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「音楽のプロがあなたのチームに」Profession Hubをローンチします

この記事は、今回始めるサービスや立ち上げの背景について、皆様にお伝えするためのものです。


音楽業界のスポットコンサルサービス

Profession Hub(プロフェッションハブ)は、一言でいうと「音楽業界の"中の人"に自分の悩みを直接相談できる」サービスです。

Profession Hubにはアーティストやクリエイター、音楽業界のビジネスパーソン、専門家などのプロフェッショナルが多数在籍しています。

もしあなたに音楽に関する困りごとがあったら、このサービスで業界の先人を見つけ、一対一でオンライン相談に乗ってもらうことができます。

ぜひ、下記のような方々にお使い頂ければと思っています。

①アーティスト様
②事業者様
③音楽業界志望の学生様や社会人の方
④ファンの方や一般の方

①アーティスト様なら、自分の曲のクオリティについてプロフェッショナルから直接フィードバックを貰えたり、自身の音楽活動について相談したりできます。

②事業者様は各領域に精通したプロフェッショナルにプロジェクトごとのコンサルティング依頼やクリエイティブの相談などができます(内容は要相談)。

③学生様や音楽業界で働きたい社会人の方は、現役のレコード会社・芸能事務所等の社員に気軽にOG・OB訪問や副業の相談ができます。

④プロフェッショナルと話をしてみたいファンの方や一般の方のご利用も大歓迎です。ただし本人の連絡先を聞くことはできません。

使い方は下記の二つのうちどちらかです。

①サイトで相談したいこと・人を選んで依頼をする
②ひとまず運営事務局に問い合わせて、ご自身のお悩みに適したプロフェッショナルを紹介してもらう

なお、Profession Hubは事業モデルとしては音楽業界専門のスポットコンサルサービス、という形をとっています。

なので、ココナラやランサーズなどのスキルシェアサービスとは少し趣旨が異なります。Profession Hubは、いわゆる作詞作曲などの"作業を依頼できる"プラットフォームではなく、"知見を分けてもらえる"プラットフォームです。

できることは、プロフェッショナルに依頼した成果物を納品してもらうことではありません。プロフェッショナルと実際に話すことで、自身の抱える課題に対するヒントをもらうことです。

日本の音楽業界のリアル

なぜProfession Hubを立ち上げるのか。その理由は私の原体験にあります。

私は幼少期から音楽にどっぷりとハマり、学生時代は音楽活動に明け暮れました。今思えばほんのオママゴトですが、仲間とインディレーベルの立ち上げや盤の一般流通、全国ツアーの設計をするなどし、社会人になってからは業界の最大手→スタートアップの二社でキャリアを積みました。

まだ若輩ではありますが、気づけば音楽の世界でお金を稼いでおよそ10年という、短くない期間になります。

その上での私見ですが、今の日本の音楽業界の現状をまとめるとこんな感じではと思っております。

・産業規模はわずかに拡大傾向
・音楽領域は最大手の寡占(もはや独占に近い?)
・新興企業や韓国企業の参入により、収益の分散が顕著

個人の見解です!誤りがあればご指摘ください!🙇

要するに、横ばいに近い市場に新興企業や海外からの新たなプレイヤーが参入してきて、既存の音楽畑の企業はごく一部を除き苦戦を強いられている、という認識です。

何せ、新しいものが次々と生まれてくる世界です。特に今なんて、個人でいきなり物凄い才能が現れます。全く新しいビジネスが雨後の筍のように生まれます。しかし、市場は急には大きくなりません。

現状を打破するための鍵は「グローバルIP」、つまりは外貨を稼げるアーティストを、というのが全体の共通認識になっている、という状況です。もう市場自体を広げんことにはどうにもならんぞ、と。

で、最も悲劇的なのは各企業がこれを数年前から言い続けていること…

業界全体としての危機意識は高まっており、しかしかといって明確な打ち手がある訳ではない、というのが共通(暗黙?)の認識なのではと感じます。

2024年の今では回復しましたが、音楽業界はコロナでモロにダメージを受けた業界です。その最中、業界大手にいた当時の私は忙しく働きながらも、なぜ音楽業界はこんなにも景気が悪いのかと、頭の中は疑問でいっぱいでした。

