「まちづくり×観光×教育」を重ね合わせて、地方創生のあたらしいモデルに
「まちづくりホステルALA」を1万人の町、都農町に開業して9月で1年。
都農町のまちづくりや都農中学校のキャリア教育を実践してて感じるのは、供給側の人手不足と、外部の情報不足。
観光については、都農ワインや都農神社など素晴らしい資源はありつつ、宿泊や飲食施設が少ないため、滞在時間が短く、町に消費が落ちにくいのが課題。
一方、来る側のニーズとしては、
メインターゲットで考えている大学・高校については、先進的なところほど、旧来型の修学旅行やゼミ・サークルツアーを見直し、地方創生やSDGsをテーマとする自律・発見・探究・協働へのニーズを感じてます。
今週17日からは、昨年、修学旅行で来ていただいた京都市立日吉ヶ丘高校が、フィールドワークで24名が来町!
1.まちづくり×教育
都農町に限らず、全国の1万人規模の町村共通の課題は人口減少・若者流出・市場縮小。
若者流出は不可避ながら、Uターンで戻ってくるようにするために、教育へのアプローチが必要。
町内唯一の都農中学校に入らせて頂き、総合学習の時間を使った「つの未来学」や、職場体験「つのワク」など手がけている理由です。
2.まちづくり×観光
人口減少で、労働力や消費力が先細るため、町外者の誘致は必須。
企業誘致や移住促進とともに、観光は市場拡大・創造の重要な手段。
都農町は、観光資源が少ないため、逆に、まちづくりを観光コンテンツにできないかと考えています。
東京では当たり前のスキルも、地方の小さな町ではオンリーワンの価値があります。
ただ観光する、体験するだけではなく、目の前の人を手伝ったり、町の役に立ち感謝されることが、旅の楽しみのひとつになっていることを感じます。
3.教育×観光
教育と観光の重なりの典型は修学旅行。
学びを修めると書きつつも、お寺や名所を訪れた時にその歴史をつらつらと聞く程度かと。。
自分もそうでしたが、学生自身、学びに行っている認識は薄いのが現状?
昨年の日吉ヶ丘高校の修学旅行をNHKが取材、放映いただいた際、タイトルを「学びの修学旅行」にしたことに対し、「本来は二重の意味ですよね」と担当記者さんが苦笑されてたのが印象的でした。
4.まちづくりスタディツアー
昨年は、立教大学観光学部、東京大学「東大むら塾」と、まちづくりスタディツアーを企画・実施しました。
東大むら塾は、2泊3日でHOSTEL ALAに合宿。
さすが東大生!徹夜で提案書をつくり、町長・副町長に堂々のプレゼン、絶賛いただきました。
最後に紹介するのが、新渡戸文化高校のスタディツアーです。
新渡戸文化高校ではいち早く、修学旅行を撤廃。
全国の町村と提携、好きな人と、好きな場所に行って、自分がやりたいことを明確に、自律的に旅をデザインするスタディツアーに切り替えてます。
ぼくらは6月に受け入れを行いましたが、事前にZOOMで高校生たちと、ぼくらは何を提供できそうか、高校生たちは何をやりたいか、をゼロから話し合いながら、旅をデザインしつつ、当日になるまで余白たっぷり 笑。
実際には来てから勝負、みたいな感じで、アドリブ満載のツアー!
大変なことも多かったですが、高校生たちの満足度は相当高く、ぼくらもやりがいに満ちたツアーでした。
まちづくりも教育も観光も、自分ごととして楽しめるかにつきますね。
5.まとめ
まだ実績も少なく、ビジネスモデルになってるわけでもありませんが、まちづくりと教育と観光を重ね合わせていくことに可能性を感じてます。
行政的には管轄部課が違うため、まちづくり・教育・観光の3つは連動させにくいもの。
民間も3つを包含している会社は少ない一方で、旅する側からすると一定数のニーズがあるのではと考えています。
都農町のような小さな規模で、官民連携が進んでいれば、この3つを統合して企画を立てていくことも可能なので、小さな町のモデルにはほど良いかなと。
課題はエンタメ性の担保。
基本、楽しくないと続かないので。
これは引き続きの研究課題にします。
17日からの日吉ヶ丘高校も楽しみです。
現状の企画です。
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