見出し画像

伝えたいことを言語化するには、書くか、話すか、どちらがいいか。

自分の伝えたいことを言語化するの方法は2つある。書くか、話すか。何が違うのか、私にはどちらが向いているのか、を考えてみた。

私には書くことはまだまだ難しい

書くことに抵抗があり、今文章講座を受講しているが、正直、書けば書くほど分からなくなってきた。

「書く」のは主にnoteの記事や誰かへ宛てたメールなどなので、正味「書く」ことではなくキーボードで文字を「打つ」ことになる。いわゆる『「手書き」と「タイプ」の違い』について語り始めると違う方向に進みそうなので、ここでは扱わない。ちなみに手書きとほぼ同じ速さで書けるくらいのタイピングスピードはあるので、私の中ではあまり違いがない。

書くときには、字にするまでに、思考の中から字にする考えを選択していて、書いたこと以外の思考を取りこぼしている、という感覚がある。そのとりこぼした部分に、自分の本当に言いたいことがあったと後で気付くこともある。

また、思ってもないことが出てくることもある。自分の頭の中から思考を選び出して書いているはずなのに、「あれ?こんなこと言いたかったんだっけ?」「私こんなこと考えていたんだ!」ということが字になって現れたり。「いやいや、伝えたいことからどんどんずれていってるよ」と書きながら思うこともしばしば。

noteを書き始めた当初は「書くと新しい自分が出てくる」と嬉しがっていたし、実際に書くことを通じての新しい発見もあった。

多くの人は話すのが苦手なようだが、私はそうでもない

もう一方の言語化、話す、こと。多くの人は話すのが苦手、と感じているようだが、私は自分の脳内をベローンと外に出すには、断然話す方が楽に感じる。

そう感じる理由のひとつは、教育NPO「トーストマスターズクラブ」で「人前で話す練習」を20年近く続けてきたからだと思う。毎月1回、私の場合は外国語である英語で、与えられたお題について考えを2分にまとめて述べたり、5分前後でひとつのトピックについてのスピーチを準備して発表したり、他の人の準備されたスピーチの発表の評価をしたり、ということをやってきた。

あくまで楽しみながら続けてきたので気づいていなかったが、この活動がかなりの思考の訓練になっていたようだ。前職では営業をしていたが、初めてのお客様でも、その場で難しい判断を迫られる面談でも、あまり難しいと感じたことはない。相手の表情や場の空気、自分の持つ情報や思考、自社の利益になりかつお客様にもベネフィットを与えられるかどうか、それらを瞬時に判断して、言葉として発する必要がある。それをむしろ楽しんでやっていたところがあった。

ただ、話したことは、録音でもしない限り、やはりその場だけの情報になってしまうので、後でまとめたり記録に残す必要がある。その作業が苦手なところがあった。議事録を取るのも、書きながら話すと、どうしても書く方に引きずられるというか、話す方へのエネルギーが取られてしまうので、最低限のメモに留めて、話す方に集中するようにしているように思う。

私自身の自分なりの「話す」と同じテンション、同じくらいの情報量や伝えたいこととの的確性で「書く」ことができたらなぁ、といつも思っていた。文章講座の受講に踏み切ったのも、noteをはじめたのも、その想いから。

話しながら着地点を探り、書きながら道のりを整理する

話しているときは自分が最終的にどこにたどり着くか結論が分からないので、話しながら着地点を探している感覚がある。

逆に、書くときは、着地点は分かっていて、そこまでの道のりを情報を整理しながら最適な形にする、という感覚。

なので、まず話して自分の考えを出してみて、それを書く形で整理する、というのが、今の自分の最適解なのかと思う。

「書くことは苦手」と思い込んでいたけれど、話したことを後でまとめればいいだけ、と気付いて、すこし気が楽になった。うっかり言ってしまったことや、ぐだぐだな話も、書くと整理されるしあとでいくらでもやり直せるのだから、書くことにはある意味希望もある。

以上はあくまで今現在の私自身のことで、かなり特異だと思う。人それぞれ得手不得手はあるし、私自身も書く訓練を積み重ねれば、書くことと話すことの乖離がなくなっていくかもしれない。いずれにしろ、アウトプットのノウハウや技術的なことではなく、「私の考えを誰かに聞いてほしい」というその想いを大切に、アウトプットを実践するのが何より大事だと考える。自分の頭の中に素晴らしいアイデアがあっても、アウトプットして人に伝えなければ、何の変化も起こせないのだから。恐れず、ためらわず、脳内を「ベロリンチョ」と出していければ良いな。

話すにしろ、書くにしろ、自分のやりたいことや想いを、どんどん出して形にしていこう。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?