最後の試合で涙が出なかった
私は6歳〜18歳の12年間、サッカーをしてきました。
小学生の頃から地区の選抜に選ばれる程度の実力はあったので、割といつも試合に出場することができていました。
そんな私の部活の思い出は「人生で最後のサッカーの試合」です。
最後の試合の日、相手は県で強豪と言われる私立の高校でした。私の高校は県でベスト16、相手はベスト4といった具合です。
ただ、その高校とは1ヶ月前の試合で引き分けていたこともあり、もしかしたら勝てるかもという雰囲気で、チームの士気も高まっていました。
そして試合がはじまりました。私はレギュラーで出場しました。
開始10分、相手に先制点を許してしまいます。しかも、私のサイドを突破されて。
ゴールを決められた直後は動揺していましたが、チームメイトが「気にするな」と言ってくれたのもあって、落ち着きを取り戻しました。
そのまま後半に突入。
「このままだと終わってしまう」という焦りの気持ちから、私はミスを連発。
正直、思い出したくないくらいでした。
そして試合終了。結局私は何もできずに、最後の試合は終わりをむかえました。
試合が終わり、チームメイトが一斉に倒れ込みます。
ピッチでずっと泣いていました。3年生はみんな泣いていたと思います。
しかし、私は泣いていませんでした。涙が出ませんでした。
練習は一生懸命取り組んでいたつもりでしたし、勝ちたい気持ちもありました。
それでも、最後の試合が終わっても涙が出ない程度なのかと、ひどくショックを受けたのを覚えています。
最後の試合でいつものプレーもできず、試合が終わっても何も感じず、ただチームメイトが泣いている姿を見る。
自分自身が恥ずかしくて、その日はすぐ帰宅しました。
私は、何か一つのことに熱中することが苦手なんだと思いました。
12年間続けたサッカーの最後の試合で涙が出ないほどに。
しかし、それは長所にもなりうるものなのかなとも思っています。
熱中しないということは、こだわりがそこまで強くないので、物事を割とすんなり受け入れることができます。
他社からのアドバイスや、自分の失敗など。
もちろん反省や次に活かす努力はしますが、気持ちの切り替えは早くできる方かなと思います。
自身の短所は直せれば良いですがですが、発想を変えて長所にすることもできます。
それが個性ですし、それを活かすことが自分にとって一番楽なのかなとも思います。
今回の部活の思い出は私にとって苦いものではありますが、その経験を活かせていると今は感じています。
自分を知るために、思い出を振り返ることって大事だなと感じます。
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