旧作ファンには酷評気味で、劇場版ファンには分かりやすいリメイク【アニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-京都動乱」】
批判的な意見も見られるが今のアニメの役割として見れば良い方だと思う。
あらすじ
明治時代初期、かつて「人斬り抜刀斎」として知られた緋村剣心は、過去の罪を償うべく、不殺(ころさず)の誓いを立て流浪人として旅を続けていました。剣心が東京で新しい仲間と平和な日々を送る中、元新選組の斎藤一からある情報がもたらされます。それは、剣心の過去に深く関わり、倒幕戦争後に姿を消した志々雄真実が、日本を支配する野望を抱き、京都で暗躍しているというものでした。
剣心は、志々雄との決着をつけるため、仲間たちを残し一人京都へ向かいます。そこで剣心は、新たな仲間たちと出会い、志々雄一派との戦いに挑むことになります。
ストーリーの構成
剣心の決断と京都への旅立ち
剣心は、志々雄が関東にまで危険を及ぼすことを恐れ、東京を去ることを決意します。この段階で剣心の「不殺の誓い」が試されることが暗示されます。志々雄真実の野望と勢力
志々雄は十本刀(じっぽんがたな)と呼ばれる精鋭を従え、京都を拠点に国家転覆を企てています。志々雄は、倒幕後の日本を「弱肉強食」の理に基づいて支配しようとする危険な思想の持ち主です。彼の体は火傷により崩壊寸前でありながら、そのカリスマ性と力で多くの者を従えています。新たな仲間と京都での戦い
剣心は京都で剣術道場の師範・比古清十郎と再会し、自らの技をさらに磨きます。また、道中で剣心を慕って追いかけてきた神谷薫、元戦場荒らしの相楽左之助、医師の高荷恵など、共に戦う仲間たちが加わります。彼らは、それぞれの信念を胸に志々雄との決戦に挑みます。志々雄真実との最終決戦
クライマックスでは、剣心と志々雄が激突します。志々雄は火傷で生命が危うい状況ながら、圧倒的な剣技とカリスマで剣心を追い詰めます。しかし、剣心は「不殺」の誓いを守りつつも、彼の野望を阻止するため全力を尽くし、勝利を収めます。志々雄は自らの限界を超えた戦いの末に力尽きますが、最後まで自分の信念を貫き通した姿は観る者に強い印象を残します。
登場人物相関図
緋村剣心:主人公。かつては幕末の暗殺者「人斬り抜刀斎」として名を馳せるも、不殺の誓いを立てて流浪人として生きる。
志々雄真実:元幕府の暗殺者で、剣心の後継者と称される。維新政府に裏切られた過去から日本支配を企む。
神谷薫:剣心を慕う剣術道場の師範。剣心を追いかけ、京都での戦いに巻き込まれる。
相楽左之助:元戦場荒らし。剣心を仲間として信頼し、戦いに加わる。
斎藤一:元新選組の隊長。維新政府の警察として剣心と協力するが、独特の正義観を持つ。
比古清十郎:剣心の師匠であり、彼に剣術の奥義を授ける重要な人物。
十本刀:志々雄の部下であり、精鋭揃いの剣士たち。
魅力と見どころ
『京都動乱編』は剣心の過去との向き合いや志々雄真実の圧倒的な存在感を描くことで、シリーズ全体の中でも特に緊張感のある物語とされています。また、剣心の不殺の誓いが極限まで試される戦いと、志々雄一派の個性豊かなキャラクターたちの活躍も見逃せません。
この物語を通じて描かれるテーマは、「過去との決別」と「未来への希望」であり、多くのファンに愛され続けています。
感想
1期から旧作ファンには結構厳しい評価されてるが、今回をアニメとして初めて見る自分としてはここまでよくできてると思える。
原作に忠実で話が変に改編されてることもないし、長い会話場面もむしろテンポよく進むので現代の視聴者層に即した形では正しいと思う。演出にメリハリがないというのも聞くが、変にオリジナル要素を加えすぎて長くしたり現代リメイクで暗いトーンにしても見づらいだけだろう。
そういう意味では原作ファンの思い出しや新規層に向けた役割として十分に見れる。
今期も2クール放送が決まっており、おそらく1クールは比古清十郎と会う所で終わるのだろう。その後は九頭竜閃完成までの剣心の修行パートもあるが、ここまでのテンポ的には一話完結で終わっていくのだろうと思う。
話数もおそらく決まっているために十本刀辺りの戦いや宗次郎戦もサクサク行きそうな気はするがどうなるか。今期は戦闘も大きな主軸になるが、映画ができすぎだった故にアニメにそこは比較して期待はしていない。
2期に入って技の方が強調されるようになってきたのでその辺りの違いが映像で見れれば十分な気はしている。
ドラマテンポも速いために志々雄の新政府計画の目的があんまり理解できていない人が多いのはありそう。その辺も宗次郎の過去と相まって思想がリンクしてくるところもあったと思うが、あんまり流し気味にされると最後まで入ってこれない可能性はある。
気が早いが人誅編まで仮に見こされているならその辺りのドラマパートの
評価でまた変わりそうな気はする。劇場版ではむしろその辺りの雪代縁と弥彦の成長譚ドラマが薄くて微妙な印象になった。