和洋野趣風雅折衷和綴本作り

画像1 竹尾で購入したフランスの手漉き用紙「ムーラン」を表紙に使い、和綴本の句帳を作りました。
画像2 綴じ糸は百均で売っている園芸用の麻紐を使いました。本当は、もう少しお洒落なイメージの本にするつもりでしたが、あまりにも麻紐が野性味があり、違う綴じ糸にするか悩みました。結局、まあこれでもいいかと全部この麻紐で綴じました。
画像3 題簽は直接表紙に印刷をしました。花形文字(多分、二号の大きさです。)を飾り罫線で繋ぎ枠を作り、18ポの正楷書活字を使い組版を作りました。
画像4 横長の和綴じ本としたので、余白になにかアクセントとなるものを入れたかったので、適当に約物でデザインをしました。原稿用紙で使う魚尾と矢印を使いました。あまり、意匠を凝らさずにさらりと何も考えずに作った組版です。
画像5 今回は、洋紙も和紙も手漉きの用紙を使うので、その耳をすべて製作した部数12冊に活かして作りことにしました。どちらも横目の紙なので、全紙から使える部分はちょっと少ないです。
画像6 本文は全部で11頁なので、それでは本に厚みが出ないので少し工夫をしました。
画像7 紙の耳を一枚一枚揃えて断裁を行います。
画像8 今回使用した和紙は土佐の鹿敷製紙(株)さんの楮手漉き和紙です。とても丈夫な和紙です。耳を利用するために袋綴じをしないので、次の頁の文字が透けて見えます。なので、頁の間に合紙を入れました。合紙は出雲の書道用和紙です。
画像9 丈夫な紙なのですが、袋綴じをしないので、このように文字が透けて見えます。
画像10 合紙を入れると文字が浮き立って見えます。今回は、印刷機の圧を弱くして、印字が繊細になるように考えました。その分、文字にかすれがあります。それは、活版印刷の良さとして活かしました。本来の活版印刷ではダメな印字の仕上です。
画像11 これが表紙の組版です。
画像12 使った麻紐と出来上がった和綴本です。
画像13 これでも厚みは少しはできました。角切れは表紙と同じ竹尾さんから購入したフランスの手漉き洋紙ムーランの色違いです。
画像14 麻紐を和紙に通すために大きな穴を空けるなければいけないのですが、そのために活躍した道具がこのライオンの穴開け機です。結構、楽に決まった位置に穴を空けることができました。ちなみに縫い針はこれも百均の手芸用の縫い針を使いました。
画像15 表紙の組版から表題を抜き取って印刷したはがき大のカードです。興味のある方は毛萱街道活版印刷製本所のショップから購入可能です。

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