)のメンタルが心配ですね。自ら投降するようなことにならなければいいんですが……。

ウィッチウォッチ

154 心を取り戻すボクたちの物語

タイトルに反してがっつりギャグ回でした。

私は「皆さんも一緒にお考えください」系の話は結構好きなんですが、今回はおもしろすぎてそれどころではなく、全然一緒に考えられなかったのが心残りです。というかツッコミが激しすぎて考えている余裕もあんまない。

魔法解除してからまっすぐ立てるようになっただけで「おめでとう」って言われているケイゴがあまりにも不憫でよかったです。

アンデッドアンラック

No.205 覧古考新

毎度おなじみ四字熟語のコーナー。

覧古考新
古い事柄を顧みて、新しい問題を考察すること。

goo辞書

四字熟語の勉強になっていいですね。今回は今のニコそのものって感じの四字熟語でした。

死理取りが「概念」すら具象化できることで相手から情報を引き出す技、知能戦すぎて痺れる。そこで「十善戒」というのも渋すぎて……、渋すぎて全然知りませんでした。いくつかは聞いたことがあるんですが、流石に全ては覚えてませんでしたね。

また、この作品において私もずっと気にしていた「この世界観はループものと呼べるのか?」という点も今回でクリア。もちろん「魂が同一であること」を「同一人物」と定義することが条件にはなりますが、その点においては無問題とのこと。「魂」を理解したっぽいニコがそう定義しているのでこの世界観ではそういう定義でいいんだと思います。

そして、この件を私よりも気にしていたのは風子。なにか読者の知らない確信めいた情報があっての行動だと思っていましたが、そうではなかったことが発覚。その状態でここまで計画を推し進めるのは本当につらかったんだろうな……、とこっちまで涙目に。

そこからの「蘇生」はスピード解決すぎてビビりましたが、そういえばアンデラってそういうマンガでしたね。このままのスピードで突き進んで欲しい。そのまま結婚宣言まで行ってしまうのもよかったです(イチコが結婚自体には驚いてなさそうなところを含めて)。

ラスト、ランゲージの「超新星爆発」をどう乗り越える!?という引きですが、これの1ターン前にむちゃくちゃやってくれたファンが不敵に笑っているのでなんかどうにでもなる気がしてきてしまう。そういう意味では使いにくい男ですね。

キルアオ

page 51 決着

意外と続いた十三と二代目の戦闘もちゃんと決着。未だに名前を覚えていないため、二代目って言い続けているのはどうかと思うんですが、意外と出てこなくて……。

「接近戦になった」
「こうなっちまうと銃でもナイフでも武器は攻撃方法が限定されて逆に読まれやすい」

これはSAKAMOTO DAYSの過去編、毒使いとの戦闘において似たようなことをキンダカが言っていた気がするので出典があるのかもしれません(赤尾の場合はナイフも投げちゃったのでちょっと呆れられていた気がします)。

十三が想いの力で相手をぶっ飛ばすシーン、爽快感はありましたが、なんで急に強くなった(?)のか理由がありそうでなかったのでちょっと驚きました。想いの力ってことなら前振りみたいなのはない方がすっきりしたような……。

そこからのノレンを含む友人たちの救出は迅速でした。個人的には戦っている十三よりもこっちのテキパキ動いている十三に魅力を感じてしまいましたね。

二代目が逃げた方法、異常な回復力に関してはおそらくミツオカが関わっているんだと思うんですが、ここに来てだいぶシリアス寄りのルートを解放してきたので心配なような、楽しみなような複雑な気持ちがあります。

逃げ上手の若君

第155話 文化1338

歴史物が現実の時間軸にあわせて端午の節句をやってくることあるんだ。でも松井先生はそういうことをしれっとやりそうな雰囲気があるのもわかります。

アオリが耐えられずに「宴だァ~~~~~!!!」って言ってしまっているのも風流。

味方陣営の祭りの様子、将と兵の交流などを描く繋ぎの回ではありますが、こうして味方陣営が何(誰)を想って戦っているのかと言うのは今後の戦いにおいて重要になってくるところ。北畠顕家が死亡フラグを立てているように見えてちょっとしんみりしてしまったんですが、そのあとの石合戦で全部吹っ飛んでしまいました。

昔の日本人、怖(幕府から禁止令が出てるのも怖い)。

僕とロボコ

第183話 コソコソとロボコ

夜な夜な自転車に乗る練習をするロボコ回。今回はギャグ面でもキャラクター面でもロボコのいいところを組み合わせて作ったみたいな回で、とても読みやすかったです。ロボコと凡人が好きな人にもやさしいストーリーでした。

