なぜ警備士になったのか

私が警備士になった理由とは?

ちゃんと話すと長くなってしまうので
簡潔に説明することにしよう。

それは
ほかに雇ってくれるところが無かったからだ。

ハローワークに行ったら
「 50 歳を過ぎたら、
 雇ってくれる業界は限定される」と言われた。

それを何とかするのが
お前の仕事ではないのか…と言いたくなるが、
そこにはプロフェッショナルな責任感など存在しない。

この国における現実は厳しい。

お役所とは気楽なものである。

だから、
早々にインターネットの就職系サイトに乗り換えた。

これが奏功し、
数ヶ月後、
全国にチェーン展開する飲食店に採用されたが
店長候補とは名ばかりで
単なる使いっ走りをさせられた。

飲食の仕事には昔から興味があったが
誰かの作った仕組みに合わせることは
私には苦痛だった。

長時間労働の連続で
社員スタッフとして必要と思われるような
改善の提案も通らない。

言われたことだけを黙ってやっていればいい。

長くクリエイティブな仕事をしていた者には
堪え難いことだった。

そもそも
店長やエリアマネージャーが無能だと、
その下で働くスタッフの能力は
当たり前だが
活かされる訳がない。

そして、
私は仕事中に怪我をして仕事が続けられなくなった。

いろいろあって
ここが自分の居場所ではないことを悟った。

辞めることにした。

でも
働かなくては生活ができない。

仮にも妻帯者なので
このプレッシャーは尋常なものではない。

そうした時期に警備の仕事を見つけた。

応募してみたら
すぐに面接をしてくれて、即日、採用が決定。

私が警備士になった理由は
端折って話せば
これだけのことである。

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