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【エグゼクティブの成功マインドを磨くCEOコーチング:シーズン1-10】組織を動かす力-オートノミー(後編)

(1)お金を払ってボランティアワークをする集団


こんにちは。
エグゼクティブ専門コーチの久野和禎です。
 
今回は、前回ご紹介した「自発性を引き出すために必要な3つの力」について、「フィードフォワード」を伝えるために立ち上げた「オンラインサロン」を例にお話ししていきたいと思います。
 
結論からお伝えすると、みなさん、自発的に、勝手にやってくれています。
 
この連載でも触れているように、「フィードフォワード」はそこまで難しい内容ではありませんので、しっかりと練習を重ねればマスターすることができます。ですから、サロンメンバーの皆さんは、「周囲の人との人間関係が円滑になる」などの目標をすでに達成しています。
 
そのうえで、「フィードフォワードを学べるカードをつくりたい」「絵本はどうだろうか」というアイデアが、自発的に出てきたのです。
(2023年5月現在、カード、絵本ともに制作中) 


オンラインサロンは、一般社団法人であるフィードフォワード協会が運営するという構造になっていて、みなさん、会費を払って参加してくださっています。高額ではありませんが、飲み会に行くのを少し我慢しなければならないくらいのお金はかかっているにもかかわらず、みなさん、ボランティアワークでさまざまなことに取り組んでいます。
 
ちなみに、会費は、サロンを運営するために使用しているため、私自身はそこから収益を得ていません。セミナー会場を借りたり、資料を印刷したり、映像を編集したりという諸経費に使用しています。ですから、私もボランティアで活動しています。


(2)注入して、示して、任せて待つ


ここで1つポイントがあるとすると、私もメンバーの方も、サロンに参加している何十人とか100人くらいの人に対するボランティアワークをしているわけではないということです。

メンバーの方々は、私が掲げている「フィードフォワードを世界中のすべての子どもたちに無償で届ける」というビジョンに共鳴して、応援してくださっているだけでなく、「自分ごと」として捉えてくださっています。この部分が、3つの力の1つ目「インジェクション」(注入する)に該当する部分です。

 

2つ目は「模範を示す力」(ロールモデル)ですが、私はビジョンを掲げるだけでなく、繰り返し繰り返し何度も「世界中のすべての子どもたちにフィードフォワードを無償で届けたい」ということをお話ししています。あえて「無償」と明言しているのは、「社会貢献活動」であることを強調するためです。

 

そして、先述したように「社会貢献活動」としてのボランティアワークを率先して行なっています。「世界中のすべての子どもたちにフィードフォワードを無償で届けたい」という思いで、たくさんの時間を費やして行っている姿を、みなさんも見てくださっているため、納得したうえで貴重な時間を自発的にプロジェクトの活動に割いてくださっていると私は考えています。

 

オンラインサロンでは、いま現在、カードや絵本以外にもさまざまなシークレットプロジェクトが進行しています。短期スパンで見ると、望む成果が出ていなかったり、思い通りに進んでいないものもあります。どうにもならない場合は、私のほうで方向性を示すこともありますが、基本的には信頼して任せて待っていいます。
これが、3つ目の「任せて待つ力」(エンパワーメント)になります。

(3)なぜ、ボランティアワークは楽しいのか


自分の貴重な時間を投入して、ボランティアワークを行なうことに対して、「そんなことをやって何の意味があるのか」という疑問が生じるかもしれませんが、みなさんの趣味はどうでしょうか。
 
趣味にお金と時間を使うのは、好きで楽しいからではないでしょうか。
結局、私もメンバーの方々も、活動をすることで、自分が幸せな思いをしているのです。何の強制力もない組織で、報酬をもらうどころか、お金を払って参加して、自発的に動いて、世の中に何かを生み出すことに喜びを感じているのです。

(4)リーダーが自分自身に問うべき3つのポイント


社会という大きな器の中で、相手を潤わせているから自分たちも潤う。そういう構図で成り立っている「営利企業」の活動も「社会貢献」という点でいえば、私たちが行なっているボランティアワークと同じです。

 

ですから、企業のトップ、リーダーのみなさんには、この3つをやれているか、改めて問い直してほしいと思います。

 

社長、会長、取締役、部長、あるいはサークルのリーダーでも構いません。リーダーであるあなたは、メンバーにビジョンを注入していますか。

 

「ちょっと待ってください、久野さん。相手には相手の考えがあるから押し付けるのはどうでしょうか」と感じる人が増えている時代でもあります。それはそうなのですが、その部分についてはお互いに話し合って、納得できればいいだけの話です。

 

リーダーが自分のビジョンを注入することは、組織のメンバーに自主性を発揮してもらうために必要なことですし、メンバーとしても注入してもらわないと困ってしまいます。

 

2つ目は、「注入したビジョンなり、ゴールに向かっていく姿勢を、ご自身が模範として示していますか」という問いです。もし、あなたの姿勢、アクションがビジョンと一致していない場合、人を動かすのは難しいでしょう。

 

そのうえで、任せて待っているでしょうか。

この3つのステップを実践するのは簡単なことではありませんが、まずはこの3つについて心に留めていただければと思います。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

また、次回お会いできるのを楽しみにしています。

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