雑ゆるアウトプット

最近(この1年以内)に見たり聴いたり読んだり触れたりしたもので、今後も気になりそうなものをいくつか紹介します。

センスの哲学

面白そうなので買って読んだら、本当に面白かった本です。内容は美学・芸術論に連なり、部屋のインテリアや餃子を糸口に、リズムが…ビートが…ナンセンスとは…と、また何度も読み直したくなるような深みのある本でした。若い頃からジャズをやっていた職場の人が、グルーヴについて熱く語っていたときに本書のことが頭に浮かびました。

パンセ

「上馬キリスト教会Twitter部のキリスト教って、何なんだ?」(MARO、ダイヤモンド社)でもオススメされ、大学生の頃から気になっていたパスカルの名著を今年ようやく買って読みました。実はガチのキリスト者であるパスカルによる思索の断章ということで、すいすいと読み進めることができ、それでも読み終わるのに3ヶ月かかりました。古今東西、人間の原罪から来る悲惨さと一方的な神の恩寵による救い、栄光など。

ぼくのつくった魔法のくすり

魔法のくすりといっても、オカルトではなく、違法薬物でもありません。私には祖母が2人いますが、こんなにひどくはない…というくらいものすごいおばあちゃんに、主人公の少年が思い立ち、家の中のありとあらゆるものを混ぜて煮立てて、おばあちゃんに飲ませたら、とんでもないことが起こるという楽しくもぞっとするお話です。このお話の教訓は何でしょうか。そんな疑問が吹っ飛ぶほど、ロアルド・ダールは大人向けの小説よりこども向けの童話のほうが、個人的には興味を惹かれます。

赤塚不二夫名作選(4)レッツラゴン

来年生誕90年。ブックオフで見つけ、久々にところどころ読みました。意外なことに、男尊女卑の社会に一石を投じていた「母ちゃんNo.1」、詩情とペーソスが溢れる新聞マンガ「ラクガキ」、大人とこどもの主人公がゆるすぎる「オッチャン」など、赤塚ワールドにはまだ私の知らない部分が多いですが、「レッツラゴン」はセリフや掛け合いのキレという意味で時代を先取りした赤塚先生のギャグの到達点だったのだとあらためて分かりました(初期の少女マンガ、山中恒さん・遠藤周作さん・筒井康隆さんの作品をコミカライズしたマンガも気になりますが)

ぼのぼの(49)

植田まさしさん、いしいひさいちさんと並んで、長年の現役4コマギャグの書き手による最新刊。国と国の領土問題をデフォルメしたようなカピバラさんの話から、純愛ドラマみたいなダイオウグソクムシくんの話まで。「I アイ」が最高傑作といわれるいがらしみきおさんですが、普遍性や幅の広さとして、代表傑作はやはり日本のスヌーピーともいえそうな「ぼのぼの」と思います。

パカラ

ランジャタイの国崎和也さんが、馬が人間に育てられ、噺家になったという設定で送る人情噺。これが本当にいい話で、思わず見入ってしまいました。神が人になる、低くされ馬小屋の飼い葉桶で生まれるという、福音書のエピソードにも通じるというと、いささか強引すぎますが、キリスト教と笑いは親和性が高いという話は一般論として事実です。

お笑いの日2024

爆笑問題の太田光さんが、かまいたちの濱家隆一さんと漫才を組むために登場する場面だけじっくりTVerで観ました。壊し芸として、ケンドーコバヤシさんに3回も羽交締めにされるところも含めて見事でした。

レ・ミゼラブル

数年に1度観ている本作を観ようと、久しぶりに劇場に足を運んでみましたが、仕事終わりに21時台の時間には間に合わず、23時台の回を観ようとしたら、6500円もかかるのでやむなく劇場をあとにしました。私は発達障害で割引制度も使えますが、それでも6000円。その日は手帳を家に置いてきていたので、この際一般料金でもいいと思っていましたが、いずれにしても高いため、後日にしたのでした。

聖書

世界のはじまりから終わりまで、すべて網羅された世界一のベストセラー。まだ2回しか通読してないです。個人差はありますが、クリスチャンは、この本に書かれたイエス・キリストが神でありながら人となって生まれた救い主であると本気で信じています。そういうことにしておこうとか、騙されたと思って信じるなど、信じる入口は人それぞれです。クリスチャン3世の私自身は、信じきれない思いも神様に委ねて信じたら心から信じることができるようになりました。「一番すぐれているのは愛」「後の者が先になる」など、知り合いも感心するほど、色々な意味で面白いですが、系図などの記事はつまらないのも事実です。

次点 マイルス・デイビス、ドラえもんプラス、お笑いBIG3、クリスマスキャロル、おだんごとんシリーズ、令和ロマンのちびまる子ちゃん、ペンギンハウスのメリークリスマス、O・ヘンリーほか。

まだまだ知らないことばかりですが、来たる新年もマイペースに面白いことを追求していきたいです。

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