なにせ、音楽キッズが憧れて入った世界の、トップティアのキラキラ大企業です。そこの景気が悪いなんて、もはや業界の構造自体が間違ってるんじゃないかと、半ばやけくそになったような、どこか裏切られたような気持ちだったのをよく覚えています。

しかし、思えばそれが私の人生の転機でした。

その頃から、私が何がどうなればうまくいくのか、何をもって音楽企業の業績が上がるのか、どうすれば音楽産業が成長するかを、とことん考えるようになりました。

きちんとビジネスをしなくては音楽業界は終わってしまうと、半ば強迫観念に迫られて猛勉強を始めたのです。

今になって思えば、それが起業を考える最初のきっかけだったと思います。

業界を救う「答え」

まず思ったのは、音楽業界ってどうやって成り立っているんだろう?という今更すぎる素朴な問いでした。

とにかく、音楽業界の景気が良くなる方法を知りたい。そのために、業界の中身を知りたい。

私自身は新人発掘の部門におりましたが、発掘した才能のある若者が新人開発チームの元に行った先、何がどうなってデビューしたり、曲を作ったりライブしたり、メディアに出て会社に利益をもたらすのか、てんで分かりませんでした。

じゃあ聞いてみようと、実際に開発チームの同僚に聞いてみました。

「開発ってどうやるの?」彼は丁寧に開発の仕事について教えてくれました。私はまた聞きます。「じゃあ、その後どうやってデビューするの?」すると彼は言います。「いや、全然分からん」

あ、そうなんや。ワイと一緒や。

あっけに取られた私は、まあでもまだ若手だしそうだよなと自分を納得させつつ、直属の上司にあたる業界の20年選手の先輩に話を聞きに行きました。で、かくかくじかじかの後に彼の口から出た言葉は、「いやぁ、よく分かんないよね〜」でした。

ふむ、と。

それからというものの、私は挫けずにたくさんの人に会ってきました。音楽プロデューサー、マネージャー、販促の人にファンクラブの人、デジタルの人からバックオフィスの人まで。

演者から裏方まで、本当にたくさんの人です。この前人数を数えてみたところ、ちょうど100人ぐらいでした。

いわゆる国民的ヒットを飛ばしたアーティストを担当してきたような、華々しい経歴の大先輩も1人や2人ではありませんでした。

あの歌い手を見つけた人、あのシンガーを育てた人、あのアイドルをプロデュースした人。音楽業界には、知られてないだけですごい人がいっぱいいる。

私は一心不乱に質問をぶつけました。

曲がバズるにはどうするの?大ヒットって起こせるの?企業はどう儲けるの?ヒットが出ると会社は潤うの?業界はどうすれば盛り上がるの?

教えてください!!!

すると、彼ら彼女らは口を揃えてこう言います。

「ぶっちゃけよー分からん」
「結局は運」
「理由は全部後付け」
「バズったっぽいけど売り上げとかは知らん」
「決算書?読んだことない」

ワイ→🥳!?

空いた口が塞がりませんでした。(笛吹いてるけども)

結論、みんな何も分かってなかったんです。

これはマジです。決してディスではありません。そもそも収益性とか再現性とかもう、存在しないんです。知らないし、みんなあんま興味ないんです。

「なんかオモロそうだったから」「とりあえずやってたら、そうなってたっぽい」「ワイもびっくりした」のオンパレード!ビジネス?収益?何それ、美味しいの?

私は完全に理解しました。音楽業界って、本質的にそういう世界だと。

業界の人間で音楽ビジネスの成功法則を完全に分かってる人なんて存在しません。1人も見たことないです。

強いてあるとしたら、あるスターの登場によってこれまで存在しなかった「型」が一気に世間に広まって、第二第三のスターが後続することでそれがムーブメントになることです。

いきなり物凄い人が出てきて、その人のやり方を踏襲したすごい人が続々出てくるという流れってありません?で、その人を見つけた事務所とかベンチャーが大きくなって、ブランドとして名前が知られてくる、みたいな。

でも、蓋を開けてみればそれだけなんです。

音楽業界=運ゲーなのか?

