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かずなり
2021年9月4日 12:39
三菱一号館美術館で三菱の至宝展が開催中です。国宝が12点(前後期合計点数)をはじめ、日本古美術、古典籍などが数多く展示されています。ジョサイア・コンドルが設計したクイーン・アン様式建築の中に鎮座する日本古美術の姿はまさに非日常。会期は9月12日までということで残り少ないですが、是非お勧めしたい展覧会です。展示品の美しさ、本物が目の前にあるという感動もさることながら、三菱という組織を作り上げ
2021年9月4日 14:17
前回は創業者岩崎彌太郎についてご紹介しました。今回は2代目岩崎彌之助についてご紹介します。2代目 岩崎彌之助父彌次郎と兄彌太郎が投獄されたとき、4歳だった弟の彌之助は国内で漢学に親しんだ後、21歳でアメリカに留学し翌年には兄が創業した三菱商会に入社しました。彌之助は企業が文化芸術に対して貢献することの社会的な意義や企業が社会的責任として行う芸術支援の意味をアメリカ留学を通して学び、軌道
2021年9月12日 16:55
彌太郎の長男として生まれた岩崎久彌は慶応大学に進学後ペンシルベニア大学に留学し、22歳にして副社長として三菱に入社したエリートです。久彌は本社機能に大きな負荷がかかっていた当時の三菱に事業部制を導入し、迅速な経営判断を可能にするとともに、事業の多角化を押し進めました。その結果、三菱重工業(造船業)の近代化、丸の内エリアの開発をはじめ、キリンビール、三菱製紙、小岩井農場などを立ち上げるなど、事業を幅
2021年9月13日 21:35
三菱の至宝展は9/12に無事最終日を迎えました。直前に開催されたコンスタブル展が会期途中で臨時閉館したまま再開することなく閉幕を迎えたので、今回ももしかすると・・・・・・とは思っていましたが、無事完走したということでひとまず安心しました。もう展示を見ることはできませんが、鑑賞後の事後学習ということで最後まで書いていこうと思います。ちなみに、静嘉堂の展示ギャラリーは2022年秋に現在の三菱生命館
2021年9月13日 21:39
文字を手に入れた人間は文字を見るとどうしても読みたくなってしまうもので、意味が取れそうで取れない漢字の配列を眺めるのはなんだかスッキリしません。本質的には中身が分からないことには古典籍の本当の価値は伝わらないのかもしれませんが、古典籍は文字以外にもたくさんの情報を持っており、実際に様々な側面から史料として研究されています。例えば、「三菱の至宝展」で展示されている古典籍には様々な「蔵書印」が押さ
2021年9月13日 21:44
魯山人によれば、「陶器には、その具わっている慶長以後に見られる貧弱な美的価値と、それ以前の作と見られる思想的高踏なる芸術陶器の両面があるということを知らねばなりません。」のだそうです。さらに魯山人は徳川中期以降に作陶された作品に関して、「極めて低級な美を盛るに過ぎない大量的なもの」と一蹴し、慶長以前の作品は「名巌のような、松樹のような、琅玕(ろうかん:美しい竹の意)のような、梅花のような、その美し