マイコン博物館の展示物たち その3 NECの8ビットPCたち
青梅のマイコン博物館で撮った写真があまりにも多くて、なかなか整理が進みません。前回はシャープのMZシリーズをまとめたのですが、今回はNECです。NECのPCはあまりに種類が多いので、まずは8ビット機のみです。
マイコン博物館の展示物たち その2 SHARP MZシリーズ
写真には周囲に余計なものがいろいろ映り込んでいますがご容赦を。フォトショでもなかなかうまく切り取れないものですね。
最初は8080(厳密にはNECのセカンドソース)を積んだTK-80。TKって「トレーニング・キット」という意味らしいです。5✕5のボタン型キーで16進でアドレスや値を設定していました。
BSになると電源オンでBASICが使えるだけなくディスプレイに文字が出ますし、キーから文字が打てます。もう十分にパソコンです。
8080の次は8085かZ-80かみたいな覇権争いがあったのですが、結果からいえばZ-80の圧勝でしたね。TK-85はTK-80に比べると部品点数が少なくなってスッキリした基板になっています。それと電源が楽になったんですよね。
実質的にはTK-80BSを箱に入れただけなんですが、ディスプレイを置けてカセットも内蔵されスッカリPCらしい風貌になりました。そして、このケースの「赤」が魅力的だったんですよね。すぐにPC-8001が出てお役御免になったのが、何だかもったいなかったです。
程なく登場したPC-8001。グラフィックがちょっと「アレ」だったんですが、買ってきてすぐに使えるPCになりました。
そしてちゃんとしたグラフィックスが使えるようになったのがPC-8801。だけどあまりに遅くてゲームに使うには「ちょっと」という感じ。もっぱらキレイな「絵」を出すものでした。
後継機種を出すときには、グレードアップしたフラッグシップと、機能はそのままでお値段をお手頃にした廉価版を出すというスタイルが定着しました。
PC-6001は廉価版、ホビーユース向けとして語られることが多いのですが、よくよく見るとなかなか先進的な設計が盛り込まれているんですよ。
最初はフラッグシップだったPC-8801も、より高性能な機種が登場するに従い立ち位置を変えていきました。互換性を維持しつつ高速化を図るのは、なかなか作る方も使う方も大変でしたね。
電池で動かせる携帯型のPCも登場しました。最初はCPUが遅かったりメモリが控えめだったりもあったのと、ソフトの互換性がなくて大変でした。そもそもPCを携帯して何に使うのというのが課題でした。
NECの8ビットPCについては、いくつか記事を書いたのですが、最初はこのあたりから読んでいただければ。
PC-8801mkIISR - 復刻されるレトロPC
さて16ビットになってからは、またの機会にします。
ヘッダ画像(PC-8001)も含め、写真はすべてマイコン博物館所蔵のものです。