ホッキョクギツネ|散文
フワフワな真っ白な毛は白銀に光って美しく気高い。
寿命は3年から5年。
赤狐の捕食にされてしまう子狐が多いらしく、子供の内に死んでしまう子も多い。
あとは彼らの生体上、環境が適している訳では無い事も要因らしい。
環境に応じてないのに、そこで生きていくのは如何に過酷か。残酷な現実を知った。
人間の違法な狩猟も原因の大きな一つ。
その命をお金に替えてまで、手にしたいものって何だろう。
たった生涯3年から5年。
そんな短い人生も全う出来ないなんて、涙が零れる。
私の不必要な存在、この命なら代わりにいくらでも差し出すのに。
生きていて欲しい存在は儚い。
弱音は吐けないから、ここに書くしかない。
私は無駄に呼吸を繰り返す。
毎日のように襲う鬱に抗えないから、蜂蜜たらした食パン6枚切りを2枚重ねて食べたら、今日は筋トレもトレーニングもしないで、シャワー浴びて寝る。
小川洋子さんの世界に逃げて、外の事は何も知らずにいたい。
今はただ、ミノムシみたいにもこもこに毛布に包まって、自分の殻に閉じ籠る。
相変わらず悲しみの波は高い。
もうずっと薬漬け。
体内の血液は安定剤と頓服が流れている。
日光が身体に良いと聞いて、カーテンを開けて少しだけ日差しを浴びたけど、直ぐに閉めた。
何も見たくない、聴きたくない。
それが全てストレスになる。
自分の感情だけで、相手にされてない事知っていながら追い続けている、そんな図太い事私には真似出来ない。まさに蛙の面に水。
私から奪う事なんか出来ないのに。
そんな人物に、飽き飽きして疲れた。
人の感情を完全に無視出来る、その心は歪んでる。
八方美人も、いきなり土足で踏み込む人も苦手。
私の人生に勝手に汚れた靴で立ち入らないで。
例え生きてる価値ない人間でも、嘲笑、陰口嫌われ者の私でも、一応プライバシーはある。
そう思っている。
伝わらない人には馬耳東風。
それで良い。
伝わる人だけ伝われば。
私は感覚や考え方がおかしいみたいだから。
分かり合えない人と分かり合おうとはしない。
好きなだけ見下せば良い。
私を嫌えば良い。
いつでも不安定で、ふとした穴に落ちれば安定剤に頼る、傍から見たら無様だと思われても仕方ない。
遠い地で短い一生を懸命に生きるホッキョクギツネに祈りを込めて。
私なんかが人間でごめんなさい。