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少し気ぜわしいですが春のMoMATコレクション展へ - 東京国立近代美術館
紀元節の火曜日。
東北や谷川連峰、北アルプスに八ヶ岳など、日本海からの風の影響を受ける高峰はまだまだ荒れ模様ですので、登山は見送って午前中は読書三昧。
午後からゆるゆると東京国立近代美術館、通称MoMATに向かいました。
お目当ては2月11日に入れ替えが完了した所蔵品展であるMOMATコレクション展。
このMoMATコレクション展の会期は6月15日までですが、4月13日〜15日に一部の入れ替えがあるようで、今日はその前半展示。
タイトル写真は菊池芳文さんの「小雨降る吉野」
これをお目当てに毎年訪れている大好きな作品です。noteでも二度ご紹介しています。
ただ、この作品を楽しむにはまだ風が冷たすぎる季節。こちらをゆっくり楽しむ為に3月下旬に再訪することとして、今日の鑑賞で印象に残った作品たちをご紹介してみます。
再三述べていますが、私は美術作品が好きではありますが、まったくの素人。素人の戯言を並べた感想文として、ご笑覧ください。
徳岡神泉さん作 「菖蒲」
まず強く惹かれたのが徳岡神泉さんの「菖蒲」。
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桜が季節外れのように書いているのに、菖蒲はもっと季節外れですよね。。
おそらくこの作品は会期の6月15日まで入れ替えることなく展示されて見頃を迎えるのでしょう。
かなり大きな作品ではあるものの、構図もシンプルで新規性は何もない作品だとは思います。ただ、私は素人であるが故に、美術作品に新たな表現方法の創造などは求めていません。自分が心地よければそれで良い。
この作品は心が凪ぐような心地よさを感じたのです。
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MoMATコレクション展はけっこう訪れている方だとは思うのですが、初めてお目にかかるような気がします。私の記憶もいい加減ですけれど。
4階の最初の部屋にあるこの作品。しばし見惚れて、一通り見終わったのちに、再度4階に戻ってしみじみと見入っていました。
作品に対しているだけで周囲からも心からも音が消えて静謐に身を委ねられるような。
松本陽子さん作「光は荒野の中で輝いている」
次は菖蒲と同じ展示室の中にあったこちらの作品。
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タイトルを見ずに目にしたら、(まだ季節外れだけれど)春だなぁと惹かれた作品。ひとしきり愛でた後にタイトルを見たら荒野という文字が。え?荒野?
おそらく作者の意図は私にはまったく伝わっていないのだと思いますが。。惹かれ、印象が残った作品でした。
MOMATの青みがかった美しい寄木の床へのリフレクションも美しかった。
清宮質文さん作「北辺の小屋」
清宮さんの作品はMoMATに多く所蔵されていて、度々お目にかかっており、その作品の静かでありながら内側に力強さを秘めているような空気感が好きなアーティストです。今回も多くの作品が展示されていましたが、その中で最も惹かれたのがこの作品。
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なぜ惹かれたのか?青くて淡くて雪を思わせる私ホイホイな作品だったせいかもしれませんが。。とにかく惹かれました。
noteで文章を連ねていながら語彙力がなくて申し訳ありません。
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MoMATに多く収蔵されているパウル・クレーさんは相変わらず好きです
丸山直文さん作「MAS」
なんか良かった。。
MASというタイトルはどういう意味かも分からないのですが惹かれた作品でした。
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杉戸洋さん作「the secret tower」
こちらも空気感に惹かれた作品。
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優しい空気感で色味も好きだし、空間の余白も好きだなぁと眺めた後、説明文を見ると左上に小さく描かれているのが火を吹く戦闘機とのこと。。赤とんぼかと思っていました。
その説明を知ると、作品の見え方が少し変わってきます。好きでなくなるわけではないのですが。
以前のいつかのnoteで書きましたが、美術を鑑賞する際、私は説明文やタイトルを読まずにまずは感覚のみで愛でてみるスタイルで楽しんでいます。その後にタイトルを見たり、この作品のように説明文を読んで印象の変化を楽しんだりする。
正直申し上げて、上述の「光は荒野の中で輝いている」のように、作者の意図が私には全く伝わっていないことも多いと思います。
最初の感覚から、知識を得たのちの印象の変化もまた楽しんでいます。
作品によっては、タイトルも説明的ではなく、美術館の説明文が無い作品も多く、ピントがずれたまま楽しんでいることも多いようにも思います。
でもまぁ、美術を職業とするわけでは無いのでそれでも良いか、先入観無しに感じるままに受け取る形で良いではないか?と割り切る気持ちを持ちつつ、少しだけ、知っていた方がより深く楽しめるのでは無いかという思いも持ち始めている今日この頃です。
いずれにせよ相変わらずMoMATコレクション展は楽しい。
「小雨降る吉野」の季節に再訪するのに加えて、4月15日からの後期には速水御舟さんの作品も多く展示されるようですので、その頃にも再訪したいと思います。
そんなこと思いながら、北の丸公園に少しだけ咲いていた椿の花を愛でて帰路につきました。
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