見出し画像

体の癖が引き起こす体の硬さと子どもの頃から出来る事

今日5歳の子どもに開脚を取ってもらったところ、初めて開脚を取ってもらったにも関わらず写真の様に上手に足を広げて床に手をつく事ができていました。

画像1

他にもヨガのポーズをいくつもやってもらいましたが、体の柔らかさは大人よりも柔らかく、ヨガを数年実践し続けている僕よりも柔軟にポーズをとる事ができていました。

自分の子どもに開脚などの柔軟性が求められるポーズをとってもらうと感じると思うのですが、大抵の子が大人よりも柔らかく、柔軟にポーズをとる事ができているのを感じます。

子どもの頃はみんな大抵身体が柔らかく、柔軟性に富んでいるのです。
しかし、幼少期に柔らかくても、成長に従って身体が硬くなってくる子が増えてきます。小学生の運動指導を行った際、前屈で床に手が届かない子がほとんどだったことを覚えています。


そして大人になるとさらに身体が硬くなってしまい、足裏伸ばすストレッチでも十分に痛がってしまう… 。なぜ幼少期はとても柔軟性が高いのに、成長するにつれて身体が硬くなってしまうのでしょうか。


癖の偏りが身体を硬くする

身体が硬くなる理由として、「自分の身体を使うときに癖が生じている」事が原因の一つと考えられます。
私たちの頭の中には、身体地図という自分の身体イメージを記憶する領域があります。
この身体地図に大まかなボディイメージが記憶されている事で、身体を動かすときに効率よく、迅速に身体を動かす事ができるのです。


しかしこの身体地図、身体を動かす上で問題になる部分があります。それは身体の中で動かす意識が弱いところは身体地図から消えてしまうという事です。身体地図として記憶される領域は普段無意識で使ってしまう場所、いわゆる癖の強いところがボディイメージとして脳内に残りやすい傾向があるのです。


有名な実験の一つに猿にボール回しの訓練を行いながら、片方は指を全部使って回す、もう片方は母指と小指以外をくっつけた状態でボール回しを行い、その際のボディーイメージの変化をみるという実験が行われました。


実験の結果、前者の猿は全体的に指のボディーイメージの領域が拡大されたのに対して、後者の指を縛られた猿は、母指小指の領域は拡大しているものの、縛られた指のボディーイメージの領域が小さくなってしまったという研究があります。身体の中でも使わない領域の脳機能は低下してしますのです。

この様に、脳の身体地図で過剰に使う部分と使わない部分が明確になります。
そして使わない領域ではボディーイメージが弱くなってしまい、上手く運動のコントロールが行えない状態になってしまうのです。


上手く筋活動が行えない結果、過剰に力が入った状態で身体を動かしてしますことになり、ずっと力を入れている筋肉が硬くなってしまうのでが大きな原因の一つになるのです。

この癖というのはなかなか自分で気づく事ができません。自分の中のボディイメージが弱いところなので、問題が起きている様なことでも上手く状態を感知する事が難しくなってしまっているのです。


ボディイメージが崩れてしまうと、運動能力の低下、使いやすい部位の過剰使用による疼痛と言った身体への重度な問題が生じてくる事があります。では身体の柔軟性を保つにはどの様なことをしたらよろしいのでしょうか。


幼少期の体の使い方がカギ


一番大事な要素の一つに、「幼少期の頃から全身を使う遊びをたくさん行う」事が挙げられます。身体の中で使いやすい部分だけでなく、全身を使う遊びを色々行い、子どもの身体地図を作成していく必要があるのです。身体を柔軟に保つ事で、大人の怪我や痛みといった身体のトラブルを予防する事ができるのです


子どもは全身の運動を行えばいいけど、大人の自分は運動しても柔らかくならないのではないか… 。と考える親御さんも多いかもしれません。

しかし、大人も身体を動かし、癖を少なくした状態で自分の動きを感じる練習を繰り返していけば、身体が柔らかくなったりと大きな変化を得る事ができます。

実際僕も社会人1年生の頃は、前屈しても指が膝までしか届かないほどの身体の固さがありました。しかしそこからヨガや運動を継続していく事で身体は柔らかくなり、前屈を手がべったりと床につくようになりました。


もう大人だからと諦めずに継続した事が変化を呼び寄せたのです。
子どもの様な無駄な緊張のない身体を目指して。今後も試行錯誤していきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集