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滑舌の改善方法【カ行編】

カ行の滑舌で悩むという方はあまり多くはないかもしれません。
ですが、自身では気付かない甘くなっている発音が存在する場合もあります。
気になる方は、一度改めて点検してみることをおすすめいたします。


カ行の音の構成

カ行は子音/k/と母音の「ア・イ・ウ・エ・オ」が組み合わさってできる音です。

子音/k/について

子音/k/は舌の付け根あたりが口内の上部後方にある軟口蓋に一度接触し、その後少し離れその隙間を空気が流れることで出来る音です。
こう書くと複雑は動きですが、日本語を話せれば当たり前にやっている動きで、息だけで「クッ」と言おうとすると/k/の音になると思います。
息だけで「クッ」と言ってみて、舌がどのように動いているかを観察してみるのも良いと思います。

/k/の音の出し方が分かりやすく図解されているサイトがありましたので紹介させていただきます。
下記ページの/k/が日本語の子音/k/とほぼ同じ音になります。
※ページ中下段の子音/k/の項目です。

http://roundsquaretriangle.web.fc2.com/new/02_14.html#02_14.html#consonant_k_g

カ行の発音時の口の動きについて

カ行は子音/k/を出した後に、母音を出すことで「カ・キ・ク・ケ・コ」と出します。
つまり、一文字発音するために2つの動作を行う必要があります。
とは言ってもこの2つの動作はほぼ同時に行うといってもよいくらいで、口の動きをスローモーションにして出してみてようやくそれぞれの動きが認識できるほどです。

日本語を不自由なく話せる人であれば、特に意識せずにこの複雑な動作を行っていることになります。

逆に何か発音に違和感があるという場合には、この子音と母音のどちらか、あるいは両方の動きがうまくいっていない可能性があります。

「カ」の発音

子音/k/の後に母音「ア」を出す音です。
子音/k/について、舌の後部が口内上部にしっかり接触してから離れないといけないのですが、その後に行う母音「ア」は口を大きく開けて、舌を口内下部に置く形になるので舌の動きが忙しくなります。

子音/k/は口内上部に舌がしっかり接触しないとカ行の子音要素がぼやけますし、母音は口を開けて、舌も口内下部に置かないとこもった音になりやすいです。

「キ」の発音

子音/k/の後に母音「イ」を出す音です。
子音/k/について、舌の後部が口内上部に接触しますが「キ」は「カ・ク・ケ・コ」よりも口内上部の奥の方で接触します。

子音/k/も母音「イ」もいずれも余計な力が入ってしまいやすいため、特に意識して力みを抜きながら発音する必要があります。

「ク」の発音

子音/k/の後に母音「ウ」を出す音です。
子音/k/について、舌の後部が口内上部にしっかり接触してから離すことで発音します。これはほとんど「カ」のときと同じですが、「カ」のときよりもほんの少しだけ後ろに接触させる方が力みなく出せるかもしれません。
これはご自身で接触する場所をいろいろと試してみていただきたいと思います。

母音は「ウ」のため、あまり大きく口を開ける必要はありません。
「ク」のときには子音/k/を発音するときも、あまり口を大きく開けずに発音します。

「ケ」の発音

子音/k/の後に母音「エ」を出す音です。
子音/k/について、舌の後部が口内上部にしっかり接触してから離すことで発音します。これもほとんど「カ」のときと同じですが、「カ」もしくは「ク」のときもほんの少しだけ後ろに接触させる方が力みなく出せるかもしれません。
これもご自身で接触する場所を試してみていただきたいと思います。

子音/k/が「キ」の時に次いで力みやすい印象がありますので、力まずに発音できるように丁寧に取り組んでいただきたいと思います。

「コ」の発音

子音/k/の後に母音「オ」を出す音です。
子音/k/について、舌の後部が口内上部にしっかり接触してから離すことで発音します。ほとんど「カ」のときと同じ位置に接触する形になると思います。

母音は「オ」のため、あまり大きく口を開ける必要はありません。
「コ」のときには子音/k/を発音するときも、あまり口を大きく開けずに発音します。

最後に

カ行は子音/k/+母音で構成される音ですが、「カ・キ・ク・ケ・コ」それぞれで、子音/k/の接触位置を微妙に変えた方が出しやすい等こだわれるポイントが存在します。

なかなか最初からここまで意識して滑舌に取り組みたいと考える方は少ないかもしれませんが、上達しある程度のレベルになって、もっと丁寧に滑舌に取り組みたいと思ったら参考にしていただければと思います。上達するための何らかの気づきの助けになれば幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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