A.ドヴォルザークについて 9 弦楽セレナード第4楽章編
第4楽章 ラルゲット イ長調 4分の2拍子 3部形式
主題部 1〜46 小節(46)A-dur
中間部 47〜67 小節(21)cis-moll
主題部 68〜102小節(35)A-dur
単純な形式の中、ドゥムカ的な美しい曲です。
ドゥムカとはスラヴ語で「思い」や「瞑想」といった意味のがあると言われています。スラブ舞曲の10番もドゥムカと言われていますね。ここでも調性関係は3楽章と同じく三度の関係を維持ですが、同主短調のfis-mollの属調に当たるcis-mollの関係なので、そこまで遠くないので、景色観を変えるのに適しているかも知れません。
やはりここでもカノン、追っかけがくどくなく光っています。最初の主題部では控えめに追っかけております。
中間部は星降るような世界観を作り、動かなかった世界が少しだけ動きだし、また主題に戻ってきます。戻ってきてからはお得意のカノンが先ほどよりもしっかりと色濃く最初から出ます!
そして、最後のトランクィーロでも優しくカノンを使い、祈りが遠くへ送られていくように、pppで、そしてファーストヴァイオリンはハーモニックスを使用し、終結します。
美しい曲です。
大切な人を思いながら、演奏したいですね・・・。