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プロダクト開発って面白い
はじめまして。パーソルプロセス&テクノロジーという会社でプロダクトマネジャーをしています。松本です。
突然ですが、noteいいですね。
”書く”ことに特化してちょうどよく抽象化されたUXUIにも妙技を感じるし、使っていてきもちいい。イラストや絵画をゆるーく見るのが好きなんですが、推しのクリエイターさんのイラストがサムネイルとして手軽に使えてしまうのも素敵!
イラストって、メッセージや雰囲気を伝える手段の一つですが、目的に対し”答えの無いものをカタチ”にするとても難しい仕事ですよね。
プロダクトづくりも通じるものがあります。
初回投稿はそんなプロダクトづくりの難しさ、面白さについて書いてみようと思います。
絶対的な”答え”は無い
プロダクト開発のミッションは、私たちがビジネスオーナーとして「広くユーザーに使い続けてもらえるサービス」を作ること。
この「ユーザーに使い続けてもらえるサービス」になるためには、「ユーザーにとっての本質的な問題解決になっている状態」かつ「心地よく操作できる状態」が必要です。
そのためにはユーザー立場でじっくりと業務プロセスを観察し、業務で解決したい問題を定め、機能要求として落とし込んでいくことが必要。機能要求が定義できると具体的なシステム仕様をデザインしていきますが、ここからが難しい。
最短距離のシンプルなユーザビリティ(機能のそぎ落とし)
行動の細部まで意識した十分な機能セット(機能の詳細化)
が求められます。
相反する要求に対してちょうどいい機能を定義していくことが難しい。
この落としどころは、まさに”答えの無い”領域です。
SI開発とプロダクト開発の違い
SIビジネスの受託開発との最大の違いは、この答えの無い領域との付き合いにあると思っています。
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SI開発では特定のお客様が”要求”を持っているので、そのお客様の要求が明確な”答え”になります。開発側はこの要求に向かって、QCDを守って開発することがゴールになる。そのシステムについては別チームに引き継いでそこでお終い。
一方プロダクト開発では多数のユーザーを相手にしますが、特定のユーザーの声だけを参考にすると非常に個別性の高いシステムになり、広く利用されることはありません。
もちろんユーザーの声も参考にしますが、プロダクト自身が対象とする業務を深く理解して”要求”を定義することが必要になります。また、開発が終わればそこで終わりではなく、そこからが本当のスタート。
プロダクトが定義した”要求”および”仕様”はまだ仮説の段階でしかないので、問題定義が正しかったか?解決策としての仕様定義は正しかったか?をユーザーの使い方を観察して検証していきます。
そして、この観察から新たな問題の気づき、よりよい機能仕様の気づきを得ながら、さらに機能改善と仮説検証を繰り返す仕事がプロダクト開発です。
なので、実はプロダクト開発にはゴールさえ存在しないんです。
ユーザーからの要求を鵜呑みにしてはいけない
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出展:BUSINESSBALLS
一つ、ユーザーの声を参考にするときに心がけていることを紹介しておこうと思います。
SIビジネスの受託開発を風刺した有名なイラストを拝借しました。
このイラストの「顧客が説明した要求(左上)」と「顧客が本当に必要だったもの(右下)」に表現されているように、ユーザーも実は本当に欲しいものは良くわかっていないということです。
プロダクト開発では本当に必要だったものを提供できればユーザーが定着し、よりよい開発に投資していけます。その状態を作る意味でも、ユーザーの声は参考にしつつも、鵜呑みにせず本質を探ることを心がけています。
プロダクト開発のエンジニアに大切なこと
エンジニアの働き方やキャリア、スキルについても千差万別ですが、プロダクト開発のエンジニアは、通常のエンジニアリングスキルに加えて
要求定義にあたって”問題発見力”と”コミュニケーション力”
仕様定義にあたっての”ちょうどいい抽象化スキル”
が必要だと考えています。
エンジニアは技術のスペシャリストであり、”問題解決”が得意な人が多い印象ですが、それだけだと「言われたものを作る」だけに留まってしまう。
プロダクトではユーザーも気づかなかった新たな体験を提供できると最高ですが、このために重要になるスキルセットだと思っています。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
”答えの無いものをカタチ”にする難しくもあり面白いプロダクト開発。
私たちもプロダクト開発を通してこのあたりのスキルを磨きながら、よりよいプロダクト開発、ユーザーも気づかなかった新たな体験に生かしていければと思っています。
そして、よりダイレクトに社会貢献したい、ユーザーの業務に向き合い解決策を考えたい、そのために自分の持っているエンジニアリングの専門性を発揮したいと考えているエンジニアにとってはプロダクト開発はピッタリな仕事です。興味あればぜひお声がけください。
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