ポンコツ大学生の卒論note〜その6〜
こんにちは!あいでんです。
今日は先日徳島へ行く際に落とした財布を受け取るために警察署へ行ってまいりました。
中身は何も取られておらず,かつお礼も不要とのことで,世の中まだまだ捨てたもんじゃないなあなんてことを感じました。
その隣で食い気味にお礼をもらうための手続きをしている人を見るまでは……いや,いんだけどね。
▷はじめに
今日は昨日に第二回目の卒論提出を終えたということで久々の卒論noteです。
いろんなSNSやブログで悲鳴を上げ続けた卒論の軽い進捗を書いていこうと思います。
前回まではこちら↓↓
方向性としては大きく変わっているわけではありませんのでこれまでのnoteを一読していただけると幸いです。
今回は約10日前から変わった点を中心に整理していこうと思います。
▷テーマ
『創業初期における組織文化とマネジメント・コントロール・システムへの影響』
▷先行研究の整理
卒論を進めていく上で重要になる組織文化とMCSについて理論の整理,および定義づけを簡単に行っていきます。
▶︎組織文化の概要と形成のプロセスについて
組織文化・・・Denison(1984;1990)によれば「組織の中核となるアイデンティティを形成する価値観,信念,および行動パターンの集合」
以前はすっからかんでしたが組織文化がどのように形成されているのかについて整理を行なっていきます。
・坂下(1995)は,組織文化が形成されるプロセスについて「組織文化は一つには創業経営者といった強力な指導者のリーダーシップを通じてつくられ,浸透させられるが,二つにはそれは組織メンバーの組織学習を通じて選択的に淘汰され,あるいは生存していくものが多く,それらが彼の日常の一貫した言動を通じて全社員に浸透していったものだ」と述べている。
このことから,組織文化は創業者自身の哲学や理念,さらには自身の世界観や人間観に由来するケースが多いことが示唆されている。
では,創業者はどんなリーダーシップ行動を通じて組織文化をつくり,それを浸透させていくのか。
坂下(1995)によると,「創業経営者がしばしばシンボリック行動をとることがあるのは,自分の価値観やパラダイム,行動規範といった「意味」を,シンボルやシンボリックな行動によって鮮明に伝達したいからである。こうしたシンボリック行動を通じて創業経営者の伝達した「意味」が組織の全メンバーに受け入れられ,共有されるようになると,それが組織文化となるのである。」と述べている。
シンボリック行動・・・「価値観やパラダイム,行動規範といったなんらかの「意味」を直接象徴する意図的な行動,またはそうした「意味」を象徴しているさまざまなシンボルを意図的に使用する行動」(坂下(1995)p.110)。
このことから分かるのは,創業者が組織文化を形成する際の中心点というわけではなく,シンボリック行動をとっている人物が創業者が組織文化を形成する際の中心点になりうるということである。
しかし,往々にしてはそれは創業者であることが多い。なぜなら創業初期においてシンボルを示すことができるのは思いを持ち立ち上がった他でもない創業者だからである。
また,そのシンボリック行動によって伝達される「意味」を組織の全メンバーに受け入れられ,共有されるようになるということが重要で,それが弱いと下位文化(一部の人たちの間にある文化)となる。
逆にこれが強いと短期的には組織成果を伸ばすことにつながるのである。
▷仮説導出
先行研究を踏まえて仮説を導出する。
組織文化とは組織を作ったその瞬間に現在の組織文化になるのではない
→組織文化は未成熟な時期がある。
未成熟とは…共有度や一貫性が弱く,文化の内容も曖昧で不透明な状態を指す
創業初期においては創業の思いをもった者を中心として組織は運営される。だとするならば,シンボリック行動を行うのが創業者自身であることが考えられる。
だとするならば,創業者自身の哲学や理念,さらには自身の世界観や人間観のみならず、組織としての哲学や理念,世界観(理念,ビジョン,解決する課題)が組織文化の形成に影響するではないのか。
『仮説H1:組織文化の形成には,経営者もしくは創業者の創業者自身の哲学や理念,さらには自身の世界観や人間観が組織文化に影響する』
『仮説H2: 組織文化の形成には,会社の理念やビジョンが組織文化に影響する』
組織文化の違いによって,組織成員の心理的状態や企業業績に影響を及ぼしているMCSの組み合わせが異なる(澤邉, 飛田(2009))ことが示されているため次の仮説を導出する。
仮説H3:組織文化はMCSに影響する
最後に,堀井(2016)ではMCSが動機づけに影響を及ぼすことが示唆されているものの,Merchant and Van der Stede (2017)のパッケージ概念ではどのような影響が出るかについてまでは言及されていないことから,動機づけへの影響も検証するために次の仮説を導出する。
仮説H4:MCSは組織成員の動機づけに影響する
図2 本稿の仮説を図式化したもの
▷おわりに
はい、こんな感じです。
前回の卒論note以降、ありがたいことにT先生をはじめとするいろんな形にお話を聞いていただき、いろんなご指摘やアドバイスをいただきました。
一番刺さったのは「もっと勉強しなさい(先行研究を読みなさい)」でした。ごもっとも。
次回の卒論noteの更新は学校側へ提出する12月19日になると思います。その時は完成形(仮)の状態になるので載せれる範囲内で卒論の内容を載せていくつもりです。
約1週間で仕上げることができるように頑張りたいと思います。
それでは、また次回!