見出し画像

秋のMOMATと北の丸公園(もう暦では大雪ですが。。)

先週は奥久慈の山の中で、昨日土曜日は平林寺で見頃の紅葉を堪能しておりました。暦の上では大雪というのに夏が異様に長かった分、秋が後ろに押しやられているようですね。ただ、長い猛暑という例年にない気候にも関わらず、比較的に色づきを楽しめた紅葉であったように思います。場所によっては赤や朱となるはずの木々が黄で終わることも多く、当たり年とは到底言えないまでも、はずれ年というほどでもなかったかと。

前置きが長くなりました。一転、朝晩の冷え込みが強くなったものの、日差しが麗らかな日曜日、東京国立近代美術館、そして私的にはセットとなっている北の丸公園を徘徊してまいりました。

東京国立近代美術館、MOMAT。
特別展にはさほど惹かれなかったので、いつもの所蔵品展、いわゆるMOMATコレクション展へ。昨年は、大好きな東山魁夷さんの部屋が設られて、会期中に何度も訪れ、その度に作品の前の椅子に座って惑溺していました。
その様子はこちら↓

残念ながら昨年が特別であったらしく、今年は一作品も展示されず。。お目当てはパウル・クレーさんの作品となりました。東山魁夷さんほどではありませんが、お気に入りのアーティストです。
MOMATはパウル・クレーさんの所蔵が比較的多く、時期を問わず必ず最低一点は展示されているように思います。都内ではアーティゾン美術館も同氏の作品を多く所蔵されていますね。
MOMAT所蔵の中で一番好きなのは「花ひらく木の抽象」。作品のテーマからして春のMOMATコレクション展に展示されることが多いでしょうか?
今回展示されていたのが「山への衝動」。

パウル・クレー 氏作 「山への衝動」

この作品。絵をしばらく愛でて、そしてタイトルだけ読んで、再び愛でて。。としている際は、私の中ではアルプスのユングフラウヨッホの登山鉄道が山の中を楽しげに走る情景を思い浮かべていたのでした。
しかし改めて説明文を読むと。。ナチスの台頭を逃れてドイツから故郷のスイスへ逃れていた最晩年の作品であること。下敷きになって倒れている人がいる。画面に漂うどこかとげとげしい雰囲気。。と私が受けた印象とは全く異なる記述が。
確かによく見ると、右下には人のような姿が。これは下敷きになっている?
所詮、好きなアーティストと言って好んで愛でていても、素人の私の感じ方はこの程度なのだなとそのギャップに驚いたひとときでした。その事実は事実として、素人である私は自分自身の感じるまま作品を鑑賞する今の楽しみ方は、そのままでいようとも思ったのでした。ただ、こういった知識も得ていくと、自然と感じ方に影響はあるのかもしれません。

そんな私の素人の感性で、今回のMOMATコレクション展で良いと思った作品をいくつか並べておきます。基本的に写真撮影が可能でしたので、写真を並べる形で。

谷中安規 氏作 「少年時代」
谷中安規 氏作 「龍の夢」


マックス・エルンスト 氏作 「つかの間の静寂」


ルフィーノ・タマヨ 氏作 「縞模様の人物」


近藤 浩一路 氏作 「水田」


川田 祐子 氏作 「A THOUSAND WINDS」


ゆったりと作品を堪能し心が豊かになりつつも消耗した後、こちらに訪れる際はいつもセットで散策をしている北の丸公園へ。

澄み切って光溢れる空の下、こちらでも秋真っ盛りの心地よい時間を過ごすことができました。

充たされた時間を過ごし、皇居東御苑を抜け、東京駅へ。ありふれた穏やかで平凡な愛おしい日曜日でした。

人混みは嫌いなのに都会は意外と好きな矛盾

そうそう、ついでと言ってはなんですが、先週の奥久慈と昨日の平林寺の紅葉を少し貼っておきます。画面からも秋をお楽しみいただければ。

奥久慈 2024.11.30
奥久慈 2024.11.30
奥久慈 2024.11.30
奥久慈 2024.11.30


奥久慈 2024.11.30
奥久慈 2024.11.30
平林寺 2024.12.08

皆様、どうか慌ただしい中にも心穏やかに過ごせるひとときを楽しめる年の瀬となりますように。

いいなと思ったら応援しよう!