心理的安全性、学校にこそ必要では?
心理的安全性、流行ってますね。
Googleが行った調査で、生産性が高いチームに共通する要素とは、個々のパフォーマンスではなく「このチームなら挑戦しても失敗しても馬鹿にされない」と感じられること=心理的安全性だった、ということが分かったそうで。この本は、日本でもそれを実現するためにどうすればいいか書かれた、とてもとても実践的な書籍です。
特に、失敗したらエラいことになる「キツい組織」と挑戦したら冷やかされる「ぬるい組織」の両方を整理しながら批判しているの、とても良いですね。しかもそれが意識の高い表現にはならず、心にすっと入ってくる書き方をされていて、ユーモアにつつまれた気配りがすごい。
あと、学生時代大学で「主体的・対話的で深い学びは、生徒が安心できる居場所がないと達成されないのでは?」的な研究をしていたのですが、それに通じるところを感じました。家庭環境とか学校の人間関係とかで委縮して、+側にもー側にも自分を表現できない結果学びにも集中できなくなってる子、意外とたくさんいるんですよね。
そういう委縮から解き放てるような環境を整えられるのは意外とトップに立つ人間、てなことも本に書いてありました。なんでも、大事なことが言語化できてて、自分を丸ごと受け入れてて、マインドフルな状態の人=心理的柔軟性がある人が組織を変えるそうで、教員である私もそうなりたいし、最終的には教え子がそうなってほしい。私の野望は地球を救うことなんで。
正直なところ、この本を読んだきっかけは「学級通信で引用したらかっこよさそうだから」という大変不埒なものでしたが、それでも本当に読んで良かった。「まとめサイトに載ってることが全て」にならない、中身のつまった良著でした。
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