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7月1日-7月31日 | 『風景のある図鑑』とその周辺

私たちを取り巻く複雑で謎めいたこの世界。古来より数多の人がその真理を解き明かそうとしてきました。

例えば数学や物理、化学、天文学、錬金術、言語学…。古河郁さんの手掛ける『風景のある図鑑』は、これら広大な世界を彷徨いながら、不可解なもの、美しいもの、想像もしなかった場所に連れて行かれるもの、世界の見え方が一変するもの、そんな欠片を拾い集める作業として始まったものです。

『風景のある図鑑』

元はWEBマガジン「アパートメント」の連載コラムから生まれたシリーズ。この世界の有り様をさまざまな自然科学的視点から見つめ、一見難解な理論やモチーフを風景画に落とし込み、絵と文で紹介する。回を重ねるごとに作品世界は深まり、拡大しつつ、多面的な世界の風景が描き出されてきました。

この度アンフェールフロアでは、昨秋の第Ⅲ集刊行を記念し、ひと月に渡りフェアを開催いたします。

開催に先駆け、店頭とオンラインでは『風景のある図鑑』シリーズおよび作品集『Polyhedron』をお取り扱いしてきましたが、今回はそれらに加え、過去に装丁を担当された書籍や詩人・中村梨々さんとの共著絵本(展示のみ)、蔵書票やポストカードなどの紙もの、絵の展示販売を行ないます。

蔵書票:本の見返し部分に貼り、その本の持ち主を明らかにするための紙片。
Ex Libris(エクス リブリス:ラテン語で「誰それの蔵書から」の意)とも。
幾何学をテーマにした5つの図板は孔版印刷による製作。

静謐でほの暗い、柔らかな天鵞絨のような独自の作品世界。扉を開けば、複雑で謎めいた世界の深淵をそっとのぞき込むような景色が待っています。この機会にぜひご覧ください。


古河郁 / coca

1988年長野生まれ。物理、数学、天文学、鉱物、錬金術などをテーマに、絵や文章による創作を行なう。

『風景のある図鑑』シリーズ、作品集『Polyhedron』、『天体蒐集家』を出版。ほかに『中村梨々詩集 たくさんの窓から手を振る』(ふらんす堂)の表紙や、中村梨々との共著『せんのえほん』(七月堂)、カブリ数物連携宇宙研究機構「Kavli IPMU ものしり新聞」イラスト(coca名義)など。おもに展示即売イベントへの出展や、ギャラリーにて展示を開催。

略歴
2015年
個展「風景のある図鑑」展 (レティシア書房)
2016年
個展「幾何学の風景」展(栞日)
2017年
個展「box and window」(三省堂書店・ナチュラルヒストリエ)
2018年
「書斎トイフ秘密基地ヲ作ル」展(ギャラリーシュタイネ)
2020年
「地球惑星科学」展(ギャラリーシュタイネ)

・HP https://lit.link/roommary
・Twitter @room_mary
・Instagram @room_mary

『風景のある図鑑』とその周辺
2023年7月1日-7月31日
恵文社一乗寺店 アンフェールフロア

(担当:岡本)

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