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コーチング〜相手の言葉を受け止める〜
私のコーチングセミナーの聴き方に関する先生が、
相手の言葉は『胸の前で受け止めるといい』
と話されていました。
胸の内で受け止めてしまうと、胸が痛むでしょ。
だから、胸の前でしっかり受け止める。
そうすると、相手の心もよく見える。
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コーチングにおいて
聴き手はキャッチャーになるということ。
言葉のキャッチボールとよく言いますが、
キャッチボールの場合は両者が投げ手。
相手の受けやすい球を投げようとします。
相手を気遣うコミュニケーションになります。
コーチングの場合は、
聴き手がキャッチャー、話し手はピッチャー。
どんな球でも受け止めるからとドンと構えます。
ピッチャーは投げたい球を投げられる。
気持ちよく、投げたい球を投げられるようにキャッチャー(コーチ)はサポートをします。
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私の妻との会話例
妻は移住してきて、地方に住むことにやっぱり違和感を感じていて、地元ということもあり窮屈感もあるようです。
妻:ずっとこっちにおるの無理かもしれへん。
私:そっかあ。
妻:息抜きにちょっと出かけようにも出れんし。何もすることがなくて、起伏がなくてしんどい。
私:そっかあ、しんどいん?
妻:しんどい。ずっとこのままやと思うと、かなりきついなあ。
私:そうなんやあ。
妻:でも、自分なりにも何かこっちのいいところ探してみようとは思うんやけど。
私:探してみてるんや。
妻:いや、探してみようと思ってる。笑
私:そうか。笑
妻:でも、私にとっては買い物に週末出かけるとか、カフェに行くとかそういうのが想像以上に必要な時間なんやって気づいたんよなあ。
私:必要なことに気づいたんかあ。
一見、冷たい人ごとの旦那のように思えるかもしれません。笑
この後、妻はこんなん言ってもしゃあないし、こんなん言われてもしんどくなるだけよね?
と言いました。
私の答えは、NOです。
私は妻の気持ちを聴いていただけなので、
そう思ってるんやね。と思っただけです。
私が妻の言葉を自分の感情と混ぜながら聴くと、
せっかくこっちに来たのにまた戻りたいん?
そんなんできるん?
ネガティブなことばっかり言って。
なんて思ってしまうかもしれません。
ただ、私は妻の言葉を妻の言葉のまま受け止めただけなので、私の心には影響はありません。
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思うことは自由で、話すことも自由
相手が傷つくと思うと投げられない。
そんな球もあなたが投げたい球なら受け止めるよ。
そんな球を投げた後に、心がスッキリして、投げたい球を投げられるようになるかもしれない。
人が思ってはいけないことなんてない。
思うことは自由だから。
そんな思いを外に出してスッキリして、また前に歩み出せるなんていうことだってある。
私の妻も土地探しに行こうかと前向きに動き始めてくれています。
相手の言葉を相手の言葉のままに受け止める。
聴いていて、自分の心が痛まないような受け止める。
そんな聴く技術があれば、
大切な人の思いを大切にすることができる。
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そして、コーチングの先生は
相手の言葉を受け止めてから、自分の心の中に受け入れる球をきちんと見定めることも大切
と話していました。
どんな球でも心に入れたら、心がもたない。
けれど、自分にとっていいなと思うものは、尊敬の意を込めて、自分の心の中に入れていく。
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相手の言葉を受け止め、
受け入れることで、
また自分も成長していける。
相手のことを大切に受け入れるためにも、
一度胸の前で受け止めること。
これは、人と人が互いを尊重し合って生きていく上で、とても有益な技術になると私は思います。