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我が家のご飯事情
猫も人間と同じで、性格や好みが微妙に違う。たとえば、コハクは、夜8時以降しかカリカリを食べない。昼は何も食べないし、朝と夕方に食べる時は、夏なら水、冬なら白湯にオヤツのペーストを少し入れたものを舐めるだけ。
クロミとひじきは、朝と夕方にウェットフードを水かお湯でのばしたものにカリカリを食べる。
昼間は、自動給餌器にセットしたカリカリを食べる。一応、クロミとひじきの分を用意してあるが、ひじきは朝に余分にカリカリを欲しがるので、昼間は寝ていることが多く、昼食2匹分は全部クロミが食べている疑いがある。
夕方、私たちが帰宅すると、夜ごはん。朝と同じウェットフードとカリカリ。この時も食べるのは女子たちだけで、コハクは、寝ている。
その後、7時半近くになると、クロミがソワソワし出す。それを合図に、コハクもコタツやベッドから起き出して、やけに演技がかった取っ組み合いをし始める。
またまた、それを合図に、こちらもウェットフードを水かお湯で伸ばしたものを出す。クロミはウェットフードに目がないので、スプーンを舐めにシンクの上に登ってくる。
本人は必死なのだが、きっと小さい頃、ひもじい思いしたんだろうなと思うと切なくなる。
この時コハクは、食べたり、食べなかったり。食べても、ウェットフードではなく、オヤツペーストを伸ばしたオヤツ水(またはぬるま湯)だ。
下手にここで、がっつり食べてしまうと、かなりの確率で吐いてしまうので、気を抜けない。たくましい女子たちとは逆に超繊細な男である。
8時頃には、女子たちはカリカリを欲しがる。コハクは、オヤツ水を飲んで、満足してまったりしていることが多い。女子たちは、夜食のアピールに余念がない。
8時半すぎになると、いよいよ夜食タイム。寝室に移動して、みんなで食べる。この時は、1日のうちで一番幸せな気持ちになる。昼間、嫌なことがあったとしても、毎日のこの時間だけはかけがえのない大切な時間だ。
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これで終われば、感動的なのだが、思うようにはいかないのが猫だ。
私は、猫たちのそばで、就寝前のストレッチなどをするのだが、この時間になって俄然元気になったコハクが邪魔をしてくる。
読書でもしようものなら、本の上にドカッと座って動かない。無理に動かそうものなら、般若のような顔になって、機嫌の悪い時なら噛みついてくる。
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年を取ってだいぶ丸くなったとはいえ、コハクは、元凶暴猫なので、自分のやりたいようにやらないと気が済まないのだ。
昼間の大人しいコハクはどこへやら。夜になると、元気になって、食欲も出てくるらしい。
前述したように、コハクは吐きやすい体質なので、一度にあげる量は、スプーン一杯程度。それなのに、食べ終わるとすぐ催促してくる。
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手前は食いしん坊クロミ。
私が起きている間はいいが、寝てしまってからも、チョイチョイしたり、それでも起きなければ、頭を噛んでみたり。
一度、朝起きたら鼻血が出ていたこともあった。これは、コハクの必殺技「鼻フック」だ。起きていたら、めちゃくちゃ痛かっただろう。幸いなことに、全く気づかなかった。
こんな感じで1日は終わる。猫がいなければ、もっとゆっくり寝れるかもなあと思わなくもないが、いないとたぶん寂しいのだろう。