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レッドオーシャンVSブルーオーシャン

先日、私の前職の同期がアパレル業界で起業して、その会社の展示会に行ってきた。日本のアパレル業界は長らくレッドオーシャンと言われていて、数多くの中小企業が存在している状況である。さらに顧客のニーズが多様化して、多品種少量生産が当たり前で生産者は忙しいだけであまり儲かっていないことが多い。
私はその展示会場から出た後に、今のアパレル業界で売上を作るには、商品構成をどのようにすればいいのか、消費者から求められている商品ってなんだろうというこいとをモヤモヤ考えていた。そして、競争が激しい既存の市場であるレッドオーシャンで戦うのが良いのか、それとも、新しい需要を開拓するブルーオーシャンを目指していくのが良いのか、モヤモヤした気持ちはさらに深まっていった。例えば、デザインの凝った商品にすると特定の消費者しか商品を買ってくれないし、シンプルな商品にするとユニクロなど、コスパが良い商品を消費者は求めるようになってしまう。
今回は、もし自分がアパレル業界で起業するなら、レッドオーシャン、あるいはブルーオーシャンのどちらの戦略を取るのかということについて書いてみることにしたい。

まず、レッドオーシャンを想定した経営方針の場合のメリットとデメリットを考えてみる。
まずメリットとしては、
①市場の明確な需要

レッドオーシャンでは、既存の需要が確立されている。顧客のニーズがある程度理解されており、それに基づいて製品やサービスを提供することができる。
市場の成熟度
レッドオーシャンは一般に市場が成熟していることを意味する。このため、企業は市場のトレンドや動向を比較的容易に把握でき、適切な戦略を立て易くなる。
戦略の伝わり易さ
既存市場の中では、高品質、安さ、早さなどを追求すれば良いという勝ち筋がある程度見えている。イメージとしては、吉野家のように早い、うまい、安いを追求することになる。
次にデメリットとしては、
①価格競争の激化

競争が激しい環境では、価格競争も激しくなる。これにより利益率が低下し、企業間での安売り競争が発生する可能性がある。
差別化の難しさ
既存の市場では、製品やサービスの差別化が難しくなる。顧客にとって、他社の製品との違いが明確でない場合、価格が唯一の競争要因になり易い。
新規参入の障壁
レッドオーシャンでは、既存の大手企業が市場を支配している場合があり、新規参入する障壁が高いことがある。これにより、新規参入企業はその業界に足を踏み入れるのが難しくなる。今のユニクロは物流コストも生産コストも規模の経済により、かなり優位性があり、新規参入企業は厳しい戦いを余儀なくされる。
というようなことが考えられる。

次に、ブルーオーシャンを想定した経営方針の場合のメリットとデメリットを考えてみる。
まずメリットとしては、
①市場の創造
ブルーオーシャンでは、新しい市場や需要を開拓することができる。これにより、競合他社がまだ存在しない領域で一人勝ちをし易く、市場をリードすることができる。
競争の軽減
新しい市場を開発することで、既存の競合他社との直接的な競争を回避でききる。これにより、価格競争などの問題を回避し易くなる。
③顧客の創造
ブルーオーシャンでは、新しい顧客層を獲得することができる。これにより、既存の市場では満たされていないニーズや要求に応えることが可能となる。
次にデメリットとしては、
①市場の不確実性
新しい市場や需要を開拓する際、市場の反応や受け入れが不確実である可能性がある。これにより、投資したリソースが無駄になるリスクが高まる。
すぐに模倣される
努力して新しい市場を創り出したとしても今のネット社会では他社にすぐに商品が模倣されてしまう。その場合、想定していたよりも先行者利益を得られなくなる。
③市場の成熟度の低さ
ブルーオーシャンでは、まだ成熟していない市場を対象とするため、需要や顧客の行動パターンが不明確な場合がある。これにより、市場の成長や利益率の達成が難しくなることがある。

私は、以前に『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』(W・チャン・キム、レネ・モボルニュ著/有賀裕子訳/ランダムハウス講談社)という本を読んだことがある。この本を読んでみて、ブルーオーシャン戦略は未開拓の市場や新しい需要を生み出すという点でリスクが高いが、成功すれば大きな成果を得ることができると思った。
果たして、今のアパレル業界でブルーオーシャンの市場を作れる人はいるのだろうか。例えば、ワイシャツはデザインは少し変わると思うけど、革新的な衣料品を創ることは難しいように感じる。
自分は、アパレル業界で参入するのであれば、競争が激しい環境の中で、競合他社の存在を意識しながら、改善を積み上げていくのがまずは必要なのではないかと思ったので、レッドオーシャンの中で戦うだろう。
いろいろと書いてみたけど、40代になってから起業して、自分のアパレルブランドを作った同期のチャレンジは輝いて見えた。。。

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