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我が家の老人問題〜一喜一憂

敬老の日に、果たしてこのような話題が相応しいかどうかはわかりませんが、いつもの調子で、我が家の老人問題を綴ってみたいと思います。

大腸がん(ステージ4 )の手術を無事終えた母は、翌日には元の病室に戻り、ベッドの上で上体を起こしたり、早速リハビリ開始です。
術後は背中から痛み止めを入れていて、そのボトルがぶら下がっているだけでなく、体のあちこちにいろいな管が繋がっていて、首の静脈から入れる強力な点滴も続いていました。
この点滴をうっかり外すと危険なので、両手にはミトン。
その姿がなんとも哀れです。

翌々日、夕方に面会に行くと、丁度食事どきで、母はカップのヨーグルトを少し口にしていました。

わたしが話しかけると、「うるさい、もう聞いた」などと暴言を吐き、「こんなに人が大勢いるところであれこれいうもんじゃない、恥ずかしい」と大きな声を出し、看護師さんを指して「この人たちにお土産を持ってきたのか」などと責めるようなことばかりいい、呆けているとは知りつつ、情けない気持ちになりました。

ここ半年ほどで、貧血、食欲減退、激ヤセして目に見えて衰えていましたが、それだけでなく、認知症が急激に進み、人格まで崩壊してしまったようでした。

わけがわからないなりに、自分が惨めな境遇になっているのはわかるようで、排他的、攻撃的になることもありました。
因みに母は、控えめ、大人しい、優しい人で通っています。

それにしても、今回の暴言はいつもとまったく口調も違っていたので、術後によく見られるせん妄だったのかも?と思い直しました。
その翌日は、昼間なのにぐうぐう寝ていて、呼びかけても返事をするだけ。
昼夜逆転などもあるようで、やはり認知症とは別のせん妄のようにも思えます。


さて、もう一人の老人は、広島で一人暮らしをしている義母ですが、こちらはこの夏を一人で乗り切る自信がないと弱音を吐き、自ら病院に駆け込み、一月半入院させてもらいました。
義母の暮らすマンションの大家さんで、民生委員をされている方の話によると、義母はかなり弱気になっているというのです。

94歳で漸く要支援1 と認定され、初めてヘルパーさんに買い物をお願いする気になり、
「あんな幼稚園みたいなところは絶対にイヤ」といっていたデイサービスも利用したいと自分から言い出したそうです。

「ひとりでご飯を食べるのが寂しい」と洩らすこともあるようです。

退院直後に、いざとなったら老人ホームにお世話になることも考えているといったときには、晴天の霹靂か?と耳を疑いました。

夫曰く。
「やっとまともな老人になった」