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マイクロソフト 2023 年ダイバーシティ & インクルージョンレポート: 10 年間にわたる透明性とコミットメント、そしてその進捗状況について(2023/11/08、ニュースリリース)

※米マイクロソフトからブログ更新のお知らせがニュースリリースで来ました!

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マイクロソフト 2023 年ダイバーシティ & インクルージョンレポート: 10 年間にわたる透明性とコミットメント、そしてその進捗状況について
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※本ブログは、米国時間 11 月 1 日に公開された
"Microsoft's 2023 Diversity and Inclusion Report: A decade of transparency, commitment and progress"の抄訳を基に掲載しています。
https://blogs.microsoft.com/blog/2023/11/01/microsofts-2023-diversity-and-inclusion-report-a-decade-of-transparency-commitment-and-progress/

リンジー-レイ マッキンタイア (Lindsay-Rae McIntyre)
https://blogs.microsoft.com/blog/author/lindsayraemcintyre/
チーフ ダイバーシティ オフィサー 兼 タレント ディベロップメント担当コーポレート バイス プレジデント

マイクロソフトの 2023 年グローバル ダイバーシティ & インクルージョン レポート (2023 Global Diversity & Inclusion Report) https://aka.ms/DIReport が公開されました。
この年次レポートが発行されるのは今回が 5 回目で、グローバルでの従業員人口統計データを公表するようになって 10 年目となりました。
このような節目を迎える中、当社のダイバーシティとインクルージョン (D&I) への取り組みに関していくつか重要な点が浮かび上がっています。
当社の取り組みは常に進化しており、その焦点と進歩は一貫しています。
それが、「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」 という、当社のミッションを達成するにあたって不可欠なことなのです。

今年のレポートは、マイクロソフトのダイバーシティが進化し続けており、これまで以上に多様性に富んだ組織であることを示すものとなりました。
今年のデータと、当社の活動を見れば、マイクロソフトが前向きな変化を推進していることは明らかです。
また、今回公開するデータは、当社がどこに集中して取り組みを加速させるべきかを理解するための強力なツールにもなっています。
今年はマクロ経済環境が変化する中で、当社も他の多くの企業と同様、事業の戦略的需要に対応するため意図的に組織の改編を行いました。
これによって一部の分野で進捗率に影響が生じています。
まだやるべきことはありますが、今年のレポートにあるように、
より多様性を高めインクルージョンの文化を強化するという当社の継続的な進歩と持続的な取り組みには私自身も刺激を受けています。

■主なハイライト

・女性、そして大半の人種的・民族的マイノリティ グループ
(アジア系、黒人およびアフリカ系アメリカ人、ヒスパニックおよびラテン系、多人種の従業員) の割合は、過去 5 年間ですべてのレベルで増加しました。

・女性および米国の人種的・民族的マイノリティ グループにおいて、複数のリーダーシップ レベルの割合が前年比維持、もしくは増加しました。

 - エグゼクティブに占める女性の割合は 29.1% で、前年比 3.2 ポイント増となりました。
この数値は、女性、男性、米国の人種・民族グループ全体で、
2023 年のエグゼクティブの比率が前年比で最も増加したのが女性だったことを示しています。

 - 黒人・アフリカ系アメリカ人のディレクター、パートナー、
エグゼクティブ (ピープル マネージャーやプロフェッショナル職を含む) の数は、2025 年人種平等イニシアチブで表明した数値の 107.8% に達し、2022 年の 92.0% から増加しました。

 - ヒスパニックおよびラテン系のディレクター、パートナー、
エグゼクティブ (ピープル マネージャーやプロフェッショナル職を含む) の数は、2025 年人種平等イニシアチブで表明した数値の 74.8% に達し、2022 年の 57.6% から増加しました。

・採用人数は減少しましたが、ネイティブ アメリカンとアラスカ ネイティブを除き、女性やすべての人種的・民族的マイノリティ グループが採用された割合は昨年比で同等かそれ以上でした。

