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読んだ本の感想「ツミデミック」

犯罪✖️パンデミック🟰ツミデミック
パンデミックによって引き起こされた犯罪について書かれた小説

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中にはなしかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う優斗はーー「違う羽の鳥」 
調理師の職を失った恭一は家に籠もりがちで、働く妻の態度も心なしか冷たい。ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人からもらったという。隼からそれを奪い、たばこを買うのに使ってしまった恭一は、翌日得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れるがーー「特別縁故者」 
先の見えない禍にのまれた人生は、思いもよらない場所に辿り着く。 稀代のストーリーテラーによる心揺さぶる全6話。

小説紹介より

・違う羽の鳥
・ロマンス⭐︎
・隣光
・特別縁故者
・祝福の歌
・さざなみドライブ

の短編6話からなる作品

一穂ミチさんは「スモールワールズ」「パラソルでパラシュート」「光のとこにいてね」に続いて4冊目でした

どの小説もジワジワと心が震える小説でしたが
今作は特に震えました🫨

一穂ミチさんの小説には闇を感じることが多いですが、今回は特に深い闇を感じました

一穂ミチさんがインタビューでツミデミックでは人間ドラマを書きたかったと言っていたがパンデミックに翻弄された人間のドラマになっている

読み終わって
犯罪✖️パンデミック✖️人間ドラマ🟰ツミデミック
なんだと深く納得しました

ちょっとした事や些細な出来事から犯罪に巻き込まれていく様子が描かれていてジワジワと恐怖を感じます

「あれっいつの間に巻き込まれてるんだろう」って何回も思いました
何が原因で巻き込まれたかすらわからないまま展開していき、最終的には取り返しのつかない事態になってしまう

ついこの間まで日常だった風景が遠い昔のように感じて過ごしていましたが、小説を読むごとにくっきりと思い出しました

こんな世界だったよなって

パンデミックが引き起こした世界を忘れないためにも読んで良かったと思いました

もう戻りたくないけど忘れちゃいけないよなって思える作品でした

ご興味ある方はオススメします

きっと心が震えるはずです🫨

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