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金継ぎ、やってみた!

バリンッ!

豪快な音をたてて茶碗が割れた。

陶芸市で買った一点ものの茶碗。陶器を物色する人々でごった返した坂道を何往復もして、ようやく出会った一品。何十品いや何百品も置いてある店内から、探し出した作品。

濡れた手から滑り落ちた茶碗が、シンクに大きな破片となって散った。

あまりの事態に、シンクの中をただ呆然と眺める。見るも無惨に散った茶碗とその破片。

一拍おいてでた第一声はもちろん

「うわーーーー!!!!!」

大絶叫だった。

ちなみに、わたしの手元はたいへん覚束ないので、年に数回は食器を落としている。それでも割れることはまれなのだ。まれなのだっ。しかも、それがお気に入りの茶碗だなんて!もう手に入らないものだなんてっ!

なんて不甲斐ないんだ。

メソメソしながら丁寧に破片を拾って、水で洗って綺麗にする。

もう手に入らないお気に入りの茶碗。

手に入らない…。


「ええい、直してやんよっ!」

というわけで、割れた食器をつなぎ合わせて修復する、金継ぎに挑戦することにした。


ちなみに、以前から金継ぎには興味があった。なので、本屋さんに金継ぎスタートブックなるものが売られていることは知っていた。

割れた器がなかったために買う機会がなかったスタートブックをサクッと購入。
それがこちら。

(た、、、たかいっ。)

合成うるしと金粉に説明冊子、そのほか細々した物が入っている。

「いざ、作業開始!」

と、冊子を開いてびっくり。


パテいるんかーーい!

接着剤いるんかーーい!

本に入ってないんかーーい!

出鼻をくじかれます。破片をつなぐのに接着剤が、つなぎ目の隙間を埋めるのにパテがいるらしい。自転車をとばしてカインズホームに駆け込みます。


気を取り直して、作業開始!
いざっ!いざ〜〜っ!(茶碗を割った悲しみはどこへ。金継ぎが楽しみになりすぎて、テンションが高い。)


こちらがバリンバリンの茶碗。大きく割れていることが救いでしょうか。

割れた茶碗

まずは、接着剤で破片を繋ぎ合わせる。パズルみたいで楽しい。

繋がった茶碗

できた!もうこの時点で達成感があります!

はみ出た接着剤は、乾燥後にカッターで取り除きました。

それでは早速、金継ぎといきたいところですが、小さな隙間がちらほらと。この隙間はパテで埋めます。指でギュッギュッとつめて、不要な部分をカッターで取り除きます。

パテで隙間を埋めた

固まるまで1日待ちます。早く続きの作業をしたくてウズウズします。


ここから、いよいよ金継ぎに入ります。準備が思いのほか長かったね。
合成うるしと金粉を混ぜて、竹串でつなぎ目をなぞります。

金継ぎした箇所をうっかり触らないように慎重に慎重に描いていきます。やりそうだからね!

(ごめんなさい、作業中の写真は撮っていませんでした。)

1日乾燥させて完成!

金継ぎした茶碗 (外側)
金継ぎした茶碗 (内側)

きゃ〜〜素敵!可愛い!

圧倒的自画自賛!
自分で作ったものには愛情マシマシなのです。

今すぐにでも、ご飯を入れて、使いたい!

ここで誤算が。合成うるしが臭くて、金継ぎした茶碗をすぐには使えない。独特なツンとした臭いが気になる。1週間ほどしてようやくご飯を入れました。

それにしても愛いやつよ。

割る前ももちろんお気に入りの茶碗だったけれど、金継ぎをして愛しさ倍増。

茶碗を手にとるたびにニヤニヤしてしまう。


思いのほか金継ぎが楽しくて、またやりたくなりました。しかし、残念ながら割れたり欠けた器がわたしの部屋にはなかった。というわけで、実家から欠けたお皿を発掘しました。


来週あたりにまた金継ぎしよっと。
可愛くしてあげるからね〜!


以上、金継ぎレポートでした。
お読みいただき、ありがとうございます!
また次の記事でお会いしましょう!




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ちゃわん(Kaori Onozaki)|月曜18時更新
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