計算尺 - 何をどうすれば計算できるの?
私の子供時代は、コンピュータなんて巨大なビルの一室でオープンリールの磁気テープがブンブンまわり、紙テープや紙カードを読み込ませ、ラインプリンタから英語の羅列が物凄いスピードで出てくるもので、操作する人は白衣を着ているものでした。普通の人が印刷物を作ることはなく(活字を組むなんて素人にはできません)、必要であれば手でガリ版を鉄筆で切るのです。計算も電卓なんてまだ無いので、計算尺を使っていました。
小学生低学年の頃に祖父の家に行くと、何やら計算尺を使っている姿を見ることはありました。祖父はレンズ工場を経営していたので、何かと図面を引くことはあったようで、時間のある時に掛け算のやり方を教えてくれたような気はするのですが、さっぱりわからなかったことしか覚えていません。
計算尺
調べてみると丸いものもあったようですが、それを見た記憶は無いなぁ。使い方もわからずに親父の机からひとつクスネてあったのですが、四則演算であれば手でも計算できるので、真ん中の尺を出したり引っ込めたり、ひっくり返して遊ぶだけでした。
せっかく買ってきたのだから「計算尺(けいさんじゃく)」の使い方をマスターしよう!
計算尺の使い方
http://www.monotsukuri.net/wbt/sliderule.pdf
計算尺に再び目が向いたのが、以下の記事にも書きましたが、平方根(偏差値)を計算する必要に迫られたときです。
電卓への長い道のり - 機械式計算機
計算機で開平することも出来たのですが、なかなか大変で、ここで計算尺が使えると知り、少し調べた覚えがあります。
計算尺の使い方
いやぁ文章で読むと難しい。実際に手を動かしてみると「なるほど」となりますし、出てくる数字は大雑把にいえば似たりよったりなので、思った以上に機械的に答えが出せます。ただ操作手順にどうしても自信が持てなくて、結局、値が表にまとめられている数表ハンドブックのような本を貰ってきて計算していました。
Slide Rule - Multiples of Pi
そういえば計算尺といえばヘンミなのは覚えていたんですが、今では半導体やバルブ製造の会社として立派に続いていたのですね。会社名がそのままなのは素晴らしいです。
歴史と沿革 - ヘンミ計算尺株式会社
ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Keisanjaku_1.jpg
Ribbon - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=97188799による