#4 MBA日記 「サービスマーケティング(Customer experienceについて)」
マーケティングを考えるうえで最も重要なことは、
「顧客体験(CX:Customer Experience)」であった。
CXで最も有名な企業がAmazonである。
Amazonでは、CXを考えるうえで、大胆なMission・Visionを持っている。
Mission:地球上でもっとも顧客中心主義
Vision:一人一人の顧客を宇宙の中心におく
この顧客中心主義を支えるものが3つの根幹と1つのポリシーである。
3つの根幹
世の中が便利になったり、進化したとしても、顧客である私たちが、
いつになっても、決して変わらないもの(顧客が本当に求めているもの)が、
下記の3つの根幹である。
①豊富な品揃え
②低価格
③迅速な配達
①豊富な品揃えは、私たちは欲を言えば、多くの商品の中から選びたいと思うのが、基本欲求である。
昔であれば、品揃えといっても限られており、数点の中から選ぶしかなかったが、今は日用品から、希少価値の高いものまで裾野の広い商品からボタン1つで買うことができる。
②低価格は、言わずもがなではあると思うが、できれば1円でも安く買いたいというのは、基本欲求である。
Amazonは、AmazonPrimeに入っていれば配達料も基本はかからない。ECで料金が高くなる1要因では、配達料もある。価格も下がっているが、配達料を下げているのも低価格を実現している要因である。
③迅速な配達に関しても、頼んだものがなかなか来なければ、実店舗で買おうとシフトしてしまう。つまり進化しているインターネット技術と共に、素早く欲しいものが手に入るということ自体を求めるようになってきているということである。
1つのポリシー
これらの3つの根幹と顧客中心主義を可能とさせるためのポリシーが、
「Day1」という考え方がある。
Day1:毎日が創業初日である。常に顧客中心主義を追求し、スピード感を持って高速PDCAで対応する
Day2:大企業病に値する。PDCAは回すが、すべて承認・プロセスの過程が入るので、遅い。企業のための企業になってしまう。
地球上でもっとも顧客中心主義というミッションを達成するために、
AmazonではDay1であるかを毎日意識している。
ジェフ・ベゾスの決算報告の中でも、必ずDay1が書かれている。
これは、逆に言えば、顧客の声に耳を傾けるということとは
これだけの意識を強烈に持っていないと実現ができないということでもある。
まとめ
今回は顧客中心主義という内容をテーマについてのまとめとして、
Amazonを取り上げた。
優れたBtoCの企業では、必ずと言っていいほど、
顧客中心主義と高速PDCAを回していることが多い。
自分の会社や興味のある会社が、CXという言葉だけ1人歩きしてしまうような形骸化するものではなく、本当に顧客が求めていることは何なのか?を考えることが非常に重要だということを改めて学んだ内容であった。
次回は、顧客が求めていることは何なのか?を洗い出すための分析方法をまとめたいと思う。
清水慧(しみずけい)
医療用医薬品の調査会社にてリサーチャーとして勤務。前職では、大手内資系製薬会社にてMRを担当。2021年4月から立教大学院ビジネスデザイン研究科(RBS)にてMBA(修士課程前期)を就学中。将来、起業(医療業界・合気道道場)を夢見てます。趣味は、トレーニング・合気道。