【シーズン4-10:エグゼクティブの成功マインドを磨くCEOコーチング】「社会」とうまくつきあう① ~情報との向き合い方
■脳は大事なものだけを見せてくれる
こんにちは。
エグゼクティブ専門コーチの久野和禎です。
シーズン4のテーマは、「つきあい上手になる考え方」。
今回からは「『社会』とうまくつきあう」と題して、「情報」「お金」「文化」についてお話ししていきます。
初回は、「情報」とのつきあい方。
実は3分程度で話し終わってしまうくらい簡単です。
脳は「重要なもの」を見せてくれるようにできています。
「RAS(ラス):レティキュラー・アクティベイティング・システム」(脳幹網様体賦活系)や「スコトーマ」(盲点)といった言葉を使って説明することもありますが、一言でいえば、脳は重要なものを認知して取り入れる一方、重要でない情報をシャットアウトするようにできているのです。
脳は自分にとって大事なものだけを見せてくれるわけですから、本来、「情報過多」で困ることはないのです。
実際、私自身も「情報があふれていて、どうすればいいのかわからない」とは感じていません。
ではなぜ、「情報が多すぎて、どうすればいいのかわからない」と感じる人が増えているのでしょうか。
それは、おそらく受け手の問題であり、その人にとって「大事なもの」が決まっていないからです。
もし、自分にとって大事なものがバシッと決まっていれば、その大事なものに近づくために必要な情報だけが目に入るようになります。
ですから、そもそも情報を精査したり、選んだりする必要はなく、認知科学的には、脳が勝手に選んでくれるわけです。
つまり、情報過多で困っている人、情報に振り回されて疲弊している人は、自分にとって大事なことをバシッと決めればいいということになります。
■「いま大事なこと」ではなく、「これから大事なこと」
「自分にとって大事なことくらいわかっています」という反論があるかもしれませんが、ここでの「大事なこと」は「いま大事なこと」ではなく、「これから大事なこと」です。
「これから大事なこと」は自分で決めるしかありません。
「これから大事なこと」は決めるには、「ゴール」や「夢」が必要です。
言い方が適切かどうかは別として、「ゴール」や「夢」をもたずにふらふら生きていると、ふらふらといろいろな情報が入ってきて、あれもこれも大事なように感じてしまいます。
そうすると、あれもやってこれもやって、となって、忙しいわりにはスキルの面でも、人間関係の面でも何も積み上がらないという事態を招くことになります。
たとえば、今日はこっちの人、明日はあっちの人とふらふらしているだけでは、一人ひとりと信頼関係を築くことはできません。
一方、「自分はこうなりたい」というゴールが決まっていれば、「この人と時間を過ごしたほうがいい」となって、多くの時間を一緒に過ごしながら人間関係を深めていくことが可能になります。
情報過多の現代社会において、情報に振り回されずに生きていくには、「夢」をもって、その夢を実現するための方法を考えて、夢に向かって、できることから活動すればいいのです。
■論理よりも、直感と勘
さきほど、脳は「重要なもの」を見せてくれるようにできていると説明しましたが、脳が見せてくれた内容は信頼に足る情報なのでしょうか。
信頼できる情報か否かを判定する能力を脳は備えていますから、ある程度信頼していいと私は考えています。
「ある程度」がどのくらいかを説明するのは難しいため、ここでは仮に「半分」としておきましょう。
残りの半分は「あれ、これ怪しいな」と感じる情報です。
脳には、些細な違和感を感じ取って見抜く力があるので、「『本当かな?』と感じたら、本当ではない」と思っていいでしょう。
ここで問題になるのは、「直感とか勘に頼ってはいけない」という考え方です。
そう考えてしまう気持ちもわかるのですが、理屈は後付けであって、先にあるのは直感や勘です。
ロジカルな説明というのは、直感や勘をあとで説明したものであることを理解できると、いま以上に直感や勘を信じられるようになるのではないでしょうか。
■騙されるのも人生のうち!?
ただ、そう言いながらも、何らかの意図をもって「真実」が隠されている場合もあります。
その点については、ある程度の疑いをもって見ていくしかないため、直感を信じながらも、論理的に考えて、「これはどうなんだろうか」と検討する能力と姿勢を強化していくとよいでしょう。
とはいえ、真実が隠されていたり、意図をもって人を操っているケースはそこまで多くはないと私は思います。
たとえば、世に言う「陰謀論」は、人間の感情を利用しているだけであって、「論」と言う言葉がついている時点で怪しいと私は思います。
また、裏取りをする際は、できるだけ多くの情報源に当たることをおすすめします。その結果、複数のソースが同じ方向を示していれば、正しい確率が高いと考えられるからです。
なお、インターネットで情報収集して分かった気になるのはリスクがあります。
ネット情報はアルゴリズムで一人ずつ調整されているため、それそのものが偏っています。
いずれにしても、自分の目と耳で理解して、判断できるようになるといいのですが、万が一、騙されてしまったとしても、「騙されるのも人生のうち」と考えて、疑い過ぎずに「次、次」と思うのがいいのではないでしょうか。
そうすることで、自分で判断する力が高まっていきます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
次回またお会いできるのを楽しみにしています。
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