これって、ビジネスとして何か歪じゃないですか?

リクルートが「負の発見」「New Ring」「ぐるぐる図」みたいな概念や仕組みを言語化してビジネスとして再現性を持たせてきたように、偉大な企業には素晴らしいメソッドやレガシーのようなものが存在する、はずだと思いませんか?

でも、ないんです。音楽業界にはそれがない。あったとしても時代の変化が早過ぎて、すぐに意味を失ってしまう。

日本には偉大な音楽の会社や才能はたくさんあるのに、どれも突然変異的なんです。

つまりこの業界にあるのは物凄い才能と、それを本気でサポートする人と、熱心なファンだけ。結果、それが後付けで音楽ジャンルとか音楽ビジネスの「型」になる。

でもそれって、要するに運ゲーですよね?

もしや、ワイら死亡……?😉

オワタ…………

が、そこで少し視点を変えてみると、また違うことに気づきます。

事実、この世界には素晴らしい音楽があって、素晴らしいアーティストやクリエイターがいて、素晴らしいビジネスパーソンがいます。

いい音楽や、才能はこの世界にたくさんある。私たちはその音楽・そのアーティストに救われてここまで生きてこれました。例えそれらが、いわゆる「売れる」ものでなかったとしても。

そもそも音楽って、別にお金になんなくたって最高じゃん。

音楽業界で、世の中の言う「偉大な何か」を成し遂げる必要なんてない。”結果的”にそうなったらいいけれど、まずは目の前の音楽や人を大切にし、それを継続することが全てです。

まずは素敵な音楽を作ること。人を感動させること。そのために、私たちがこの世界に居続けること。

つまり大事なことは、いわゆる業界の大きな成功法則を上から追い求めるのではなく、自分で自分の「身の丈に合った音楽業界の生き残り方」を見つけ、下から定義し続けなくてはならない、ということなんです。

バッターボックスに立ち続けるために

補足すると、さっきのは少し大袈裟な話で、そりゃあ確かに日本中誰もが知ってるような音楽、さらにはグローバルな何かが生まれるには変数が多いよね、という話です。

しかし一方、じゃあ大きな何かが生まれたのはなぜかというと、たまたま音楽の世界にいた人が、たまたま才能を発掘し、たまたま別の音楽の人たちと繋いだら、たまたま凄いことが起こった、というだけのことらしいのです。

じゃあもう、予測とか無理なんだからこの世界で生き続けようよ、というのが私の結論です。

とりあえずバッターボックスに立ち続けましょうよ、と。なんだかVCの人みたいですね。音楽業界とスタートアップ業界は実はめちゃめちゃ似てると思います。

もうね、こんな業界に成功法則なんてありません。だからもう、難しいことなんて考えずに楽しいことを考えましょう。新しくて面白そうなことをしましょう。ほんの小さな何かを試行し続けましょう。それしかない。

で、この記事を読んでくださっている方がもし音楽業界で生きている方なのでしたら、声を大にして言いたいことが一つだけあります。

誰もが好きな音楽の世界で何かをしているという、皆さんにとって当たり前の事実は、そうでない人からすると当たり前でないことなんです。

アーティストやクリエイター、専門家、はたまた音楽の企業で働くビジネスパーソン。彼ら彼女らには、それぞれに知恵と経験や人脈があり、個人レベルで見た時にそれは非常に高価値です。

なぜなら、良くも悪くも音楽業界ほど体系的な理論がなく、中身がブラックボックスな業界はそう多くないからです。それっぽく言うならば、情報の非対称性がとても大きい。

形は様々ですがこの業界で何かをしたい人は山程いて、でもその人では見つけられない、いくらネットや本で学んでも知り得ない知見や人との繋がりを、この世界の住民は持っています。

アーティストとして10年やってきてるとか、作家として何十曲も楽曲提供してるとか、お世辞ではなくマジな天才です。他にもめちゃめちゃ業界や音楽に詳しい人とか、それはもう特殊能力の類です。音楽の会社勤めの人だってそう。

だからこの業界にいる人は、それだけで実はめっちゃすごい。

で、その知見を次の世代にきちんと伝えていくのは業界にいる我々の義務であり、同時に、大きな「何か」を生み出すための唯一の生存戦略でもあると私は思うのです。

暗闇を歩くにはメンターが必要

あの秘密を教えれば、もっとうまくいく人が増えるのに。

あの人とこの人を繋げれば、簡単に何かの化学反応が起こせるのに。

そう思ったことはありませんか?

