失敗は運動神経を高める大事な経験
子どもに何か運動や習い事を教えているとき、「なんでうまくできないんだろう?」って思ってしまう事があるかもしれません。
何度も何度もやり方を教えてみるけど、うまくいかずに失敗ばかり… 。
「なんでできないんだ!」と怒ってしまった事がある人も多いかもしれません。
しかし、失敗をすることは悪いことではありません。むしろ失敗を多く経験する事で物事を上手になるのをブーストしてくれるのです。
今回は失敗が子どもの運動能力を引き上げると言う話をしていきたいと思います。
失敗は脳を育てる大事な体験
なぜ失敗は必要なのでしょうか?それは運動が発達する際、成功も失敗も経験する事でより適切な運動を脳が学んでいくからです。
僕ら人間が身体を動かす際、脳から身体に運動の指令を出す事で運動を行なっています。そして身体が動いた際、その動いた時に生じた情報を脳が再び受け取っているのです。
身体を動かした結果を脳が受け取った際、「この運動は良かった」「この動き方は効率悪いな〜」と言った感じで脳の中で先ほど行った運動の反省会が開かれます。
この反省会の後、再び動く際に「さっき動いた時はこうだったから、次はこの様に動いてみよう!」といった様に調整された状態で脳から運動指令が送られます。
この様に脳の中で運動の反省会と運動の調整を行うことを「フィードバック&フィードフォワード」作用といい、この作用のおかげで私たちの運動はより効率的に上達していくのです。
大事なのは、一見できていない、失敗したと思われる様な運動でも、そこから脳は反省会を開き、より適切に動ける様に調整しようとすると言うことです。脳にとっては「失敗した」という負の体験はなく、ただ「上手くなるために経験した」という情報だけが得られます。
なので失敗は悪い事ではなく、むしろ運動をより上手くできるために失敗を恐れずたくさん経験する事が大事になるのです。
大人からみると上手くできないかもしれません。
しかし子どもはそこから色々と学んでいます。
厳しくしすぎると逆効果
逆に大人が子どもに間違いを厳しく指摘すると自己肯定感を低くしてしまう恐れもあるのです。
僕の経験なのですが、子どもの頃親からキャッチボールの指導をされた事があります。
僕自身運動が得意ではなかったのであまり上手ではありませんでした。親としては運動上手になって欲しかったのでしょう、子どもとしては結構厳しかったのを覚えています。
結局僕はいつまでたっても上手くできないし、厳しい指導が嫌でキャッチボールは好きになれなかったのを覚えています。
色々な経験から学ぶ
なかなか運動が出来ないことに焦る方もいるかもしれません。
ここで慌てないでほしいのは、子どもの動きの発達は目に見えないところで発達しているということ。
今までできなかった事がある日ヒョンとできるようになる事があるのです。
うちの長男はいつのまにか鉄棒を回る事ができるようになっていました。
鉄棒の練習はしていません。
鉄棒をしていなくても、掴む、引く、回るといったさまざまなな運動を経験する事で上手く回る事ができるようになったのだと思います。
なので一度や二度の失敗で子どもを叱らせてあげないでください。失敗ではなく体験と捉える事でその子の可能性が広がることにつながると思います。