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城も敵も味方も全て奇妙、なのに何故か引き込まれる隠れた名作・・・の予感がする『Zelle -ツェレ-』レビュー

ど~も、けぃし~です♪

Steamにて販売中の『Zelle -ツェレ-』について実際にプレイした感想をお話ししたいと思います。

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【ゲーム情報】

本作は城を探索するアドベンチャー要素をベースにマウスクリックによるタイミングバトルが盛り込まれたホラーアドベンチャーとなります。

主人公である少年は山でゾグゾという仮面の人に出会い山奥のお城に連れてこられました。
ゾグゾは少年を我が子のように可愛がっていましたが「部屋からは出てはいけない」と言い、部屋に鍵を掛けて少年を閉じ込めていました。
少年はゾグゾと出会う前、山で何があったか記憶がありませんでしたが、自分の本当の家や母親のことは覚えており、部屋に閉じ込められて一週間ほど経ったある日部屋の鍵が開く音がして、家に帰ろうと部屋を出ました。
城の中には悪魔が彷徨っているとも知らずに・・・

このゲームにおいてプレイヤーは主人公を操作する形となりますが、あくまで主人公が家に帰るのをサポートしているという位置づけのようです。
ゲームシステムは「ウィザードリィ」のような3DダンジョンRPGのような形式でお城の中を探索するのがメインで基本はマウス操作のみですが、一部見下ろし視点の2D表示形式になったり、リズムゲームのようなミニゲームもあり、その場合だけキーボードの上下左右の矢印キーを使用します。
悪魔に遭遇すると戦闘画面になり、戦闘は赤青黄の三色のカードが表示され制限時間内に悪霊の目の色と同じカードを選択する単純なものですが、悪魔によってそれぞれカードの表示のされ方や動きが変わり、目的のカードを選ぶのが難しくなっています。
正しいカードを選べば悪魔を倒し、間違ったカードを選んだり、右上に表示される制限時間を超えてしまうと即ゲームオーバーとなるため、毎回緊張感のある戦闘になります。
細かく自動セーブされているため、ゲームオーバーになってもそんなに戻される心配はありません。

プラットフォーム:Steam
発売日:2019年10月4日(金)
価格:890円
ジャンル:ホラーアドベンチャー
日本語対応

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【良かった点】

・個性が強い登場キャラや悪霊たち
登場するキャラはそんなに多くはないが、見た目もしゃべり方も個性が強く、それぞれが自分の思いを持っている。また戦闘で登場する悪魔たちも単純にランダムに出現するただのザコキャラではなく、それぞれがそこで出てくる意味があり無駄な戦闘がない。

・飽きさせない演出
ただ3Dマップを探索するだけではなく解除するだけではなく、ミニゲームや2Dマップの移動などまったく違うジャンルのゲームをプレイしているような場面があったり飽きないよう工夫がされている。

・緊張感のある戦闘
悪魔との戦闘は単純だが一つ一つ違っていて、基本的に生死をかけた一発勝負(一部例外あり)で、さらに制限時間付きでなかなか目的のカードが選択できず焦らされるため、緊張感のある戦闘が楽しめる。

・BGMがすばらしい!
要所要所で流れるピアノ主体のBGMが聞いていて心地良い。
盛り上がる場面、悲しい場面、それぞれの場面に合ったBGMとなっている。
そのため完全に無音の場面も良い演出になる。
サントラも合わせて欲しくなる👍

・スマホでもプレイ可能
このゲームはスマホ版(iPhone、Android)も出ており、基本操作はタップでも問題ない(戦闘はむしろタップ向き?)ので、手軽にプレイしたい方はスマホ版でも良いかと思います。

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【残念な点】

・環境設定がない
オプション設定メニューが無いため、画面サイズや音量の設定ができない。
また画面についてはフルスクリーンモードが無く、ウィンドウモードのみでウィンドウの端をドラッグしてウィンドウサイズを変えることはできるが、初期サイズが816×624という16:9とも4:3とも違うサイズとなっていて、何故こんなサイズなのかと思ってしまう。
また4Kディスプレイでは初期ウィンドウサイズでは小さすぎるので、ウィンドウサイズを変更して拡大させなければならないと思われるが、拡大すると当然画質が落ちてしまうと思われる。

・初見殺しな戦闘
良かった点として「緊張感のある戦闘」を挙げたが、後半の戦闘はカードの動きが激しく1回で成功する可能性が低いため、死んで再チャレンジする回数が増えてくる。
直前でセーブされているとはいえ、何度も同じ会話や戦闘を見なければならないのはつらい。

・予期せぬクリック
上の二つの残念な点とも絡むが、後半になるとカードの動きが激しくなるためマウスを素早く動かしてカードをクリックしなければならないが、画面端のカードをクリックしようとしてマウスを動かしすぎてウィンドウの外でクリックしてしまい、別のアプリのウィンドウの下にゲームのウィンドウが隠れてしまい制限時間でゲームオーバーとなることがあり、フルスクリーンモードでプレイできたらと思うことが何度かあった。

・グロ表現
これは私自身は残念な点とは思っていないのですが、ホラーゲームとはいえ、グラフィックもそんなにリアルではなくグロ表現などがそれほど多いわけではありませんが、それでも血みどろや骨だらけの場所があったり、戦闘終了時の演出として切断があったり、ダメな人もいるかと思います。

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【総評】

5月1日から5月7日に開催されたSteamGWセールでこのゲームを見つけるまでは正直このゲームのことをまったく知りませんでした。
このゲームを発見してレビューが軒並み高評価なのを見て興味を持ち衝動買いしてプレイしてみましたが、最後までプレイしてこんなに胸熱になったのは久しぶりです。
エンディングまでのプレイ時間は4時間程度で、基本一本道でリプレイ性も低いのでボリュームが少ないと感じる人もいるかもしれませんが、その分4時間の中にいろいろ詰まっていて中だるみすることも無く、個人的にはまったくボリュームの少なさは感じませんでした。
またこれは人それぞれで賛否あると思いますが、全体を通して生死についてをテーマとしていて、昨今社会問題となっている”あること”へのメッセージが込められていると思われます。
私もそうでしたが、このゲームのストアページのデモ動画やキャプチャ画像を見てもなんとなくプレイ前に敬遠していがちなグラフィックですが、プレイされた方のレビューを信じてプレイするとグラフィックの違和感は無くなり最後はプレイして良かったと思えます。
より多くの人にプレイして貰いたいと思える作品です!

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【最後に】

このゲームのプレイ動画を公開しておりますので参考にしていただければと思います。

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