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ワクワクスイッチ No.4 日本人は「目的より目標」

多くのチームでは、3年生の最後の試合が間近に迫り、日に日に緊張感が高まっているのではないでしょうか!?

そこで大切な試合を控えたみなさんに、少しでもお役に立てれば幸いです!

林成之先生の著書、『勝負脳の鍛え方』には以下のように整理されています。
目的=勝つ
目標=勝ち方、勝つために求められる技や作戦

私はサポートチームにはいつも
大きな目標=勝つ=結果
小さな目標=勝ち方、勝つために求められる技や責任=責任
に整理してもらい明確にしてもらいます。

多くの人は、大きな目標(結果)ばかりに視点が行き、気負ったり、プレッシャーになったりして小さな目標(勝ち方、責任)を見失ってしまいます。

小さな目標(勝ち方、責任)と戦っていたら、いつの間にか大きな目標(結果)が達成していた!!これが理想の戦い方だ!とお伝えしています。

本番で持っている力を全部出し切り、大きな目標が達成できるよう、小さな目標を明確にし、そこに視点を向けてワクワク戦ってください!!

今日も顔晴りましょう!!

📖林 成之 著  勝負脳の鍛え方 より📖

勝つという目的ではなく、「勝ち方、あるいは勝つために求められる技や作戦」という目標に向かって全力を傾けることです。

この方法こそ、勝負を意識すると体が硬くなる習性を持つ日本人にとって理にかなった対策なのです。

国際大会で優勝した日本人選手がよく「気がついたら一位になっていた」「結果は気にせず良いプレーを心がけた」などとコメントしているのは、決して謙虚さからだけではありません。

日本人にとって、そう考えることこそが勝利の最短条件なのです。

だから私は、オリンピックなどでメダル、メダルとすぐに結果を求めがちなメディアのあり方に疑問を持ちます。

選手は必然的に、絶対メダルを獲るのだと結果ばかりに意識が向かい、具体的な達成方法に集中できなくなります。

もっと勝ち方に目を向け、その達成に何が必要かといった情報を提供することで応援すべきだと思います。

結果に執着する報道は、選手と一緒に戦っているつもりかもしれませんが、脳科学的にいえば、成功しない方向へ環境を整える悪魔のささやきのようなものです。

ひとつの例をご紹介しましょう。2006年のサッカー・ワールドカップに出場したブラジル代表チームの話です。

この大会でブラジル代表は「史上最強チーム」との評判をほしいままにし、メディアも優勝して当然と書き立てるなかで大会にのぞみました。

しかし、結果は準優勝で敗退と、決勝にも進めず多くの期待を裏切ってしまったのでした。このブラジル代表チームに大会期間中、ずっと密着取材していたあるジャーナリストはこう言ったそうです。

「彼らは、まったくいつもの彼らではなかった。練習中、常に笑いが絶えなかった笑い声も冗談も消え、重圧のためにサッカーを楽しむ気持ちを忘れてしまったように見えた」

どの国よりもサッカーを楽しむ事を大切にしているブラジル代表チームにして、絶対に優勝というプレッシャーがかかるとこうなってしまうのです。

目的に心を奪われないようにするには、本人たちだけでなく、周囲の協力も必要なのです。

力があるのに負けてしまうのはあまりにももったいないことです。


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