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tender_gnu736
死ぬこと以外はかすり傷
前回の記事のコメント欄に、表題の言葉を寄せてくださった方がいらっしゃいました。
仁の音さん
ヒゲオヤジさん
ありがとうございました。
たしかにそんな風に思わなければ、
この世の中、渡っていけません。
記事の本文の最後には、「どんな不幸な境遇でも死ぬよりマシ」と書きました。
しかし、それは本心ではないかもしれません。
威勢のいい言葉で自分を鼓舞しているだけかもしれません。
どんなに辛いことでも、不幸な境遇でも、死ぬよりはマシ。
本当にそうでしょうか。
時には、死んでしまいたいほど辛いと思うこともあるでしょう。
死ぬことより、現世の方が辛く感じられたら、人は自ら死を選びます。
大抵の人はそんな辛さを、ほんのかすり傷程度と強がって、なんとか踏み止まります。
わたしはいつも、自分が傷つかないように、鈍感力という鎧に身を包み、薄目を開けて、世の中を見るようにしています。
これはもう、ほとんど修行です。
簡単に身につくものではありません。
そうはいっても、根は楽天家なんですね。
つぼみのままで
夢を見ていたい
影絵のように美しい
物語だけ見てたいわ
気分はセンチメンタルジャーニーです。
老婆の日常茶飯事は、もう60代なのに。
本を読んだり、誰かと会話したり、
音楽を聴いたり。
その中から生きるために必要なアイテムを見つけて、少しずつ増やしていきます。
「死ぬこと以外はかすり傷」
また、新しい呪文を手に入れました。
松本伊代『センチメンタル・ジャーニー』