一人で韓国料理食べてカラオケ行ってガルバで楽しんでバイトが決まった日
先日のこと、人生って色んなことがあるんだなって話。
夜勤明けの休みの日で17時に起床。
夕方に起きた時点で、もう今日も一日が終わったな、夜勤明けとはいえせっかくの休みの日を無駄にしたなと、うなだれながら体を起こした。
いや待てよ、まだ始まったばかりだ、ここからめっちゃ行動すればいいじゃないか。
そう自分に言い聞かせ、ゆっくりと身支度を済ませて家を出た。
ホルモン食べたいなあと思いながら、三茶を目指して歩き出す。
何故か最寄りの駅を通り過ぎ、一駅分歩いた。
ここで急に三茶に行くのがだるくなり、最寄り駅から一駅離れた駅周辺を探索し出した。
(ホルモンホルモン、ホルモン屋はどこだあ?)
ホルモン屋を探しているはずが、何故かパチンコ屋に入店。
北斗のラッキートリガーを打ち、5000円負けたところで店を出た。
5000円あったらホルモンいっぱい食べれたなあ、最近いいことないなあと、のほほんと考えながら歩いていると、そういえば前々から行きたい焼き肉屋さんがあったことを思い出した。
10分ほど歩き、こじまんりとして古びれた焼き肉屋さんに到着。
お店の前で婦人集団たちが溜まっていたので、一旦お店をスルーして100m先ぐらいで集団が去るのを待つ。
(店の前で溜まるな〜、早く去れ〜)
僕の願いも虚しく、婦人たちは中々去らない。
(早く店に入りたいよぉ?まだかなあ?)
10分ほど待って、やっと婦人たちが意気揚々と去っていった。
僕は、緊張しながらも緊張が伝わらないように入店し、常連顔で店員さんに尋ねた。
「一人なんですけどいけますか?」
可愛らしい女の子の店員さんは店内を見渡し「ちょっと待ってくださいね」と申し訳なさそうに僕に言ってきた。
僕は壁のポスターを見ながら店員さんを待っていると、その店員さんがこれまた申し訳なさそうな顔で僕のところへ戻ってきて「ごめんなさい予約がいっぱいで」と言ってきた。
僕は、そりゃそうですよねみたいな顔で「わかりました」と言い「またお願いします」という声を聞きながら店を出た。
これからどうしよう、あてがないぞ、と思いながらひたすら歩いた。
行く店行く店どれも外からわかるぐらいお客さんがいっぱいで、僕が入れる店はどこにもなかった。
ここで、3日前にオープンしたばかりの韓国料理屋さんを見つけた。
そこは明らかに一人で飲むようなところではなくて、カップルや陽キャ団体がいくような、わかりやすく言えば看板がネオンのお店で、一人で行くのには躊躇してしまうようなところだった。
こんな日はそうそうないし逆に行ってみるか〜〜と、自分の身を奮い立たせ、勇気を出してその韓国料理屋へ入店した。
すると、店員さんは愛想良く対応してくれて、カウンター席へ案内してくれた。
カウンター席は六席しかなかっのだが、端の二席はカップル、真ん中の二席は僕一人だけで占領する構図となった。
店内は満席で、僕はみんなのガヤと、横2組のイチャイチャを聞きながらサムギョプサルとキンパとトロたくユッケを注文した。
最初のお通しの時点でお腹がいっぱいになり、僕はこれから届くサムギョプキンパトロたくを完食できるのか不安になった。
案の定腹がパンパンになり、頑張ってサムギョプを頬張っていると、急にお客さんが全員帰り店内は僕一人だけとなった。
いやいや気まずすぎるって、どういう状況これ?
この時点で21時半、店員さんに何時までやっているか尋ねると、この店は3時までやっているのでいつまでもいていいですよと優しい声をいただいた。
パンパンの腹ながらなんとか全ての食べ物を完食し、ビール2杯とマッコリ3杯を飲んで店を出た。
会計が5200円とリーズナブルすぎて感動した。
感動の余韻を味わいながら歩いていると、急に胃から吐瀉物が込み上げてくる予感がし、僕は急いで駐車場の端まで移動した。
そこでマーライオンを3回繰り返し、1人で飲んで1人で吐くという異常な状況を忘れないように、コンクリートに落ちた吐瀉物を写真に撮って残した。
あとから写真で見返してみると、サムギョプサルとキンパが鮮明に全部出ていた。
このままじゃ今日は終われないと思い、人生で初めて1人カラオケに行った。
普段歌いたいけど誰も知らないから歌えないという曲を思いっきり歌った。
詳しく言うと「Mr.Low-D - Back Love feat. 詩音」とかを歌った。
30分の熱唱を終えカラオケを出ると、同居人2人が僕のもとへと駆けつけてくれた。
僕が韓国料理屋で寂しすぎて同居人に連絡していたことをここで思い出した。
そこから鉄板焼き屋さんへ行き、普段しないような割と熱い話しをした。
この熱い話は恥ずかしいのでここでは伏せておくことにする。
鉄板焼き屋さんを出て、導かれるようにガールズバーへ入店した。
そのガールズバーで僕たちについてくれた女の子が双子で、めちゃくちゃ顔も声質も似ていた。
その女の子たちが僕たちの方を指さし、僕と僕の隣の席に座っていた同居人に向かって「顔似てるね、兄弟?」と言ってきた。
全然違うしお前らがそれを言うか、と思いながらも「違うよ〜」とだけ返した。
もう一人女の子がついてくれたのだが、席につくやいなや「お兄さん連絡先交換して」と言ってきたのであたふた連絡先を交換し、交換した瞬間にどこか違う席に移動していった。
光の速度で連絡先だけ交換してどこかいったなあと、思いながら赤い酒(名前は覚えていない)をひたすら飲んだ。
1セットの時間が終わったので、僕はお会計をお願いした。
お会計を払っていると、双子のお姉ちゃんのほうがハッピージャムジャムを歌い出したので、僕たちはそれを聞きながら店を出た。
2時過ぎくらいに家に着き、気付いたら僕はぐっすり寝ていた。
3時頃、目が覚めたので携帯を開くと、光の速度で連絡先だけ交換してどこかに行ったあの子から連絡がきていた。
「ねーいっしょに働かない?」
なんか急に仕事を誘われた。
ここで断ったり渋ったりするのは僕の芸人魂がゆるさいので、僕は「いいよ〜」と言った。
そこからお金のことや仕事内容等いろいろなことを話し、僕は本当に来週からその店で働くことにった。
この店で働くことが吉と出るか凶と出るかはわからないが、ただひとつ言えることはこんな未来想像してなかったということ。
あのとき僕が (今日も一日終わったなあ、あーあ) とだけ思っていつものようにグダグダしていれば絶対にこんなことなっていないのに、僕がたまたま奮起してたまたま体を起こしてたまたま家を出てたまたま1人で飲んだった結果、ガールズバーで働くことになった。
こんな未来誰が想像できただろうか。
まじで人生って色んなことがあるんだなって思えた。
一寸先は誰にもわからない。
それが良いか悪いかはわからないけど、行動すれば何かが起こる可能性がある。
逆に行動しなきゃ何も起こらない。
何が起こるかわからないのが人生。
そう考えると、もしかしたら明日ぼくが世界を救う勇者にだってなり得る可能性がある。
そんなことを思いながら、来週の初出勤にびくびく怯えている僕なのであった。