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取ってつけたような

先日、出先での用事が長引いたので、お昼は外食で済まそうと、娘と孫とトンカツのチェーン店に入りました。

おかわり自由のキャベツ、漬け物の盛り合わせなどが運ばれ、熱いお茶の入ったお湯呑みもテーブルに置かれました。

ひと口飲もうとしたら、
お茶碗の縁の下あたりにうっすらとピンクのシミが。

あれ?

指で拭ったら、どうやら口紅のようです。
すぐにお店の人に声を掛け、
これ、口紅みたいなんですけど、
少々声高に伝えました。

女性は明らかにうろたえて、

申し訳ございません。

と引っ込み、すぐに店長らしき男性がやって来ました。
最敬礼して、
すぐにお取り替えいたします!


で、その後が大変でした。
その店長さん、
通りかかる度に一歳の孫を見て

いやー、かわいいですね!

笑顔がいいですね!

よく食べてますね!
うちの子はホントに食べなくて、
いやー、羨ましいな。

あらゆる角度から
ホメゴロシというぐらいに
それこそ、取ってつけたように
褒めまくるという感じ。

誤魔化そうとしてるな
最初はそう思いましたが、

なんだか段々気の毒になってきました。
店長さんの一所懸命さ。
健気さ。

自然な笑顔で人柄もよさそう。
嫌味のない好感の持てるタイプなんです。

不愉快な気分はどこかに行って、
お会計をしてくれた店長さんに見送られて、笑顔で店を出ました。


ところで、上の写真は
こんなの買ったよ!
と娘から送られてきた画像。

ただでさえ美味しいドーナツの上に
ロータスクッキーがどーん。
美味しさの2乗。
これぞまさに
取ってつけたような。