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全般性不安障害 回復後の生活 大波小波
前回の記事では体調が回復していく中でまさかの方法で薬がやめられた話を書きました。
薬をやめて1年数ヶ月後、大学院を卒業しました。
入学直前に病気を発症したときは、本当に続けられるのか・・・退学かと思い悩んでいたのが嘘のようです。
病気を理由に諦めなくて良かった。
その後、僕はある自治体で教員になりました。
この時感じていたのは「再発」の不安でした。なんとか社会人になったけれど、もし、再発したらどうしよう。今度こそお終いなんじゃないか・・・。そんなことを考えながらの就職でした。
というのも、ネットの沼にハマっていた時の情報で全般性不安障害の再発率は高い。そして、再発時の方が辛いといった情報が僕の頭の片隅に常にあったのです。
しかし、僕の中で1つ自信になっていたこともありました。それは、症状が酷かった時でさえ、大学院生活を送ることができたんだから大丈夫だろうと思えたのでした。
実際4年間、なんとか1つの学校で仕事を続けることができました。
その最後の年、新しい学校を作るプロジェクトのメンバーにも選ばれたのです。
その事を告げられたときは、「僕にできるのだろうか」という不安とそれ以上に「もしプロジェクト進行中に再発したら・・・」というまたしても「再発」に対する不安を強く感じていたのでした。
というのも、教員生活を送る中で、ふとした瞬間「全般性不安障害」の気配を感じることがありました。
初めてのクラス開き、初めての授業前、研究会前、大きな会議の前、年度変わりのタイミングなどは、食事をしようとすると胃の不調を感じ、食事を口に運ぶと動悸が強くなり、噛んでも噛んでも飲み込めないというパニックが起こりそうになることがありました。それ以外にも初めていく場所への車の運転などでも、動悸が強くそれを意識すると異常な胃の不快感を感じることもありました。
それが1日で終わる時もあれば、1週間、長い時で2週間くらい続くこともありました。
でも、気がつくと症状は消えているということを繰り返していました。
まさに大波小波が寄せては返すそんな生活を送っていました。
そんな時、僕を支えたのは初めて発症した時に飲んだ「セルベール」でした。なぜかこの胃薬だけはよく効く気がして、体調が「おかしいな」と少しでも感じたら飲むようにしていました。
そんな状態ではあったのですが、やはり「病気を理由に諦めない」と誓っていたので、僕は新しい学校の立ち上げを引き受けることにしたのです。
そこからの1年は怒涛でした。日中は元々の学校での仕事をこなし、子どもたちが帰ってから新しい学校に関する会議や資料づくりをするという単純に仕事量が2倍になっていました。
その間も大波小波は続いていました。
それでも、なんとか仕事をこなし、新しい学校の開校を迎えることができたのでした。
開校してからの1年も怒涛の日々でした。
誰もが新しい学校に戸惑い、行事ひとつとっても手探りで進めていかなければなりません。先生たちの連携も0から構築していかなければならず、開校メンバーの僕は20代と若手真っ盛りですが、いろんなことを決めていかなければならない立場にありました。
単純な仕事量の多さと責任に押しつぶされそうになりながら、必死で1年を走り切りました。
新しい学校の立ち上げを大波小波はありながら再発せず乗り切った僕はまたひとつ自信を手に入れたのでした。
そして、新しい学校の2年目を迎えました。
全般性不安障害を発症して5年。人並みに仕事ができるようになっていました。
だからあなたも
今辛くても大丈夫。必ず良くなる。
今日のところは、ここまで。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。