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滑舌の改善方法【ア行編】

ア行の発音で噛むという人はあまりいないかと思います。
日本語の発音の多くは子音と母音から成り、一つの文字を発音するためには子音と母音の2つの動作をしなければなりませんが、ア行は母音のみで発音するため他の音と比べると発音の仕方がシンプルです。
そのため、ア行で噛むということはあまり無いのだと思います。

母音は非常に重要で、上記の通り発音の多くは子音と母音からなります。
つまり基本的にどの音も母音の要素があります。母音の滑舌が不明瞭なら、他の全ての発音もどこか不明瞭な印象になってしまいます。


滑舌や発音で気をつけるべきこと

口の形と舌の位置を特に注意をしましょう。
また発声時にどこにも力が入らず、響きがあるのびのびとした発声になるように意識をしたいです。

滑舌練習は長く行えば良いというものではありません。
良い発音発声が楽に出ることを目的として行うものですので、その目的をしっかり認識しながら練習する必要があります。

【ア】の発音

口を大きく開ける音です。
開けた口に指2~3本が縦に入るくらい開けると良いです。
口の開きが小さいと音がこもったりして、明瞭さに欠けた音になります。
また、口を大きく開けることに意識を向けすぎて、喉や首に力が入らないように注意する必要があります。

口を大きく開けようとすると口回りに力が入ってしまう場合もあるかと思います。
これは口を開けるための筋肉が育っていない状態かと思いますので、筋トレの要領である程度負荷を掛けながら口を大きく開ける訓練を行うと良いと思います。
最終的には、力を入れず楽に口を大きく開けるという状態を目指します。

舌の位置は、下の歯茎辺りに舌先が触れるように、口の下に置きます。
舌の位置が上の方にあるとこもったような音になり、明瞭さに欠けた音になります。

めちゃめちゃ分かりやすく図解しているサイトがありましたので紹介させていただきます。
下記ページの/a/の音が日本語の「ア」に近い音となります。

【イ】の発音

口を横に引っ張って出す音です。
舌の位置は母音の中で最も口の上部に近づきます。
といっても「ア」の音と比較しても少しだけ近づくイメージです。

口の形や舌の位置を調整する過程で、喉や首に力が入ってしまいやすいので、なるべくどこにも力が入っていないように発音できると良いです。

こちらも図解しているサイトを紹介させていただきます。
下記ページの/i:/の音が日本語の「イ」に近い音となります。

【ウ】の発音

日本語の「ア」の音から唇を小さくして出す音です。
舌の位置は「ア」よりもやや後方となり、舌の後部が高くなります。

「イ」ほどではありませんが、唇や舌に力が入ってしまいやすいので、こちらもなるべくどこにも力が入っていないように発音できると良いです。

こちらも図解しているサイトを紹介させていただきます。
下記ページの/ʊ/の音が日本語の「ウ」に近い音になります。

【エ】の発音

「ア」と「イ」の間くらいのやや左右に引いた口の開きで、
「ア」と「イ」の間くらいの舌の位置で発音される音です。

「ア」なのか「イ」なのか中途半端な音になりやすい音ですので、自分の李理想の「エ」の音はこういう音というのが決められると良いと思います。

こちらも図解しているサイトを紹介させていただきます。
下記ページの/e/の音が日本語の「エ」に近い音になります。

【オ】の発音

口をすぼめ、唇の形を円形にして出す音です。
「ウ」の音よりは口の開き方は大きいです。
舌の位置はやや後方で、後部が高くなりますが、「ウ」ほど高くはなりません。

特に「ウ」「エ」「オ」については、口の形や舌の位置の本当に微妙な差で音が作られています。
自分の中でしっかり違いを認識しながら音を出せるようにできればと思います。

最後に

母音だけでも発音の要素が複雑に存在していることが分かるかと思います。
口の形や舌の位置について説明を書いてきましたが、あくまでこれは良い形の一例として紹介したものと思っていただければと思います。

個人的には、良い口の形や良い舌の位置になっていて、力みが一切無い状態が明瞭で響きのある発音のためには必要だと考えています。

実際には、訓練する中で表現者個人個人が自分なりの理想の発音を探すというのが大事です。
どこかに存在する万人に当てはまる唯一絶対の正解を教えてもらうのではなく、自分なりの最高の音を自分で探すという態度が必要だと感じます。

ここまで読んでいただきありがとうございました!


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