ランゴリアーズ - 航空機の旅に潜む非日常性
今回、ご紹介するのは「ランゴリアーズ」です。この映画はホラー作品の作家であるスティーヴン・キングの小説を元にしたミニドラマです。
ランゴリアーズ
スティーヴン・キング
1995年にABCネットワークで前編・後編で放送されました。原作は1990年に発表された”Four Past Midnight”で、こちらは訳本も出ています。
The Langoliers (miniseries)
Four Past Midnight
ランゴリアーズ (文春文庫 キ 2-19 FourPastMidnight 1) 文庫 – 1999/7/9
確かにホラー要素もあるのですが、描写には直接的なオドロオドロしさはなく、あたりまえにも見える周囲の情景こそが恐怖心を掻き立てます。実はある種類のタイムリープに襲われるストーリーで、その意味ではSF要素が強いです。ミニドラマですから映画のような派手な演出も無く、限られた予算でいちばん大切なテーマを伝えているのがよく出来ています。
とはいえなかなか地味な描写も続くので、人によってはつまらなく思えるのかもしれません。でも、こういう非日常性というのをリアルな映像で表現する方が、想像力が掻き立てられて響くような気もするのですけどね。
【SFホラーの傑作】ランゴリアーズ感想【スティーブンキング原作】
ランゴリアーズ/スティーブン・キング
放送されたのが1995年なので、もう30年も前になるわけですが、その間に空港設備であるとか航空機の進歩は著しかったようで、出てくる飛行機の機体や空港の景色が懐かしくも感じます。そうそう昔はこうだったよねという記憶も蘇ってきます。この頃にはもう国際線であれば贅沢な設備や今のに近い機体も使われていたのですが、舞台は国内線なので、より古めかしいです。もっともアメリカで国内便を使うと、今でもこんな古めかしい機体にあたることもあるにはありますけどね(そして、そういう時は何故かちょっと怖い感じも味わう)。
ストーリーの詳細は、まあロスからボストンに向かう旅客機の中で、いつものようにウトウトしていると…。こうして始まるわけですが、細かい部分は説明しません。このドラマはなんと、どういう経緯なのかはわかりませんが、日本語訳の全編がYouTubeで公開されているのです。いつまで視聴できるかはわかりませんが、せっかく見られるのですから、ぜひ御覧ください。なお前編・後編がまとめられているので3時間あります。眠れない夜のお供に、いや、途中で眠ってしまうかも…。
ランゴリアーズ 日本語版 / STEPHEN KING'S THE LANGOLIERS
ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。
https://en.wikipedia.org/wiki/File:The_Langoliers_(TV_miniseries).jpg
By Screen capture, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=32374588
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