・マイクロソフトでは、平等賃金の原則に取り組んでおり、役職や仕事のレベル、在職期間など、賃金の総額に正当な影響がある要素を考慮しています。
2023 年 9 月現在の状況は以下の通りです。

 - 米国で報酬の対象となるすべての人種的・民族的マイノリティの従業員は、同じ職種、レベル、在職期間を考慮した米国の白人従業員が受け取る報酬額 1.000 ドルに対し、1.007 ドルの報酬を得ています。

 - 米国で報酬の対象となる女性従業員は、同じ職種、レベル、
在職期間を考慮した米国の男性従業員が受け取る報酬額 1.000 ドルに対し、1.007 ドルの報酬を得ています。
米国外で報酬の対象となる女性は、同じ職種、レベル、在職期間を考慮した男性従業員が受け取る報酬額 1 ドルに対し、1.003 ドルの報酬を得ています。

・昨年より、マイクロソフトは未調整の賃金分析中央値を自主開示しています。
これは、役職、レベル、勤続年数などの要素に関わらず、全社従業員の賃金総額を収集し、金額順に並び替えた上で全データポイントの中央にある数値、つまり中央値を特定するものです。
2つの従業員グループにおける賃金額の中央値の差は、未調整賃金中央値の格差となります。

 - 当社の分析によると、2023 年 9 月時点で、米国内の女性、米国外の女性、米国内のアジア系、黒人およびアフリカ系アメリカ人、ヒスパニックおよびラテン系の従業員の未調整賃金中央値の格差が縮小していることがわかりました。

 - 当社では、より上級レベルで女性や人種的・民族的マイノリティの従業員の割合が高まっており、全体で賃金の平等化を進めています。そのため、中央値の格差はさらに縮小していくでしょう。

■新たなデータ

採用データ:
マイクロソフトは、この規模の企業としてはダイバーシティとインクルージョンのデータを非常に高い透明性を持って公表している企業であり、継続的に現状や目指す方向性を評価しています。
そこで、すでに公開している豊富なデータだけでなく、今回初めてグローバルでの外部採用における男女比率や、米国での人種と民族の割合についても報告します。
このデータは、各会計年度内の総従業員採用人数に対し、特定グループのメンバーの採用人数の割合を示したものです。
採用者の多様性が従業員の割合より高くなれば、労働力の多様性も増すことになります。
昨会計年度においては、女性、アジア系、黒人およびアフリカ系アメリカ人、ヒスパニックおよびラテン系、多人種の従業員の割合よりも、採用者の多様性が高い結果となりました。

セルフ ID データ:
マイクロソフトでは、セルフ ID によって従業員全体のさまざまなアイデンティティやエクスペリエンス、ニーズが把握できると考えています。
従業員が自主的にセルフ ID を明確にすることで、マイクロソフトはより多くの情報に基づき、よりインクルーシブな決断を下すことができるようになります。
それが、人生のさまざまなステージにおけるニーズを満たし、興味に柔軟に対応し、生活を豊かにする有意義な福利厚生やプログラムにもつながります。
セルフ ID は、現地の法律や慣例、慣習によって多少異なりますが、世界 46 の市場で導入されています。
マイクロソフトは、従業員ができるだけインクルーシブな状態でいられるよう、セルフ ID のオプションを進化させていきます。

今年、マイクロソフトは米国内のアジア人のサブアイデンティティに関するセルフ ID データをさらに共有し、アイデンティティの重要性と自己認識の影響をより強調していきます。
昨年当社では、自身のバックグラウンドについてより詳細に明示したいという米国のアジア系従業員に向け、その選択肢を用意しましたが、今回の取り組みはそれに続くものです。
アジア系コミュニティは、当社内においては単独で最大の人種的・民族的マイノリティ グループであり、そのサブアイデンティティは 20 を超えています。