とか言っていたらツーリング回が始まりそうになってしまった。

絶対ろくなことが起こらないはずなので今から楽しみです。

グリーングリーングリーンズ

第21話 「自分に出来る事」

1P目に注釈めっちゃ入ってて結構びっくりしてしまった。複数入れるときは(※1)~(※3)みたいにしてくれるとありがたいです。でも、マンガでそんなに注釈入ってること自体あんまりないような気もします。

怪我を押して大会を乗り切ろうとする王賀と、それを止められない八枝崎。ここでどういう行動を取るのが正解かというのは結果論にしかならないので難しいですね。

八枝崎が「王賀を止めないが、負担をできるだけ減らす」という行動に出たのは八枝崎自身が今はゴルフだけに打ち込んでいる、という行動からの流れだと思えば納得感があります。止めようとした言葉を飲み込んだ、というところがすごくそれらしかったですね。

それに対して王賀及び、一緒にホールを回っている面子の動きもあくまで自分の競技に向いている、というところもこのマンガの魅力だと思いました。口では「ラッキー」と言いながらも嬉しそうではない出羽にも思うところがあるだろうに、競技中に余計なことは言わないプロっぽさが部活ものとはひと味違う感じ(どちらがいいとかではなく、それぞれの味として)。

ここでちゃんとボールがインするところまで描いてから次に続けてくれる気遣いが優しい。

鵺の陰陽師

第48話 育て代

学郎との戦いを通して、学郎を育てたくなってくる双斧。この辺り、真っ当な少年マンガをしていていいですね。潜在能力が高く、スポンジみたいな主人公というのはなかなかわかりやすい「よさ」なので、修行回で学郎のそういう部分を再度強調していくのはいい感じ。

また、先輩との関係性を描くことで修行描写だけだとマンネリしがちなところに緩急をいれているのもよかったです。ただこれ、ちょっとサモンナイトで言う「夜会話」の趣があってちょっとおもしろくなってしまった。また、ここで「許嫁」って言っておきながら「恋とかはなかった」という感情を突っ込んでくる辺りはフォーマットがハーレムものなのかな?という印象です。

どちらかと言えば気になるのは鵺さん側なんですが、流石に「見逃すことはありません」って言い切っている横にレベル4がいるのは組織としてダメダメな感じがしてしまうのである程度フォローがあるとうれしいところ。

Dear Anemone

第11話 感電

すっぽんぽんの人がパーティに加入したことで会話のテンポがかなりよくなって、エンタメ的なおもしろさがぐっとアップしましたね。ノリも軽く、今までのパーティメンバーが踏み込めなかった部分にもぐいぐい行くので、その辺りもいい感じ。

とはいえすっぽんぽんの人がいたら、序盤の緊張感とホラー的な空気が薄れてしまっていたと思うので、あとから合流だったのも納得。

からの、ここからまた別行動というのには驚きました。敵対勢力がいることは確定しているし戦力は分散しない方がいいと思いますが、探索について行きたくない気持ちはわかる。それぞれ「訳あり」なんだとすればなおさらですね(狼少女の例)。

ここでクラゲの能力をもった女の子が仲間になりそうだし、また動物の能力バトルが見られるのが楽しみです。なんか勢いで受け入れてしまっていますが、すっぽんぽんの人の能力もよくわかってないんだった。気になります。

作者コメント

尾田先生が成城石井に行っているのは解釈一致(?)ですが、はしゃぎ方がなんだかかわいい。

先日作者コメントで運動について書いている作家さんが多いな~と書いたんですが、今週号では和久井先生も毎週2時間かけて集英社まで歩いているとのことでした。やっぱりなんの仕事をしていても健康が一番ですね。

川江先生も飲酒量が減っているとこのことで他人事なのにほっとしてしまいました。

宮崎先生が那波先生の連載開始をよろこんでいるのがちょっと微笑ましい。

少年ジャンプ2024年24号 予告

さいくるびよりがスタートするため、巻頭カラーはさいくるびより。アオリ文を見て初めて気がついたんですが、自転車の話ではなく超能力の話らしいです。超能力の日常系コメディと言うと斉木楠雄のΨ難を思い出します。というか超巡!超条先輩も「超能力+コメディ」だけどそういうことあるんだ。とはいえ元々殺し屋マンガ(SAKAMOTO DAYS)連載中に殺し屋マンガ(キルアオ)の連載が始まる雑誌なので、そういうものなのかも。

2024年5月13日 発売
表紙:さいくるびより
巻頭カラー:さいくるびより
センターカラー:キルアオ
センターカラー:夜桜さんちの大作戦
センターカラー:カグラバチ

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Kei
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