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#人形

魂を象った人形をもとめて

魂を象った人形をもとめて

個展を数日後に控え、思いもよらぬサプライズがありぶるぶる震えています。
今や球体関節人形を語る上で欠かせない存在の珈琲舎・書肆アラビク オーナーの森内さまから、作家大西けい並びに作品への推奨文をいただきました。

素晴らしい文章に読者として読み入ってしまい、自分の事なのかと喜びを噛みしめています。本当にありがとうございました。

以下推奨文

魂を象った人形をもとめて
森内憲(書肆アラビク)

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ball joint dollの誕生

ball joint dollの誕生

10代の多感な時期から人形とは隣り合わせで歩いてきた。
ここで言う人形に実体はない。
けれど、ふとした時に隣を見ると「居る」のだった。
捉えようによってはただの怪談話だが、その感覚を持ってここまできてしまった。

人形は蔑むことも慈しむこともせず私の何かを映していた。
「黙って全てを受け入れてくれる」というのは自分都合の解釈にすぎないが、それでも隣に人形が居ることを確認すると私は安堵した。

言葉

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誰も知らない

誰も知らない

MASKDOLLからの流れで何を作る?
ここで何か掴まないと、私の方がMASKDOLLに飲み込まれてしまう。
何が作りたいのか?わからない。
この繰り返しだった。
何を作ればいいのかわからないけれど何か作らなくてはいけない。

私にとって、ものづくりは手段だ。
何のための?
私の作品を通して私自身は何を感じ、そして何を届けたいのか?
辿り着きたい場所はどこだろう。

「君ならどうした?」

懐かし

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no name dollのこと。

no name dollのこと。

私の作品に、no name dollという人形がいる。

手のひらに収まるくらいのサイズで、平べったい。

頭は丸く胴体は縦長の台形といった感じだろうか。鍵穴のようなシルエットにも見える。
とても単純な造形で、くびれのようなものはない。
棒のような短い手足がついている。

材質は布で、顔と胴体で切り換えられている。

顔はサンド色のゴワゴワした麻布。
胴体は地味な古布を使用しているので全体的に彩度

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「ぬいぐるみ」と「人形」

「ぬいぐるみ」と「人形」

何を作っているんですか?と聞かれたら、布で人形を作っています。と答えている。

私は、作品の形態やテイストが多様に変化してきたほうだと思う。

アクセサリーからぬいぐるみへ移行した明確な理由はパッと思い出せないけど、心の流れのままに従ったという感じ。

2016年、大阪でのFANTANIMA!に参加できたことでその流れが加速したことは間違いない。

私は昔から人形が好きだった。

幼少期リカちゃん

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