■従業員調査データ

マイクロソフトでは、従業員統計データに加え、従業員調査データを D&I レポートにて毎年公開しています。
これによって当社は D&I への取り組みの影響を評価しており、マイクロソフトが目指すインクルージョンの文化と、社内で皆が実際に体験することのギャップを埋める方法をより深く理解できると考えています。
当社では、これまでに経験や行動、組織変化への投資を継続するとともに、従業員の維持と育成を優先してきました。
今年は、次のような知見が得られました。

・今年は、従業員の 96.4% が、アライシップの概念をある程度認識していると回答しました。
アライシップは、D&I に対する当社の成長思考アプローチの基礎となるものです。
この数値は 2022 年の 90.3% より上昇しており、最初に従業員にその認識を確認した 2019 年は 65.0% でした。

・より多様性の高いインクルーシブな環境に貢献するために期待されていることを理解しているかを尋ねた質問の平均スコアは、
前年と比べて全世界で 82 点から 84 点へと上昇し、米国では 80 点から 83 点になりました。
また、平均スコアは男性、女性、すべての人種・民族グループで前年比増となっています。

■インクルージョンのスポットライト

データは重要ですが、それだけですべてを語ることはできません。
今年のレポートでは、インクルージョンのスポットライトとなる 6 点を通じ、当社がいかにして D&I に投資しイノベーションを実行しているかを示す、人材、プログラム、イニシアチブの詳細についてお話しします。

・グローバル戦略、現地での実践:
マイクロソフトの世界中の従業員が、この 1 年 D&I 関連でどのような活動に取り組み、現地の従業員やコミュニティにとって関連性が高く有意義な方法で前向きな変化を促進したのかを探ります。

・初期段階からインクルージョンを:
新入社員のオリエンテーション (NEO: New Employee Orientation) や Nuance の買収に注目し、新入社員にインクルージョンの文化を紹介する方法や、買収した企業をインクルージョンの文化に統合する方法を模索します。

・製品での自己表現:
技術と D&I の専門知識を結びつけ、プロフィール ビデオやジェンダー代名詞、名前の発音など、新たに自己表現できるツールを検討します。

・革新的な学習:
さまざまなコミュニティや専門家から情報を得て、当社の学習サービスの一部を深く掘り下げることで、従業員が理解を深め、有意義な進歩に向けて意図的な行動が取れるようにします。

・D&I コア プライオリティ:
マイクロソフトが他と異なるのは、D&I コア プライオリティという説明責任のアプローチを取っている点です。
この D&I コア プライオリティの進化と影響を公開していきます。

・AI と D&I:
責任ある AI 戦略とインクルーシブな AI ソリューションによって、信頼を構築する方法を検討します。

今後もマイクロソフトは、多様な背景やスキル、経歴のある人材を惹きつけ、育成し、維持することに揺るぎなく注力していきます。
意図的に人材を管理し、組織全体のさまざまなレベルにアクセスしキャリアの流動性を高めることで、従業員のキャリアをサポートします。
この取り組みをさらに支えるため、当チームと私の役割は、グローバルな D&I 業務に加え、タレント ディベロップメントも担当することになりました。
この組織的連携により、当社のすべての人材関連活動に D&I をより組み入れることができるようになり、多様性をさらに高めることにもつながるでしょう。

当社では、多様な人材を育成し、インクルージョンの文化を強化しようと継続的に取り組んでおり、それがイノベーションを促進し、当社の事業やお客様のニーズに応えることにも役立つと考えています。
当社の勢いとコミットメントを組み合わせることで、意図的にリソースを活用する方法が増え、マイクロソフトがより多様性の高いインクルーシブな企業へと進歩していくことになると確信しています。

●本ブログの詳細につきましては、日本マイクロソフト広報資料サイトをご覧ください。
https://news.microsoft.com/ja-jp/2023/11/08/231108-microsofts-2023-diversity-and-inclusion-report-a-decade-of-transparency-commitment-and-progress/

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