小冊子作り(vol.2)

画像1 以前「小冊子作り(vol.1)」の記事で紹介した小冊子『双紙いのちかたり』の第二号を製作しました。今号も表紙は青森在住の竹林嘉子さんの木版画です。和紙は、土佐和紙の鹿敷製紙(株)さんの手漉き和紙です。この和紙は楮を中心に三椏を少し入れたものでかなり野趣があり、それでいてとても温かい、懐に抱(いだ)かれる雰囲気のあるものです。前号もそうでしたが、この小冊子には木版の表紙画と真ん中の頁に見開きで銅版画を直接に版木と銅版に当てて印刷をしています。なので、インクが所々飛び散り、画が一枚いちまいでかなり違います。
画像2 冒頭、朝倉宏哉さんの詩が4ページ掲載しております。この和紙はチリが多く含まれています。また紙に凹凸があります。特に和紙の裏面はデコボコになっています。なので印字が見えずらい印象が画像にはあるかと思います。決して滑らかな白い紙に比べれば識字の良さは劣りますが、けっこう実物は読みやすいと思います。
画像3 2つ目の作品は、庄司文雄さんの五行歌8篇と短歌1首です。前号は3枚の和紙を使い、二つ折りにして全部で表紙を含めて12ページでしたが、今号は4枚の和紙を使い全部で16ページになっています。
画像4 真ん中の頁に入る見開きの銅版画です。版は前号のものを使い、進化(退行?)させています。銅版画は通常、印刷するときには水を含ませ、プレス機でインクを紙に吸い取るのですが、これは水を含ませずに、インクを載せた版がまだ熱いうちに印刷をしています。
画像5 今号も、金子忠政さんの「二つの「いのち」」、と小熊昭広の「介護のこと」という2つの散文を掲載しました。散文は、9ポイントの明朝体の活字を使い、版面を行間9ポイントで18行、文字間ベタで1行45文字で印刷をしました。上の写真は文字数が多くなり、1ページ19行となってしまいました。ちょっと窮屈です。
画像6 あとがきと奥付けとなる最後の頁です。

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