将棋大会開催の反省
この記事を書いている前日である2023/5/3に、東京都吉祥寺の将棋の森のスペースをお借りして、初段二段限定の将棋大会を開催しました。
twitterでの告知や将棋の森に置かせていただいたビラその他のルートでこの大会を知って頂き、個人で開催した大会にも関わらず定員24名が満席となっての開催となりました。参加してくださった方、ありがとうございました。
私自身、これが二回目の大会開催でした。
と言っても前回はコロナ禍以前、約4年前の開催だったため、社会は変化しているし私自身も前回のことはあまり覚えていないしという状態でほぼ一からの手探りでの企画・運営となりました。
参加された方々のご協力もあり、結果的には恙無く、かつ楽しい大会に出来たんじゃないかなとは思っております。私自身は運営作業のみで対局しませんでしたが、それでも皆さんと交流して大変楽しく過ごすことが出来ました。
とはいえすべてがうまく行ったわけではないですし、またいつか機会があれば次の大会(ないし他のイベント)を開催したいなと思っていますので、今回開催してみてうまく行ったと思う点や反省点を記録しておこうと思います。
うまく行った点
1. 連敗しても意欲を失わないための工夫について
今回の大会はスイス式トーナメントの5回戦で行ったため、結果に関わらず全員5局指すという形でした。
大会に出る以上は優勝、ないし少しでも上位を目指してというのはあると思いますが、しかし序盤に連敗してしまった場合などはその時点で上位入賞はなくなってしまい、最後までやる気を続けるのが難しくなるんじゃないかなというのを危惧していました。
仮に4連敗しても最後の1局で勝てばよいことがある、と思っていただけるようにするにはどうしたらよいだろうかと考えていたのですが、そのための案として「賞品の授与方法」を工夫することにしました。
今回、参加者には将棋関連のグッズや本などの賞品を用意しました。
優勝者にはもちろんその中から好きなものを1つ選んでいただいたのですが、それ以外の方には「あみだくじ」で当選者を決めるという方法にしました。
参加者24人なので1回戦につき12人の勝者が出ます。それが5回戦なので12×5でのべ60人の勝者が出るわけです。
そこで60本の線を引いたあみだくじを用意しました。勝った人はあみだくじに自分のエントリー番号を記入することが出来ます。つまり多く勝てば勝つほど当選確率が上がるし、同時にどんなに連敗しても最後に1回でも勝てば賞品が貰えるチャンスがある、という形にしたわけです。
この方法は中々楽しんでいただけたんじゃないかなと思います。これは次回も取り入れてもいいかなと思います。
2. 大会開始前のウォーミングアップについて
今回は午前10時からの開催で、比較的遠方からお越しの方もいらっしゃったので、朝の時点ではまだ頭が働いていないだろうなと思っていました。
また開会式から実際に大会開始までに手合いの準備を行ったり、遅刻した人がいればその対応もしなければならないと思っていたため、すこし時間を稼ぐ必要もありました。
そこで「ウォーミングアップです」と言って、開会式終了と同時に参加者の皆さんには一斉に1分切れ負け将棋をやってもらいました。
まぁ実際は遊び心というかジョークのつもりで準備したのですが、実はこれが結構好評を得られたかなと思っています。
開会式前は会場内は結構静かで皆さん緊張されている方も多かったように感じていましたが、1分切れ負けという短時間で思い切り熱くなれる催しのおかげか一気に会場内が暖まったように感じました。
やはり将棋を指すのが好きな人たち(しかも初段になるぐらいにはしっかりとやり込んでいる人たち)が集まっているのもあり、将棋を指すということ自体が良いコミュニケーションツールになるんだなと思いました。
ということで、もし次回また大会を行うようなことがあれば再度一分切れ負けのウォーミングアップは取り入れたいと思います笑
反省点
1. 申し込みの受付・管理方法について
今回はGoogleフォームを利用して参加受付を行いました。申込者には連絡先のメールアドレスを記入していただき、私が手動で受付完了メールをお出ししていました。
自動返信にしなかったのは参加を先着順にしたためで、どのぐらいのペースで申し込みが発生するのか分からなかったために自動返信にしていると定員を大幅に超過するまで気が付かないということを危惧していたからです。
ただ大会開催の告知を1か月半前という比較的早いタイミングから行ったため、それ以降昨日まで頻繁に申し込みが無いかを確認しなければならないという状態になっていました。朝起きた時、お昼休み、帰宅した時、寝る前、ぐらいの頻度で毎日毎日確認して、申込者が増えていたらその都度メールを出すというのは中々大変なことでした。
