
Apple Bug’s Club の思い出
Apple][を使っていた時代は、情報を手に入れるにはもっぱら月刊誌を読むか、秋葉原のお店に行くか、展示会に行くくらいしかありませんでした。月刊誌はトラ技からI/O、ASCIIにRAM、遊撃手まで、他にもたくさんあったと思いますが、友人と分担して購入しては回し読みしていました(そして印刷されているコードを打ち込むのです)。
秋葉原のお店に行くと店員さんからいろいろな情報を聞くこともありますが、常連さんというのが居て、お互いの情報を交換するなんて言うことをしていました。ある時、毎月集まっているappleの会があるんだけど、とお誘いを受け、面白そうだと行ってみることにしました。
原宿駅から竹下通り(当時は今のような観光地ではなくて、八百屋もあったり住宅地でした)を通り抜け、ほぼ突き当たったところにあった渋谷区の集会所に着くと、何やら怪しげなファッションのお兄さん(お姉さんも少し居たかも)たちが、謎の箱から謎の基板やフロッピーを取り出して、ワイワイガヤガヤやっていました。それがApple Bug’s Clubという会でした。
例会が始まると、何人かの方がそれぞれの最新情報というのを見せてくれたり、喋ってくれるわけです。仕事でアメリカを往復しているような方は、今度出るよというソフトを見せてくれたり、別の方が香港から買ってきたというサウンドボートのデモがあったりという具合です。
だいたいが大学生か社会人になりたてくらいの年齢の方で、自分が一番若かった気がします。おかげで「高校生は暇だよね」と決めつけられて、どういうわけか事務局を引き受けることになった覚えがあります。事務局と言っても入会希望の手紙に返事をしたりする程度でしたが。結構、手紙がたくさん届くので、いったい何をはじめたのかと少し親が心配したのは確かです。
この会ではABC Noteという会報を出していて、そこにはAppleマニアらしいハードウェア解析とか、DOS内部構造のように、他では手に入らない情報が満載でした。残念なことに、捨てた覚えは無いのですが、今のところ見つからないままです。
受験で忙しくなる頃までは通っていたのですが、ここでお知り合いとなった方のご自宅や会社まで押しかけて自慢の愛機たちを見せてもらうこともありました。パソコンだけではなく、いろいろと他にも凄いものを見せてくれたりして、高校生から見れば成る程、こういうライフスタイルもあるんだなと感じるところもありました。別にそうなりたいということでもありませんでしたが。
ネット以前の時代は、やはり「人」が大事で、ツテであったりコネを作って、足で情報を集めるのが基本でした。大学に入った頃には会はもう解散してしまっていたようで、どの方もその後どうされているかはわからないままなのが残念です。
ヘッダ写真は、以下に雑誌のアーカイブがあって、ここから情報を見つけました。懐かしい記事もたくさんありますね。
https://ia601300.us.archive.org/12/items/Io198011/IO_198011_text.pdf
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