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311を振り返る。考える支援。

2011年の3月11日に何をしていましたか。
そのときに物心がついていた日本人なら、ほとんどの方が答えられるでしょう。

私は当時大阪の学校に勤めていました。その日は午前中から卒業式があり、卒業学年の担当ではない私は、後片付けもひと段落し、一通りの仕事が終わっていました。

遅い昼食を取って事務仕事をしようか、このまま半休を取って帰るか迷っていたときです。震度3ほどの揺れです。
そこからは他の先生たちと職員室のテレビに釘付けになり、少しずつ更新される情報とテレビの映像が現実の出来事なのかと息を呑むばかりでした。


その時点で私は、青年海外協力隊の選考に合格し、2011年9月からアフリカに派遣されることが決まっていました。

震災による被害状況の全貌がまだまだ分からない時期です。そのようなタイミングで、海外ボランティアに行くというのは、少なからず後ろめたさのようなものがありました。海外ボランティアに行くよりも、国内で復興ボランティアをした方がいいのではないか。

その後、予定通りに派遣された私は、協力隊の任期が終わったあとも海外での仕事を選択し、この12年、外から日本の復興を見てきました。

海外にいながら日本国内の自然災害のニュースを聞くと、いつも無力感に襲われます。結局、少しのお金を募金するだけで、自分は何もやっていない。


仕事の関係で、ちょんまげ隊長ツンさんの講演を何度も聞かせていただきました。

ツンさんの復興支援に対する考え方は、非常に救われたような気がします。

支援の反対は「知らないこと」だ。誰かの関心に繋がることは「考える支援」「知る支援」になる。

そして、すべて災害に支援をしようとすると続かなくなる。だから、したいと思ったときに手を差し出せばいい。無理に支援をする必要はない。

大したことは何もできないけれど、この時期になると、いつもツンさんの言葉を思い出します。教育に関わる仕事をする者として、少しでも「考える」きっかけ作りができればいいなと思います。

かず

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