中にはお申し込みいただいてからからメールをお出しするまで結構時間がかかってしまった方もいて、申し込みが出来ているのか不安にさせてしまった面もあったかと思います。
普段からお仕事として教室を運営されている方などであればその営業時間内の仕事として対応できる面もあるかもしれませんが、私のように普段はただのサラリーマンとしてイベントを企画・運営する際はこういう部分は思った以上に負担になるということが分かりました。
ですので次回やるとしたら
・ひとまず受付完了の自動返信メールをお送りし、人数が超過している場合は後程お知らせしますという形にして確認の頻度を下げる
・あまりに早すぎるタイミングで告知をしない(とはいえ一週間前とかだと埋まらないと思うので、タイミングの見極めが必要)
の2点を考える必要があるかなと思います。
2. タイムスケジュールについて
今回は会場をお借りした時間が10:00~17:00で、持ち時間10分、切れたら1手20秒というルールのスイス式5回戦で行いました。
また対局開始から次回の対局前の集合時間までの間隔を50分に設定していました。
将棋は長い時と短い時で対局にかかる手数・時間が大きく異なりますので、今回のような秒読み有りのルールで大熱戦となった場合は延々と続いてしまう可能性があるのは考慮しており、それに関しては長すぎる場合は私の判断で打ち切りにするということをルールに盛り込んでいました。大会利用時間的にも多少バッファは設けていたので、長くなる部分は何とか対応できると考えていました。
とはいえ実際は一番長い対局でも40分以内で終わっていたため、結果的には杞憂だったことになります。
しかしその「逆」はあまり真面目に対応を検討していませんでした。
全体的に思ったよりも早く対局が終わる傾向があり、感想戦を含めても次の対局まで暇を持て余している参加者の方が多かったように感じました。特にお昼休みは午前の対局が終了した方から順次という形で取ってもらったのですが、その時間がかなり間延びしてしまったように思います。
今回は個人戦で、知り合いが一人もいない中参加されている方も多かったのだと思いますので、そういう方たちを一人ぼっちで暇にさせてしまったというのは大きな反省点です。
ですので対局の合間にも何か出来ることを考えておくのが良かったかなと思います。
例えばありきたりではありますが、1局ごとに詰将棋を出して解答を集め、全問正解者には賞品贈呈みたいな企画はあり得たなと思います。
もしくは何か参加者同士の交流を深めるような企画が出来ればという思いもありますが、お子さんの参加者も多かったので中々難しい面はあるかもしれません。
ただいずれにせよ、長い一日を対局以外は暇な状態で過ごすというのも残念だと思いますので、何か考えておくべきだと思いました。
3. 緊急連絡先について
今回は申込時に参加者が小学生以下の場合には申告してもらい、その方たちには親御さんから緊急連絡先として電話番号の情報を頂いておりました。
しかし大会当日になってみると思ったよりも中学生の方が多く参加してくださっていました。前回開催時が殆ど大人だったため今回もそうなると想定していましたので、正直予想外でした。
(今になって考えてみると前回は夜の開催だったのに対して今回は日中の開催だったので、中学生以下が参加しやすい環境だったのかもしれません)
そして大会終了時に閉会式に現れない方が1名いらっしゃって、時間の都合で閉会式を始めてしまっていたのですが最後まで現れず、何かあったのではないかと慌てることがありました。
その後メールにて連絡が取れて先に帰宅されていたことが分かりました(私に帰宅の意思をお伝えになったようですが私自身がそれを把握できていなかったのが原因でした)が、本当に万が一何か起こっていたらと思うと非常に怖い思いをしました。
大人であれば自己責任で行動していただけると思うのですが、未成年、特に中学生以下ですとこちらもしっかりと責任を負うべきですので、その部分の想定が甘かったと思います。
ですので小学生以下に限らず、参加者の皆様には連絡の取れる電話番号も伺っておく必要があると感じました。
多くの人数に対して一人運営ですと対応しきれない部分がどうしても出てきてしまうので、いざという時のための対応は考えておく必要がありそうです。
次回に向けて
上に述べたような反省点はありつつも、大変楽しい会になったとは思っているので、また機会があれば何らかのイベントは企画したいと思っています。
今回は参加者の皆さんに勉強させていただいたと思い、反省点を活かしていこうと思います。
もし機会があれば、皆様のご参加をお待ちしております!