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「グラデーション」と捉えたい

自閉症スペクトラム症(ASD=Autism Spectrum Disorder)は、DSMでは2010年代の始めまで、広汎性発達障害と総称し、その中に自閉症障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害などの下位群をを設けていたが、2013年のDSM-5から、これら3つをまとめてASDとした。
※DSM=米国精神医学会が発行している「精神疾患の診断・統計マニュアル」であり、精神疾患の基本的な定義を記したもの。世界共通の診断基準として用いられている。

文部科学省は、特殊教育から特別支援教育への転換にあたって、指導・支援の新たな対象として、LD、ADHD、高機能自閉症の3つを知的な遅れのない発達障害として挙げた。

高機能自閉症とは、3歳ぐらいまでに発症し、
・他人との社会関係の形成が困難
・ことばの発達の遅れ
・興味や関心の幅が狭く、特定のものにこだわる
知的機能の発達の遅れがないものを言う。
※以前は「高機能」という表現から、「優れた能力」と誤解されたこともあったが、「知能検査の結果では、知的な遅れがない」という意味である。
"引用「特別支援教育の理論と実践Ⅰ 概論・アセスメント」

Disorderという言葉が引っかかる。
order(注文)を間違えた、とでも言うのだろうか。
神様へのorder。

辞書を調べてみると【disorder=障害】と出てきた。

私達は、多かれ少なかれ誰にでも「こだわり」があるではないか。

他人との形成が苦手、というか、困難な人だってたくさんいる。
人間関係の悩みだって多くの人が抱えている。

障害はクレヨンや色鉛筆のように、グラデーションだと捉えたい。
例えば緑は、
青柳(あおやなぎ)
柳色(やなぎいろ)
山葵色(わさびいろ)
若葉色(わかばいろ)
薄緑(うすみどり)
緑青(ろくしょう)
若菜色(わかないろ)
鮮緑(せんりょく)
孔雀緑(くじゃくみどり)
織部(おりべ)
などなど、同じ緑でも、聞くも素敵な緑が並ぶ。

障害も、
disorderではなく、
グラデーションであり、1人1人違うのだ、と理解したい。




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