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「やさしい世界」になったクレヨンしんちゃん


クレヨンしんちゃん 『チーターの犬をさがすゾ』他(TVerで見れます)

みんな大好きクレヨンしんちゃん。見たことない人は居ないのではないでしょうか。僕が子供の頃からずっと放送している国民的ご長寿アニメですが、放送初期の頃はPTAにたびたびお叱りを受ける不謹慎アニメとして槍玉に挙げられていました。

ですがそこから時は経ち、クレしんがドラえもんやサザエさんと並ぶファミリーアニメに成長していくと共に、毒のある描写、問題行動などはこっそりフェードアウトしていったのです。

分かりやすい例だとみさえの暴力行為である「げんこつ」、しんのすけが臀部を露出して走り回る「ケツだけ星人」などですね。

ネットミームでしか見かけなくなった存在
臀部を露出しないバージョンは今でもたまにやる

他にも声優が変わったりと、時代の変化に併せてクレヨンしんちゃんは少しずつ形を変えて放送をし続けています。
今回は新年一発目のクレヨンしんちゃんを久しぶりに見た筆者の感想をメモしていこう、という記事です。

2025年1月11日までTVerで該当回が見られますので気になる方はここからどうぞ

それでは時系列順にスクショを貼っていきます。(シャニアニ感想方式) Let's Go!!!

オープニング曲あとの提供画面。
あおりテロップが入ってるところが銀魂のパクリバラエティ番組のようですね
本編始まる前にキッズが喜びそうなミニゲームとオタクが好きそうな女児が登場
昔より子供番組感がある
臀部を露出しないケツだけ星人がタイトル画面を蠢くようになってる
昔は監督とか脚本とかのスタッフクレジットが下に入ってたのですがケツだけ星人に追いやられたらしい
母親から庭の花を渡されて幼稚園のバスに乗るまさお、しんのすけから「お嫁さんみたい」と言われる
過去劇場版などで「オカマキャラ」などを面白おかしく描いて今ではそれを叩かれたりしてますが、
しんのすけのセリフの後、このシーンだけ映して特に茶々をいれず先に行くのが
今っぽいバランス感覚だなと思った次第
しんのすけが「芸術的パッション」と言いながらメチャクチャに花を飾りつける
「ひどいよしんちゃん」とまさおが嘆くが、誰も泣いたり怒ったりすることもなく
普通に元通りになって次に行く
しんのすけがふざけて踊ってたらうっかり花瓶を倒しそうになる…が普通にキャッチ
昔なら割った上で話を進めてたと思う
花を褒められて嬉しかったまさお。次の日も持っていこうとしたが家の花はもうなくなっており、
買ってきた花を無理やり持ってくることに
花を飾ったのだが、園児のみんなは新しいインコに夢中だった…という話
なんかオチ弱くない?
このくだりだけわざわざテロップ入れる必要ある?
忍ペンまん丸のアニメがテロップ入りまくっててちょっと寒くなってたのを思い出した
飼い犬を見失ったブービー峰崎さん。この人全ての発言が常識的で、
今の社会的モラルに配慮されたツッコミをする
正月回あるある:親戚出がち
兄のキャラデザがクレしん世界とちょっと異質で違和感ある
しんのすけに「おばちゃん」と呼ばれて口頭注意するみさえ
昔ならこれぐらいやってた
鉄棒の下にマットが敷いてあって落ちても安全
現実の公園よりホスピタリティがしっかりしてる
逆上がりができなくなっており、自分がおばちゃんなんだと実感してしまい泣くみさえ
…オチ弱くない?

というわけでクレしん最新回を見たのですが、昔と比べて全体的に非常にマイルドな話運びになっているな、と思いました。
まさおくんが持ってきた花に対して誰もネガティブな感想を言わないし、いじわるなガキ大将っぽいブービー峰崎さんはただ犬を心配している良い子だし、みさえが怒って暴力を振るうこともないし、子供が迷惑行動を起こして周りが困るような展開もない。ストレスなく見られる作りだと思います。
ただ、そのぶん起承転結や物語の山谷的なものは薄く感じるような気もしました。ラバーガールのちいかわアニメに対するツッコミが脳裏をチラつくほどに。

まあオチが弱くても今は今でファミリーアニメとしていいものだとは思います。
まさおくんが花を馬鹿にされて泣く姿や、花瓶が割られてまさおくんが涙する姿は確かに出てきたら物語的に強いんですけど、それ見ててこっちもちょっと苦しくなるし、しんのすけがめちゃくちゃ失礼なことやってみさえが暴力制裁するほうが華はありますけど「これ今の時代に放送して大丈夫か?」っていうノイズが出てきて素直に楽しめない気がします。

というわけで、今には今の良さがある、という無難な結論で今回は締めたいと思います。っていうか今のクレヨンしんちゃんを知らない人はぜひ見てみてください。違いを比べるのも面白いですよ。ではまた!

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