この世界で迷っている人に、そういう時私はこうしたよって、伝えられることはありませんか?

「アーティストになりたいけど、何すればいいの?」
「どうしたらもっといい音楽を作れるの?」
「音楽業界で働いてみたいんだけど、どうしたら働ける?」

その答えを、私たち業界の人間は持っています。サイズこそ違えど、等身大な自分自身の生きる術みたいなものをそれぞれに持っています。

不確実な音楽の世界で業界レベルの成功法則は存在しないが、個人レベルの成功法則(=知見)は無数にある。だから、その知見をしかるべき誰かに提供できれば、その人にとっての課題解決になりうる。

これが私が見立てた仮説であり、Profession Hubで提供したい価値の本質です。

不思議なもので、今時、頭のいい人たちなら色々とすぐに分かってしまいます。

あのアーティストがどうヒットしたか、あのグループがなぜあんなにもハイクオリティなのか、あのバンドの海外人気はどういう経緯だったのか……

GoogleやXにはその答え"のようなもの"に満ち溢れています。

経産省や投資機関でさえこの業界についてレポートを出しています。市場の動向、成功したスタートアップの事例、新しいテクノロジーの分析。どこの誰がいつ何をどうしたか、ご丁寧に時系列にまとめてくれています。

でも、それらは本当にあなたの役に立つのでしょうか。本当に必要なのは後付けの総論ではなく、今ここで必要な個別論ではないでしょうか。

私は今何をすればいいの?誰かのそんな悩みに全力に応えてくれるのが、愛情と経験に満ち溢れたプロフェッショナルたちです。

プロフェッショナルとは、私が全員直接話をしています。人柄が柔和で、内側に情熱を持ち、業界に愛のある方たちしかここにはいません。彼ら彼女らはきっとあなたに素晴らしい知見を提供してくれます。

多少調べたら出てくる表層的な情報をくれるのではなく、目の前のあなたの悩みを親身になって聞き、全力で現実的に力になってくれるんです。

音楽業界という曖昧模糊な暗闇を歩くために、ぜひProfession Hubであなただけのメンターを見つけてください。あなただけの「成功法則」を見つけてください。

Profession Hubが目指すもの

Profession Hubというサービスは、人と人が繋がって化学反応が起きることを本懐としています。

業態の特性上プロフェッショナルとの直接の連絡先の交換を不可としておりますが、いわゆるコンサルティング以外の何か、例えばスターの発掘やIP創出のための案件化は許可・推奨しています。

つまり、このサービスをきっかけに「あなた面白いですね!ちょっと一緒にやりませんか?」と新しい何かが始まることを我々は応援しています。私自身できることがあればお手伝いしますし、他のプロフェッショナルの知見を借りることも大歓迎です。

Profession Hubが、文字通り才能と知見とを繋げる「ハブ」になればいいなと私は思っています。音楽業界にはすごい方がたくさんいますから、その方同士や才能が集まる場所があったら、きっと何か起こるよね、と。

しかし、そのためにはたくさんの方のご協力が必要です。

私はもっと多くの方と繋がりたいと思っています。例えば才能を探しているプロデューサー様や企業の新人発掘の方、チームを探しているアーティストやクリエイターの方、業界の外にいるけれど何か特殊能力のある方や、シンプルに音楽を愛してやまない方など。

「私ならこういう知見が提供できるかも」という方がいらっしゃいましたら、いつでもご連絡ください。XのDMとかで全然大丈夫です。

これから皆さんと何か新しい、面白いことができることを楽しみにしています。

まだまだ至らない若造ではございますが、世界で二番目のポジションを取る日本の素晴らしい音楽がグローバルに挑戦するためのきっかけとなれるよう精進しますので、皆様のお力をお貸しください。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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